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廣瀬智紀さん「魂の姿を観ていただけたら」 『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。2』舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった岸明日香さん、小越勇輝さん、廣瀬智紀さん、山田ジェームス武さん、毛利安孝監督(左より)
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 廣瀬智紀さんが探偵役で主演をつとめるシリーズの第2弾『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。2』を上映中のユナイテッド・シネマ豊洲で、廣瀬さんと共演の小越勇輝さん、岸明日香さん、山田ジェームス武さん、メガホンをとった毛利安孝監督が10月20日に公開記念舞台あいさつをおこないました。

 『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。2』は、祖父から受け継いだ探偵事務所の2代目所長である若き探偵・紅伊玲二(べにい・れいじ)が相棒とともに事件を解決していく探偵バディ・ムービーのシリーズ第2弾。新たな相棒・柳沢祐介とともに旅芸人一座から依頼された事件を調べる玲二がやがてたどり着く意外な真相が描かれていきます。

 2017年春に第1作が公開されてから約2年半を経ての新作公開となり、紅伊玲二を演じた廣瀬智紀さんは「『1』(前作)から2年も経っているんだという感覚と、ほんとに公開日を目指してぼくたち作品を作ってきたので、やっぱりこの日を迎えられたことがほんとに幸せだし、感謝でいっぱいだなって感じです」と公開を迎えた心境を語りました。

 玲二の新たな相棒・柳沢祐介役で今回からシリーズに参加した小越勇輝さんは、撮影が昨年12月だったため「メチャクチャ寒かった」と苦労を覗かせる一方で「撮影の時間が限られている中で、キャストのみなさん、スタッフのみなさんが“いい作品を作るんだ”という想いを持ってやっていたので」と、あるシーンの撮影で担当スタッフだけでなく全員が細かい点にもこだわりを持って撮影していたことを紹介し「みんなでチームワークよく作っているんだなって」と、現場の感想を述べました。

 廣瀬さんは、そんな小越さんが演じた新相棒・祐介と玲二の関係性について「前作でやらせていただいた(前作での相棒)彰二とのバディが、どちらかというとぼくが振り回すという感じの立ち位置だったんですよ。今度の柳沢祐介という役は、ぼくが振り回すというよりはお互い腹の底を見せ合わなかったりとか、お互いに探り合ったり、そういったところがあったりしたので、ぼくは純粋におごたん(小越さん)の作る柳沢祐介を楽しませてもらっていたというか」とコメント。小越さんも「特別“ここをこうしようか”と話したというよりも、お互いの空気感」を感じながら演じたと話し、廣瀬さんは「それが実際に廣瀬智紀と小越勇輝の関係性みたいなところにリンクできるようなところもあったので、そこは利用できるのかなと思ってやらせていただきました」と振り返りました。

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主人公の若き探偵所長・紅伊玲二を演じた廣瀬智紀さん

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今作で新たな玲二の相棒となる柳沢祐介を演じた小越勇輝さん

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息のあったやりとりを見せる廣瀬智紀さんと小越勇輝さん

 前作に続き紅伊探偵事務所のアルバイト・城之内沙織を演じた岸明日香さんは、探偵事務所で玲二や沙織たち事務所の面々が麻雀をするシーンに触れ 「みんなすごいいい感じに麻雀をやっていたと思うんですけど、みんな麻雀をやったことが1回もないっていうので(笑)」と告白。麻雀シーンは前作にもあり、岸さんは「『1』のときもみんなで勉強してから(麻雀を)やって、でも1年くらい経っているのでみんな忘れてるじゃないですか。またみんな一から勉強してからやったっていう」と裏話を披露するとともに、岸さんは事務所内のシーンのみの出演だったため、寒さに苦労した男性陣とは違い「ぬくぬくと撮影させていただきました(笑)」と笑顔で話しました。

