例年春に開講している映画美学校脚本コースが、新型コロナウイルス感染症拡大という現状に対応し、本年度はインターネットを利用したオンライン講義で開講することが発表されました。
映画美学校脚本コースは体験型の講義を基本としており、受講生たちと講師が同じ場所で対話しながら講義を進めるスタイルとなっていますが、現状下で安全に講義をおこなう方策を考え、4月26日(日)および30日(木)より開講する第10期初等科前期をオンラインで開講することが決定しました。
受講者はインターネット回線のある環境ならどこでもスマートフォンやタブレット端末を利用して受講することができ、双方向のやり取りが可能なシステムを利用することで講師への質問なども可能な形式でおこなわれます。
「こんなときだからこそ映画を学びたい」という想いを受けてのオンライン開講にあたり、主任講師である脚本家・映画監督の高橋洋さん(『リング』シリーズ脚本・『霊的ボリシェヴィキ』監督など)は、以下のようにメッセージを出しています。
主任講師・高橋洋さんメッセージ
映画界も制作現場や映画館は大変なことになっていますが
脚本家は来るべき撮影や上映に向けて自宅で頑張ってます!
(カンヅメとか慣れてるしね!)
映画づくりを目指すみなさん、出来ることから始めましょう!
自宅にこもって集中して、ガンガン映画を妄想しよう!
映画美学校脚本コースは予定通り、オンラインで講義を開始します!
みなさんと一緒に妄想したいです!
高橋洋(脚本家・映画監督/脚本コース主任講師)
数多くの映画人を輩出している映画美学校が2011年にスタートさせた脚本コースは、開設以来つねに第一線で活躍する現役脚本家が講師をつとめ、フィクション・コース、アクターズ・コースなどほかのコースとも連携し、映画作りの過程や現場の空気に触れながら脚本の書き方を学ぶという特徴を持ったコースとなっています。
すでに、話題となったアニメ『ゾンビランドサガ」シリーズ構成をつとめた村越繁さんや、中田秀夫監督作品『殺人鬼を飼う女』(2019年)の吉田香織さんら多くの修了生がプロとして活躍中。また、修了生を対象にしたプロットコンペティションから『ばぁちゃんロード』(上村奈帆さん脚本/2018年・篠原哲雄監督)が生まれるなど、受講生や修了生のデビューにつながる取り組みもおこなわれています。
このほど開講する第10期初等科は、アニメ「名探偵コナン」やスーパー戦隊・仮面ライダーなどの人気作を手がける宮下隼一さんと、脚本家として『殺し屋1』(2001年/三池崇史監督)や『麻雀放浪記2020』(2019年/白石和彌監督)などを手がけるほか映画監督・俳優としても知られる佐藤佐吉さんのふたりが講師をつとめます。