日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページニュース一覧>『HARAJUKU~天使がくれた七日間~』主演の馬場良馬さん「エンターテイメントって絶対的に必要」

『HARAJUKU~天使がくれた七日間~』主演の馬場良馬さん「エンターテイメントって絶対的に必要」

記事メイン写真

舞台あいさつをおこなった松田圭太監督、馬場良馬さん、真宮葉月さん(左より)
※画像をクリックすると大きく表示します

 馬場良馬さん主演で原宿を舞台に描かれるハートウォーミングストーリー『HARAJUKU~天使がくれた七日間~』を公開中の池袋シネマ・ロサで、9月26日に馬場さんと松田圭太監督、共演の真宮葉月さんが公開記念舞台あいさつをおこないました。

 『HARAJUKU~天使がくれた七日間~』は、原宿に一軒だけある銭湯を切り盛りする英雄と、原宿に魅力を感じて人間界に留まる天使を中心にした物語。天使を説得して天国に行くまで7日間の猶予を貰った英雄が、天使や周囲の人々と過ごす日々の中で起こる出来事が描かれていきます。
 馬場良馬さんが主人公の英雄を演じ、青年の姿をした天使・翼役に椎名鯛造さん、英雄の弟・修太役に平野良さんと、舞台で人気の俳優3人が共演を果たしています。

 舞台あいさつは上映終了後におこなわれ、馬場さんは「映画館に足を運ぶということもなかなか難しい中で、こうしてたくさんの方に来ていただいたことをありがたく思います」とあいさつしました。

コメント写真

原宿の銭湯・明治湯を切り盛りする主人公・英雄を演じた馬場良馬さん

コメント写真

ある理由から英雄の弟・修大との婚約を解消した愛子を演じた真宮葉月さん

コメント写真

監督・脚本・撮影の松田圭太監督は舞台あいさつの進行役も担当しました

 『HARAJUKU~天使がくれた七日間~』は、今年の4月に公開が決定していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令を受けて延期となり、改めて今回の公開を迎えたもの。

 馬場さんは、自身が出演予定だった舞台やドラマの仕事が延期か中止か曖昧なままなくなることもあった中で、この作品についても「お客様に観ていただかないと、撮っただけでは作品として成立しないので、延期とは言われたけどほんとに今日を迎えることができるのかという不安はつねに抱えていましたね」と明かし「だから、今日ちょっとホッとしています」と心境を述べました。
 一方で馬場さんは、映画の撮影が約2年前の2018年11月だったことに触れ「そもそも2019年公開予定で、公開しないまま2020年になったんで、そういう意味でこの作品(さらに延期になって)“あ、これワンチャンないな”って(笑)」と、撮影から公開までかなりの時間がかかったことに絡めてちょっと自虐的なジョークも。

 その馬場さんの話を受けて、松田圭太監督は「だから原宿の駅舎が違うんですよ」と、作品に登場する原宿駅が改装前の旧駅舎であることを紹介し、馬場さんも「この映画は観る人によってはノスタルジックな気持ちになっちゃいますよね。もう歴史的文献ですね」と、公開までの時間を強調しました。

記事画像

松田圭太監督と撮影を振り返る馬場良馬さん(トーク中は感染防止に配慮してフェイスシールドを着用)

 修大の元婚約者・愛子を演じた真宮葉月さんは「この映画は、色とか、すごく原宿とか表参道の情景がよく表れているので、大きいスクリーンで観てほしくて、だから絶対に中止になってほしくないなって気持ちで、第二波とかも言われていて不安はものすごくありましたけど(公開を迎えて)よかったです」と、配信での映画鑑賞が普及している中でも映画館での上映を望んでいたと話し、松田監督も「やっぱり映画館に来て、スクリーンで観ると違うし、音も違うんですよ。映画で作る音と配信用に作る音って幅が違うから、映画館じゃないと体験できない」と映画館の魅力をアピール。

 馬場さんも、配信の便利さも挙げた上で「映画館でその映画のために自分の2時間だったり1時間半を費やす、それだけに集中するという空間はぼくは好き」と話し、さらに「いま映画館って、このコロナ禍に立ち向かってがんばっていかないと、劇場もそうですし、ぼくたちが所属している会社とか事務所もそうですけど、どんどんなくなっていっちゃう。この(原宿の)駅舎じゃないですけど、古き良きものが」と、映画館やエンターテイメント界への想いを語りました。