 謎の男・夢野を演じた山田ジェームス武さんは、最初の撮影が小越さんとのセリフの多い会話シーンだったため「必死に(台本を)覚えようと思って、いざ入って、まあミスって、つねに小越さんに対して心の中で“ごめんなさい、ごめんなさい”って唱えながらお芝居していましたね」と話し、その山田さんの話に小越さんは「ぼくもその日が撮影初日で、すごい長いシーンだったので、ぼくはぼくでドキドキしながら入っていたので」と、実はお互い緊張を抱えながらの撮影だったことを明かしました。
 山田さんとは2015年の『セブンデイズ』二部作(横井健司監督)で共演している廣瀬さんは、山田さんについて「いまも見て思ったんですけど、すごくセクシーになったなと思いました。昔も共演させていただいたんですけど、そのときから大人の色気というか、そういったものがすごく出てるなって」と話し、山田さんは「なんの会かわからなくなっちゃう(笑)」と照れたような笑いを。

 前作からバトンを引き継ぎメガホンをとった毛利安孝監督は、小越さんと山田さんの会話シーンから始まり廣瀬さんも加わっていった撮影初日が「パート2できましたよっていうか、このキャラクターと対比できますよっていう感じが見えたのがすごくよかったです。大変な初日だったんですけど」と、また岸さんが1日で台本15ページ分を撮影した撮影の中盤は「ものすごく大変だったんですけど、岸さんは(現場を)和ましてくれて、ほんとに助かりました」とそれぞれ話し、キャストへの信頼の厚さを感じさせました。

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前作に続き探偵事務所で働く城之内沙織を演じた岸明日香さん

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新たに登場した謎の男・夢野を演じた山田ジェームス武さん

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メガホンをとった毛利安孝監督

 劇中では玲二と祐介が潜入捜査で旅芸人一座に入り劇中劇を演じるという展開もあり、廣瀬さんは「こういった作品で劇中劇を演じることって、なかなかうまく噛み合わないことってあるとは思うんですけど、やっぱり探偵映画の醍醐味でいえば、潜入捜査ならではの醍醐味みたいなものと(劇中劇が)すごくマッチしていたので、なんか面白いなって思いました、やっていて。紅伊玲二として別の役を演じているということが無理なくやれたので」と潜入捜査の魅力についてコメント。

 そして前作ではホストクラブへの潜入捜査、今回は旅芸人一座への潜入捜査があったということで、もし次回作があればどこに潜入捜査をしてみたいかという質問にキャストそれぞれが答えました。

 岸さんは「お料理教室」と答え「ちょっとドロドロしたのが好きなので」ママ友の裏側を調べたいとその理由を説明。

 小越さんは「マフィア」に潜入し「潜入捜査は覚悟がいるじゃないですか、そのドキドキ感を味わうというか」と答え、そのシリアスな説明に廣瀬さんは「メチャクチャ重めに来たね」と一言。小越さんは「やるならトコトンでしょう」と決意の強さを。

 山田さんは「学校(高校生として)」と答え「いい加減、生徒役がなくなってきたんですよ。できるかぎりやりたいんで」と、29歳になっても高校生を演じたいと意欲を覗かせ、潜入の目的として「いじめられている子が普通の生活を取り戻せるような、そこら辺のやつを暴きたいですね」と熱い想いを述べましたが「たぶん、これキャスティングされたらぼくイジメ側になると思うから、見た目的に」と、ちょっと自虐的に付け加えました。

 廣瀬さんは、紅伊玲二が失踪した父親の謎を追っているという劇中の設定を踏まえた上で「親父を追ってハワイの最高級リゾートホテルに潜入捜査」と回答。「海外ってやっぱりテンション上がるんですよ。仕事としてでも、モチベーションというか不思議とエネルギーが上がるんですよね」と話す廣瀬さんに、ハワイに行きたいだけじゃないかという周囲からのツッコミも入りました。

 出演者4人の回答を見た毛利監督は、次回作があるとすれば参考になるのは「お料理教室。現実味ありますよね」と岸さんの回答を選びましたが、廣瀬さんは「じゃあハワイのお料理教室で」と、ハワイへのこだわりを見せて場内の笑いを誘いました。

