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「捨て身で」主演に臨んだ中山来未さんを木下ほうかさん称賛 『裸の天使 赤い部屋』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった窪田将治監督、木下ほうかさん、中山来未(なかやま・くるみ)さん、仁科貴さん(左より)。木下さんのポーズは特に作品に関連したものではないとのこと
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 木下ほうかさんと中山来未さんのダブル主演で江戸川乱歩の小説を映画化した『裸の天使 赤い部屋』が4月2日にシネマート新宿で初日を迎え、木下さんと中山さん、共演の仁科貴さん、窪田将治監督が舞台あいさつをおこないました。

 『裸の天使 赤い部屋』は、江戸川乱歩の小説を現代風にアレンジして映画化する「赤い部屋」シリーズの第2弾で、乱歩の短編「畸形の天女」が原案。会社社長が不思議な少女と出会い体験する愛欲地獄を描いたエロティック・サスペンスとなっています。

 昨年公開されたシリーズ第1弾『メビウスの悪女 赤い部屋』に続いてメガホンをとった窪田将治監督は乱歩作品を映画化するのは今回で5作目。窪田監督は、現代風にアレンジするという「赤い部屋」シリーズのアイディアは大正・昭和の時代設定で撮影できる町並みや建物が少なくなっている中で生まれたと説明し「ちょっと現実性もあるんだけど8:2くらいで非現実なファンタジーなのが江戸川乱歩なので」現代に置き換える際にはその魅力を損ねないよう「バランスがひじょうに難しいと思いながら、こういう企画を立てて脚本を書いたという感じですね」と、現代を舞台にした映画化のポイントを挙げました。

 主人公の会社社長・松永を演じた木下ほうかさんは、多くの観客で埋まった客席に「ほんとに感謝しています。泣きそうです」とあいさつ。名バイプレイヤーとして知られる木下さんにとっては珍しい役どころについて「普段ぼくは9割は嫌味な役、あるいは敵、悪役ばっかりですから、こういう役はめったにないので喜んでやらせていただきました」と感想を述べました。

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主人公の会社社長・松永を演じた木下ほうかさん

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松永を魅了するヒロイン・文子を演じた中山来未さん

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文子につきまとう斎田五郎を演じた仁科貴さん

 松永を魅了する少女・文子を演じた中山来未さんは激しいシーンも多く「最初はやっぱり脱ぐシーンというのが多すぎて、そこばっかり考えていたんですけど、でも台本をいただいて、世界観とか登場人物の欲望のまま生きる姿とか、そういう世界観に自分も入ってみたいなと思えたので、現場に入ってからはあまりそういうことは考えなかったですね」と、役に挑んだ心境を語りました。
 木下さんは、リハーサルなどでは緊張や不安が見え「挙動不審」だったという中山さんが、撮影に入るとそんな様子は見せず演じていたことを紹介し「切り替えがすごいんですよ。プロというか」と、中山さんを称賛。
 窪田監督も「この原作でこういうことをやろうと思った中で、プロデューサーとも話しながら“この雰囲気を出せるのは中山来未だろう”ということで(オーディションで)決めたので、それがうまいこと回ったのかなという感じはしますね」と中山さんを評しました。

 文子につきまとう男・斎田五郎を演じた仁科貴さんは、20年以上の親交があり共演も多い木下さんと初めて「真っ向から対峙させていただいた」シーンもあり、そのシーンについて「ほうかさんはすごくご自身の芝居のことも考えていらっしゃいますけど、つねに作品全体のことを考えていらっしゃるので、(演技が)よくなかったら“よくない”って言ってくださると思っていたので、思いっきりぶつかっていけたというか」と振り返りました。

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メガホンをとった窪田将治監督

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舞台あいさつ中の中山来未さん(右)と木下ほうかさん

 舞台あいさつは、登壇者それぞれのメッセージで締めくくられました。

「ひとつだけぼくが自慢できたのは、ぼくの乳首がピンクでしょ? 美しいなって、そこはよかった(笑)。ほんとに来てくださって感謝しております、ありがとうございました。映画には好みがありますので、もし気に入っていただけたら、いま流行りの拡散をしていただければと思います」(木下ほうかさん)

「今日はほんとにありがとうございました。もしお気に召される部分がありましたら、その部分だけSNSで(笑)。(木下さんが「それワシ喋ったやん(笑)」と一言)考えていたのがそれくらいしかなかったので(笑)」(仁科貴さん)

「今日は本当にありがとうございました。この映画は捨て身で、人生をかけて演じたので、たくさんの方に観ていただきたいですし、たくさんの方に広めていただいて、名古屋とか大阪でも上映が決まっていますので、ぜひ観ていただけたらと思います」(中山来未さん)

「ほんとに大変な世の中なんですけど、みんな力を合わせて、ここを切り抜けてまたよい世の中になることを願いたいと思います。そして、またみなさん大手を振って映画を観られるようになる日が来るのを、ぼく自身も楽しみにしていますし、がんばっていければなと思います。この作品も今日がスタートなんで、ようやくみなさんの元に届いたということで、この映画の船出になりました。お客さんに届いて初めて映画って成立します。ぼくら映画人というのは、やっぱりこういったスクリーンがあってこそ存在できるという人種なもので、ここシネマート新宿さんにもいつもお世話になっていますし、ありがたく感謝しております。みなさんも今回、映画を観て面白いなと思った人はそのままSNSに(感想を)上げていただいて、つまらないなと思った人は“同じ目に遭わせてやろう”ということで“面白かった”とかで上げていただけると(笑)、ポジティブキャンペーンでよろしくお願いします。また引き続き続きますので、お力添えいただけると嬉しく思います。本日はほんとにありがとうございました」(窪田将治監督)

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窪田将治監督と木下ほうかさんは4月16日より公開されるシリーズ第3弾『聖なる蝶 赤い部屋』もPR

 舞台あいさつ登壇者のほか、柳憂怜さん、波岡一喜さん、草野康太さんらが出演する『裸の天使 赤い部屋』は、4月2日(金)より15日(木)までシネマート新宿にて2週間限定レイトショー。ほか、シネマスコーレ(名古屋)で4月24日(土)より1週間公開、シアターセブン(大阪)での上映も決定しています。

 また、今作に続き窪田将治監督がメガホンをとる「赤い部屋」シリーズ第3弾で波岡一喜さんと栗林藍希さんが主演、木下ほうかさんも出演する『聖なる蝶 赤い部屋』が、同じくシネマート新宿にて4月16日(金)より2週間限定レイトショー、シネマスコーレ、シアターセブンでも上映されます。

裸の天使 赤い部屋

  • 出演:木下ほうか/中山来未/柳憂怜 波岡一喜 草野康太/仁科貴

  • 原案:江戸川乱歩「畸形の天女」
  • 監督・脚本・編集:窪田将治
  • エグゼクティブプロデューサー:村上潔
  • プロデューサー:山口幸彦/宮下昇
  • 撮影:春木康輔
  • 照明:大久保礼司
  • 録音:高島良太
  • 音楽:與語一平
  • 美術:加藤ちか
  • へアメイク:藤川美紗/日野原遥
  • スタイリスト:森内陽子
  • 助監督:高原一
  • 制作担当:大川伸介
  • 製作:キングレコード/フェイスエンタテインメント
  • 企画・制作プロダクション:フェイスエンタテインメント
  • 配給:キングレコード
  • 宣伝協力:ブラウニー

  • 2021年/カラー/71分

2021年4月2日(金)よりシネマート新宿にて2週間限定レイトショー 4月下旬シネマスコーレ(名古屋)で上映、シアターセブン(大阪)上映決定

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