 また、この作品は撮影時の最新機種だったスマートフォン・iPhoneXで全編撮影されたというのも特徴のひとつ。本来なら1回でOKを出さなければならない大事なシーンで撮影も担当した松田監督が録画ボタンを押すのを忘れていたという暴露もありつつ、松田監督は「臨場感のある街の中って大きな撮影ができないですから」と、竹下通りなど人通りの多い場所での撮影も多かった作品でのスマートフォン撮影の利点を挙げました。

記事画像

真宮葉月さんに撮影時のことを尋ねる馬場良馬さん(トーク中は感染防止に配慮してフェイスシールドを着用)

 舞台あいさつは、松田監督、真宮さん、馬場さんそれぞれのメッセージで締めくくられました。

「こういう状況で、ほんとに今日来られて、みなさんに作品を観ていただいて、ぼくらはやっぱり作品を通してコミュニケーションをとるんです。今回、こういう人に会えない時間がけっこうあったりして、誰かに会って話すとかということは素敵なことだと、人間的にすごく健康的な行為なんだというのは認識できましたし、(この映画は)そういうことをテーマにしてあることもあったので、少しでも心に残ったシーンとかがあればいいなと思います」(松田圭太監督)

「外に出られる時期になって、この撮影された場所は実際に全部あるところなので、2回でも3回でも観なおしていただいて“ここ、原宿にあるパンケーキ屋さんだ!”とか“お風呂屋さんはこんなところだ!”とか、また違う見方もしてもらえたらいいと思っています。今日はほんとにありがとうございました」(真宮葉月さん)

「ほんとにぼくは、この作品は2年間卵をあたためていたような感覚で、昨日公開なので、昨日やっと陽の目を見ることができて嬉しく思ったし、少しホッとしている部分もあります。今回のコロナで、ぼくたちエンターテイメントに携わる人間は一番最初に必要ない仕事だなと思ったんですけど、こうしてコロナと闘っていく中で、やっぱりエンターテイメントってがんばって生きていく中には絶対的に必要なものだなというのを、日々実感しながらいま生きております。なので、こうして映画館で映画を観て、日頃のね、ギスギスしたアルコール消毒の毎日を少しでも忘れていただいて、この映画を観て“生きるってなんだろうな、大切にしたい人ってなんだろうな”って思いながら、またアルコール消毒に努めてください。本日は誠にありがとうございました」(馬場良馬さん)

 舞台挨あいさつ登壇者や椎名鯛造さん、平野良さんのほか、主題歌も担当するテジュさん、華麗なアクションをこなす坂ノ上茜 さん、多彩な活動で知られる高城亜樹さんら、注目のキャストが集まり、朗読劇でも好評を得た世界をジャンルを縦断するような映像で見せていく『HARAJUKU~天使がくれた七日間~』は、9月25日(金)より池袋シネマ・ロサにて公開のほか全国順次公開されます。

作品ポスター

HARAJUKU~天使がくれた七日間~

  • 馬場良馬 椎名鯛造 平野良
    真宮葉月 テジュ 坂ノ上茜 ・ 高城亜樹 ・ 東さと

  • 監督・脚本:松田圭太

  • 企画・製作:嶋田豪
  • プロデューサー:舟橋清美/田山大悟/池畑暢平
  • アソシエイトプロデューサー:松山禎秀
  • アシスタントプロデューサー:瀧水和生
  • 撮影:松田圭太
  • 照明:常谷良男
  • 録音:小林武史
  • 衣裳:池田友紀
  • ヘアメイク:井上好美
  • アクション監督:小原剛
  • 音楽:加藤崇/三留章嗣
  • 助監督:向田優
  • 主題歌:テジュ「Twinkle Star」
  • 特別協力:吉野石膏株式会社
  • 「HARAJUKU ~天使がくれた七日間~」製作委員会:アイエス・フィールド/ライスフィールド/H&S エンターテインメント
  • 2019年/カラー/ビスタサイズ/ステレオ/94分
  • ©2019「HARAJUKU ~天使がくれた七日間~」製作委員会

2020年9月25日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

スポンサーリンク