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伝統ある祭のドキュメンタリー『おれらの多度祭』劇場公開に向けたクラウドファンディング実施中

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『おれらの多度祭』ヴィジュアル

 南北朝時代より続く伝統ある祭事を記録したドキュメンタリー『おれらの多度祭』の劇場公開に向けたクラウドファンディングが現在おこなわれています。

 『おれらの多度祭』の題材となっている多度祭(たどまつり)は、三重県桑名市にある人口約1万人の町・多度町で、町の中心部にある多度大社に奉納するために例年5月に開催されている祭。町内の6地区それぞれより選ばれた馬と騎手が険しい坂を駆け上がるという勇壮な神事で、その起源は南北朝時代である暦応年間(1338年〜1342年)に遡ります。
 この伝統ある祭を、多度町出身である伊藤有紀(いとう・ゆうき)監督が映画化しました。

 福岡県八女市福島地区の100年以上続く町家の保存に奮闘する人々を追った『まちや紳士録』(2013年)、上方落語の重鎮・四代目桂福団治さんに密着した『人情噺の福団治』(2016年)と劇場用ドキュメンタリー映画を手がけてきた伊藤監督は、2016年より故郷の祭である多度祭を撮影し、その撮りためた映像を2020年に『おれらの多度祭』へとまとめ上げました。

 すでに、2020年に大阪で開催された門真国際映画祭2020のドキュメンタリー部門で優秀作品賞を受賞、同じく2020年にスペインのマドリッドで開催されたマドリッド・インディーフィルムフェスティバル(Madrid Indie Film Festival・MADRIFF)中編部門に入賞、雑誌「キネマ旬報」2021年7月下旬号の文化映画紹介に取り上げられるなど、すでに国内外で高く評価されています。

 この作品の東京・名古屋での劇場公開に向け、配給・宣伝に必要な経費を支援するためのクラウドファンディングが現在進行しています。
 クラウドファンディングは映画関連のクラウドファンディングで豊富な実績を持つMotion Galleryでおこなわれており、支援者へのリターンとして監督直筆の手紙やオリジナルグッズなどに加え、劇場公開にあたってスタッフとして携われる権利というユニークなものや、多度町の酒蔵が作った日本酒やクラフトビール、また実際の多度祭の神事を老舗土産屋の桟敷席で鑑賞できる権利という、地域に根ざした特典も用意されています。

【『おれらの多度祭』クラウドファンディング用予告編】

 数百年の間、途絶えることなく続いてきた多度祭は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年と2021年は休止となりました。
 小さな町の祭をドキュメンタリー映画として全国に発信し、コロナ禍で過ごす人々を元気づけようとする『おれらの多度祭』のクラウドファンディングは、11月30日23時59分までおこなわれています。

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