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“51歳の新人監督”辻野正樹監督の初長編『河童の女』7月劇場公開決定・予告編も公開

 大ヒット作『カメラを止めるな!』などを生み出したENBUゼミナール CINEMA PROJECTの最新作となる辻野正樹監督『河童の女』が、7月より劇場公開される決定し、予告編等が公開されました。

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『河童の女』より。浩二役の青野竜平さん(右)と美穂役の郷田明希さん

 映画や演劇、俳優養成の専門学校・ENBUゼミナールでは、気鋭の監督と俳優がコラボレーションするワークショップ形式の劇場映画製作プロジェクト・CINEMA PROJECTを2012年以降毎年おこなっており、清野菜名さんが出演した『オチキ』(2012年/吉田浩太監督)、恋愛映画の旗手として監督作が続々公開される今泉力哉監督の『退屈な日々にさようならを』(2017年)、社会現象となる大ヒットを記録した『カメラを止めるな!』(2018年/上田慎一郎監督)などの作品を送り出してきました。

 そのプロジェクトの第9弾となる最新作は『河童の女』。父親が出ていき実家の民宿をひとりで切り盛りすることになった青年・浩二と、東京からやって来て民宿に住み込みで働くことになった女性・美穂のふたりを中心に「河童が出る」小さな町でそれぞれの事情を抱えながら懸命に生きる人々の姿が、くすっと笑えて、最後にはホッとあたたかい気持ちになるタッチで描かれていきます。

 脚本も担当した辻野正樹監督は、ミュージシャンを経て舞台の作・演出から映像作品の脚本家へと活躍の場を広げ、さらに監督を志し42歳でENBUゼミナール映画監督コースに入学して映像制作を学んだという経歴の持ち主。2015年には自主制作作品『明日に向かって逃げろ』で横濱HAPPY MUSIC映画祭長編部門最優秀賞を受賞(※)したほか、さまざまな商業作品の演出・脚本などをつとめ『河童の女』で“51歳の新人監督”として初の劇場長編映画のメガホンをとりました。
 出演者は、浩二役の青野竜平さん、美穂役の郷田明希さんらオリジナル脚本に合わせたワークショップオーディションで選ばれた16名に加え、ゲスト俳優としてベテランの近藤芳正さんが浩二の父親役で参加しています。

※同映画祭は上映時間20分以上が長編部門と規定されており『明日に向かって逃げろ』は一般的には長編とならない37分の作品

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『河童の女』メイキングより。辻野正樹監督(中央)と青野竜平さん(右)、郷田明希さん" > ※クリックで拡大します

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『河童の女』より。浩二の父親を演じる近藤芳正さん(右) ※クリックで拡大します

 公開された予告編は、和やかさを漂わせる一方で、浩二と美穂が抱えるものを予感させ物語の深さを感じさせる構成となっています。

【『河童の女』予告編】

 また、公開決定などの発表に合わせて、 CINEMA PROJECT作品『カメラを止めるな!』の上田慎一郎感得や、脚本家・監督の足立紳さんらの応援コメントも公開されました。

上田慎一郎さん(映画監督)応援コメント

懐かしい友人と再会して思い出話に花を咲かせるような。そんな時間を感じる映画でした。
それぞれがそれぞれの問題を抱えた、癖のある登場人物たち。そんな彼ら彼女らが大集合して大騒ぎするラストシーン。彼らの行動は正しいのか、正しくないのか?そんな事を超えて、なんとも奇妙で清々しい多幸感に襲われました。

足立紳さん(脚本家・映画監督)応援コメント

色んなものをしょいこんで立ち止まってしまった主人公が51歳の新人監督辻野さんと重なる。きっと辻野さんは人間が大好きなんだと感じるラストシークエンスに笑い泣き!主人公同様にこれから突っ走るはずだ。

伊藤さとりさん(映画パーソナリティ)応援コメント

監督独自の視点による愛溢れる画だった。人の心に寄り添う脚本とワンカットワンカット、ひとりひとりに見せ場を作りながら、映画でしか表現できない“過去から未来へ飛び出す”ダスティン・ホフマンの『卒業』のような瑞々しい2人の姿が、今も目に焼き付いている。

 『河童の女』は、7月11日(土)より新宿K’s cinemaにて、7月18日(土)より池袋シネマ・ロサほかにて全国順次ロードショーされます。

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『河童の女』より。浩二と美穂のこの表情の理由は? ※クリックで拡大します

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『河童の女』より。舞台となる町では「河童」の噂が ※クリックで拡大します

『河童の女』ストーリー

柴田浩二(青野竜平)は、川辺の民宿で生まれ、今もそこで働きながら暮らしている。
ある日、社長である父親(近藤芳正)が、見知らぬ女と出て行った。浩二は一人で民宿を続ける事となり、途方に暮れる。そんな中、東京から家出してきたという女(郷田明希)が現れ、住み込みで働く事に。美穂と名乗るその女に浩二は惹かれ、誰にも話した事の無い少年時代の河童にまつわる出来事を語る。このままずっと二人で民宿を続けていきたいと思う浩二だったが、美穂にはそれが出来ない理由があった。
作品ヴィジュアル

河童の女

  • 監督・脚本:辻野正樹
  • 出演:青野竜平 郷田明希/斎藤陸 瑚海みどり 飛幡つばさ 和田瑠子 中野マサアキ 家田三成 福吉寿雄 山本圭祐 辻千恵 大鳳滉 佐藤貴広 木村龍 三森麻美 火野蜂三 山中雄輔/近藤芳正

  • 撮影・編集:小美野昌史
  • 照明:淡路俊之/津田道典
  • 録音・整音:松野泉
  • 監督補:大崎章
  • 助監督:中村圭良
  • ラインプロデューサー:鈴木徳至
  • 美術:中村哲太郎
  • 衣装:小宮山芽似
  • ヘアメイク:河本花葉
  • 特殊造形:土肥良成
  • スタントコーディネーター:雲雀大輔
  • 音楽:桜井芳樹
  • プロデューサー:市橋浩治
  • 製作・配給: ENBUゼミナール

2020年7月11日(土)より新宿K's cinema、7月18日(土)より池袋シネマ・ロサほか全国順次ロードショー

2020年/16:9/5.1ch/107分

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