演劇ユニット「ピンク・リバティ」代表・山西竜矢監督の初長編で前原滉さん、天野はなさん、奈緒さんらが出演する『彼女来来』の特報が公開され、劇場公開を支援するクラウドファンディングもスタートしました。

　山西竜矢監督は演劇ユニット「ピンク・リバティ」代表をつとめ劇作家・演出家として活躍し、２０１７年には短編映画『さよならみどり』が演劇×動画の祭典・第６回クォーターコンテストでグランプリを受賞、２０２０年には執筆したエッセイが日本文藝家協会の「ベストエッセイ２０２０」の一編に選出されるなど各方面で注目を集めています。
　その初長編監督作となる『彼女来来』は、キャスティング会社に勤める主人公・佐田紀夫がある日帰宅すると、交際３年目の恋人・田辺茉莉の姿がなく“マリ”と名乗ると若い女性がいたというストーリー。
　主演作『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』（池田暁監督）の公開も控える前原滉さんが佐田紀夫を演じ、マリ役は『滑走路』（大庭功睦監督）『ワンダーウォール　劇場版』（前田悠希監督）などの天野はなさん、田辺茉莉を『事故物件 恐い間取り』（中田秀夫監督）『みをつくし料理帖』（角川春樹監督）など出演作の公開が続く奈緒さんと、実力派キャストが集結。
　また、独特の世界を持った異色の人気バンド・Vampilliaのヴァイオリニストである宮本玲さんが音楽を担当しています。

　公開された特報では、ヴァイオリンの旋律に乗って「ある日、彼女が別人になった」状況に戸惑う主人公をはじめとする登場人物たちの姿が映し出されていきます。

　『彼女来来』は、映画監督とミュージシャンのコラボレーションで多くの作品を送り出し、来年２月に新体制で開催される“映画×音楽の祭典”「MOOSIC LAB［JOINT］2020-2021」でのお披露目が決定しています。
　さらに、その後の国内外での劇場上映に向けて、クラウドファンディングが11月19日18時よりスタートしました。クラウドファンディングにあたり、前原滉さん、天野はなさん、奈緒さんのメインキャスト３人と、歌や演技で活躍し『彼女来来』では荻山由実を演じる村田寛奈さんがコメントを発表、そして作品を応援する映画監督の行定勲さんと文筆家の佐々木ののかさんがコメントを寄せています。

佐田紀夫役・前原滉さんコメント

2020年、色んなことが起きました。些細なこともそうでない事も。
もしかしたら映画やドラマを作ることは出来ないんじゃないかと思った時期もありました。
そんな中で、山西さんからこの作品のお話を頂きました。しかも主演で。

山西さんにも、同年代の情熱溢れる最高なスタッフさん達にも、素晴らしい共演者の方々にも、たくさん助けてもらいました。無事に撮り終えることができた今、この最高のチームが作った映画がどうなっているのか楽しみで仕方ありません。そして何より、多くの方々に観ていただきたいです。どうかよろしくお願いいたします。

マリ役・天野はなさんコメント

2020年の夏にこの作品を撮れたことをすごく嬉しく思っています。
紀夫と茉莉とマリはどうなっていくのか、、、
観る人によって受け取り方も様々な映画になっているんじゃないかなと思います。
沢山の方に観ていただけますように！

田辺茉莉役・奈緒さんコメント

山西竜矢監督のもと前原滉さんと天野はなさんが集まるときいて、
おもしろい香りしかしませんでした。
2人の「まり」と主人公・紀夫が行き着く道を是非見届けてください。
「彼女来来」は、きっと奇妙なあなたのお話です。

荻山由実役・村田寛奈さんコメント

優しく和やかな現場の雰囲気にずっと救われていました。そんな中にも時々緊張感があり、とても刺激になっていました。
この空気感はきっと、映画の中でも伝わると思います。ぜひ、楽しみにしていて欲しいです

映画監督・行定勲さんコメント

山西竜矢作品に潜む予兆のようなものが好きだ。
これまでも、劇場で何度も目の当たりにしてきたそこにある不気味さや不可解さ。描かれる人間の奥底を一旦覗き込むと得られる安堵感が不思議で。
そんな曖昧なものを表現しようとする彼の感性が今後も楽しみでならない。
次は何を観せてくれるのだろう。

文筆家・佐々木ののかさんコメント

唐突に綻びを見せる日常や、当たり前の不確かさ。 山西さんが見せてくれる“不条理”は、まるで今生を映す鏡のようです。
それでも、毎度観てしまうのは、生の刹那的な美しさにカタルシスを得るから。
今度はスクリーン越しに、あの快楽を浴びたい。

　クラウドファンディングは、映像関連のクラウドファンディングで豊富な実績のあるプラットフォーム・MOTION GALLAERYで２０２１年１月29日(金)まで、２００万円を目標におこなわれます。

　『彼女来来』には、ほかに上川周作さん、中⼭求⼀郎さん、⼭⼝森広さん、葉丸あすかさん、⼤⽯将弘さん、神⼾誠治さん、千葉雅⼦さんらが出演。
　気鋭の才能と充実のキャスト陣が集まった作品の今後の展開に注目です。