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それぞれの「潜入捜査したい」場所を書いたフリップを掲げる岸明日香さん、小越勇輝さん、廣瀬智紀さん、山田ジェームス武さん

 舞台あいさつの終盤、毛利監督は限られた時間の中での映画作りを限られた時間の中でトライを狙うラグビーの試合に、主演の廣瀬さんをラグビー日本代表のリーチマイケル主将にたとえると「映画監督って、一個一個“ああしろ、こうしろ”とか、実はあまりしないんです。ラグビーの監督みたいなもので、プレイヤーがフィールドに立ったら遠くで見てるくらいのほうがいいんだとぼくは思っています。だから今回もお任せというか、パート1からの受け継ぎもあるので、その世界観をなるべく壊さないように、それにプラスアルファぼくらが思う敵なりライバルなりバディを導入させて、みんなパート3、パート4と続くことを考えて作った作品がこのパート2だと思っています。毎回言うんですけど、映画はここで終わりではないんです。ここからなんです、きっと。今日観ていただいた方、人生の何十年の中の5分で構いません。観た映画を誰かに話したり、SNSでちょっとつぶやいていただければ、ぼくたちスタッフ、キャストの励みになると思います。褒めていただければ励みになりますし、悪いところは悪いところで言ってください。それが糧になって次の作品に活かされると思います。そういうふうにして、どういう作品でもお客さんのほうで育てていただいて、ぼくらはそれをダイレクトで聞いて、次に“こうしよう、ああしよう”というふうに共存していければと思っています。今日はいろいろあまたある映画の中でこれを選んでいただいてありがとうございました。この素晴らしき若い俳優たち、未来を含めて、ぜひ5分ほどお時間をいただいてつぶやいてみてください。誰かに感想を言ってみてください。それを切に願います」とメッセージを。

 小越さんは「本日はお越しいただきありがとうございました。約1年前に撮影をした作品がこうして映画館で上映されるということで、すごく幸せな気持ちですし、こうしてたくさんの方が観にきてくださったことを、届けられていることを、すごく嬉しく思います。監督をはじめ、みんなで全力でぶつかっていったこの作品が、少しでも多くの方に届いたらいいと思います。みなさんに広めていただいて、多くの方にこの作品を観ていただいて、いろんな感想を持っていただけたらなと思います」とあいさつ。

 最後に廣瀬さんの「本日は足を運んでいただきありがとうございました。監督も小越くんも言っていたんですけど、ぼくはこうしてわざわざ足を運んでいただいて、こうやって舞台あいさつを観て、映画を生で堪能していただくことにほんとに意味があるなと感じています。それは普段ぼくらがやらせていただいているような舞台のお仕事だったりも一緒だなと思っていて、こういう時間を密に感じていただくことによって、映画にはもちろん自分たち生身の姿はいないんですけど、そこにしっかり仕事として魂を注ぎ込んでやっているので、その魂を投影していただいて、その魂の姿を映像で観ていただけたらなと切に願います。なので、これからいろんな映像の場もあるんですけど、そういったところでもみなさんが楽しんでもらえるような、最善なお仕事をこれからもみんなやっていけたらいいなと思っていますし、これから3作目あるのだとしたら、パワーアップしたものをこのメンバーでお届けできたらいいなと思っております」という言葉で舞台あいさつは締めくくられました。

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岸明日香さん、小越勇輝さん、廣瀬智紀さん、山田ジェームス武さん(左より)の出演者4人は劇中の衣裳で登壇し、廣瀬さんは玲二が劇中で武器として使う鞭「ブルウィップ」を手にしての舞台あいさつとなりました

 舞台あいさつ登壇者のほか、前作に引き続き出演する田島令子さん、中野マサアキさん、さらに幅広い作品に出演する名バイプレイヤーの仁科貴さんや諏訪太朗さんらが出演する『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。2』は、10月18日(金)よりユナイテッド・シネマ豊洲にて絶賛公開中のほか全国順次公開されます。

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