中丸シオンさんが主演し、小中千昭さんが脚本、小中和哉監督がメガホンをとる耽美的ダークファンタジー『VAMP』が、８月に東名阪３館で開催される「夏のホラー秘宝まつり２０１９」でオープニング上映されることが発表されました。
「夏のホラー秘宝まつり」は、キングレコードのホラー映画レーベル「ホラー秘宝」が東京の映画館・キネカ大森を会場に２０１４年にスタートさせたホラー映画の祭典で、新作・旧作の上映に加え観客による投票企画「ホラー総選挙」などの企画で観客参加型ホラー映画祭として人気となっています。
６年目を迎える今年は、８月23日(金)より９月５日(木)までキネカ大森で開催されるのに加え、シネマスコーレ（名古屋）、シアターセブン（大阪）でも８月に開催、３会場同時開催となります。
「私を地獄からすくったあのひとは、美しきヴァンパイアだった。」というコピーが付けられたオープニング作品『VAMP』は、父親に虐待を受ける女子高生・美以那と、彼女の前に現れた“ヘマトフィリア（血液耽溺者）”を自称する謎の美女・苓を中心にした「耽美的ダークファンタジー」。男たちを殺し血をすすり、美以那を絶望から救う苓、そして苓と美以那の前に現れる美しきヴァンパイアが織りなす耽美的でエロティックな世界が、アクションも交えて描かれていきます。
“ヘマトフィリア”の苓を演じるのは、ロシアや中国など海外の作品でも活躍する国際派女優・中丸シオンさん。美以那役には中学生のときに『西の魔女が死んだ』（２００８年／長崎俊一監督）で主演をつとめた高橋真悠さん。ふたりは劇中で初のフルヌードも披露しており、女性同士のラブシーンで作品の世界を表現しています。
メガホンをとるのは『星空のむこうの国』（１９８６年）でデビュー以来、ＳＦ・ファンタジーを中心に活躍し。平成ウルトラシリーズなど特撮作品でも知られる小中和哉監督。中丸シオンさんはテレビシリーズ「ウルトラマンネクサス」（２００４年）以来、小中和哉監督の作品にはにたびたび出演しており、満を持しての主演と監督としてのタッグとなります。
脚本は「邪願霊」（１９８８年）「ほんとにあった怖い話」シリーズ（１９９０年～）などオリジナルビデオホラー作品の脚本を担当しその後のホラー作品に多大な影響を与えたジャパニーズホラーのキーパーソンであり、多くのアニメ・特撮シリーズを手がけ、２０１８年のドラマ「拝み屋怪談」も話題となった小中千昭さん。
実の兄弟（兄・千昭さん、弟・和哉監督）であり、これまでも脚本・監督のコンビとして『くまちゃん』（１９９３年）『THE DEFENDER』（１９９７年）などを送り出してきた小中兄弟にとって『VAMP』は久々の兄弟作品。
清水崇監督がメガホンをとった『稀人』（２００４年）などで日常に居場所のない人間の異界への憧憬を描いてきた千昭さんと、ハートウォーミングな作品を多く生み出しつつも千昭さん脚本のビデオ作品『毒婦 プワゾン・ボディ』（１９９４年）などではダークな世界も描いてきた和哉監督による待望のコンビ作品は、数々の名作を生んできた“ヴァンパイア”という題材の持つ美しさや残酷さ、その中に潜むエロティシズムを描きつつも、詩情性あふれるエンターテイメントとなっていることが期待されます。
また、撮影監督をベテランの高間賢治さん、アクション監督を平成ガメラシリーズのスーツアクターや「牙狼 -GARO-」シリーズのアクション監督・監督などで知られる大橋明さんがつとめるなど、精鋭スタッフ陣の参加も注目です。
さらに、苓と美以那の前に現れる美しきヴァンパイア・マリ子を演じるのは、新進女優としてドラマや映画、舞台で活躍する田中真琴さん。
そのほか「ウルトラマンネクサス」で中丸シオンさんと関わりの深い役を演じた俊藤光利さん、特撮作品で知られる石田信之さん、堀内正美さん、木之元亮さん、北岡龍貴さんや、大浦龍宇一さんと、小中和哉監督に縁の俳優陣が出演しています。
作品の公開を前に、主演の中丸シオンさんと小中和哉監督は以下のようにコメントを発表しています。
中丸シオンさんコメント
とても、とても過酷でカオスな夏の撮影でした。スタッフ・キャストのみなさまと、どれだけの分量の汗を流し、どれだけの分量の水分と血液を摂取したことでしょうか。ファンタジーではありますが、人間の悲しみやどうしようもなさ、愛について、今も心に残っています。
小中和哉監督コメント
ヴァンパイアは哀しい存在だ。人を殺し生き血を啜らないと生きていけないヴァンパイアは、心に闇を抱えながら善人の顔をして生きている僕らと同じだから。ホラーだからこそ描ける心の深淵と愛の形を見て欲しい。
『VAMP』は「夏のホラー秘宝まつり」での上映を前に、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭２０１９コアファンタ部門での上映も決定しています。
「夏のホラー秘宝まつり」で小中和哉監督・小中千昭さんの作品が上映されるのは初めて。ほかにどんな作品が上映されるか、今後のラインナップ発表も楽しみです。
今年も「ホラー総選挙」をはじめ、上映作品を５本鑑賞したら１本無料のスタンプラリー、全作品コンプでＤＶＤプレゼント、トークイベント「ホラーしゃべれ場」、総選挙１位作品のシークレット上映など、多数の企画が開催予定の「夏のホラー秘宝まつり」。開催まで公式サイトや公式ツイッターアカウントで情報をチェックしましょう！
