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井土紀州監督の手で不朽の名作が蘇る! 新藤まなみさん小原徳子さんW主演『卍』9月9日公開

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解禁された『卍』メインヴィジュアル ©2023「卍」製作委員会(※クリックで拡大します)

 文豪・谷崎潤一郎の小説を、新藤まなみさんと小原徳子さんをダブル主演に迎え、井土紀州監督が新解釈のオリジナル脚本で映画化した『卍』が9月9日に公開されることが決定し、メインヴィジュアル・予告編・場面写真が一挙解禁されました。

 4人の男女の卍のように絡み合う倒錯的な愛を描いた小説「卍」は昭和初期に発表され、1964年には増村保造監督のメガホンで映画化されるなど、たびたび映像化されてきました。
 この不朽の名作を令和の現代へと蘇らせるのは、井土紀州(いづち・きしゅう)監督。『雷魚』(1997年)『MOON CHILD』(2003年)などでの瀬々敬久監督とのコンビや、山戸結希監督作品『溺れるナイフ』(2016年)テレビドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」(2021年)など、数多くの作品で知られる脚本家であり、自らも監督として『百年の絶唱』(1998年)『ラザロ-LAZARUS-』(2007年)など精力的に作品を送り出し、つねに日本映画界に刺激を与えてきた存在です。
 『刺青 ~堕ちた女郎蜘蛛~』(2007年/瀬々敬久監督)で脚本家として谷崎潤一郎作品の映像化に携わった井土監督が、今回は監督として谷崎作品に挑みます。短編『漂着物』(2017年)でも井土監督とタッグを組んだ小谷香織さんが脚本を担当。
 新解釈のオリジナル脚本で、人妻の園子と小悪魔のような魅力を持つ光子、園子の夫と光子の彼氏を名乗る男、交錯する4人の男女の業を描く意欲作が誕生しました。

 この意欲作にふさわしく、魅力的なふたりの女優がダブル主演をつとめます。
 光子を演じるのは新藤まなみさん。主演をつとめた『遠くへ,もっと遠くへ』(2022年/いまおかしんじ監督)で大胆なベッドシーンを演じて話題となった新藤さんが、今回は男も女も虜にする小悪魔のような女性を演じます。
 園子役には小原徳子(こはら・のりこ)さん。「木嶋のりこ」の名前で『ちょっとかわいいアイアンメイデン』(2014年/吉田浩太監督)『Z~ゼット~果てなき希望』(2014年/鶴田法男監督)などに主演、改名後も多くの作品に出演し、主演もつとめた『いずれあなたが知る話』(2023年/古澤健監督)で脚本家デビューも果たした小原さんが、夫がいながら同性の光子との関係に溺れていく役に挑みます。

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解禁された『卍』場面写真。新藤まなみさん演じる光子(左)と小原徳子さん演じる園子

 また、園子の夫・孝太郎役には『キャタピラー』(2010年/若松孝二監督)での両手足を失った元・兵士役で話題となった大西信満(おおにし・しま)さん、光子の彼氏を名乗るエイジ役には『やまぶき』(2022年/山﨑樹一郎監督監督)や主演作『されど青春の端くれ』(2018年/森田和樹監督)などで注目を集める黒住尚生さんと、数々の作品に出演するふたりが園子と光子と絡み合うふたりの男性を演じます。

 さらに光子の母親役にベテランの仁科亜季子さんが出演し、お笑い芸人のぶっちゃあさんが友情出演と、多彩なキャストが顔を揃えました。

 解禁されたメインヴィジュアルは、絡み合う光子と園子の大胆な姿に、劇中のふたりのセリフが配されたデザイン。
 予告編は、海辺に佇む光子と園子の姿で幕を開け、ふたりの出逢いから、エイジと孝太郎も巻き込んで進んでいく破滅的な愛が耽美的なメロディに乗せて映し出されていきます。
 9点の場面写真は、光子と園子をはじめ、登場人物のさまざまな表情を切り取っています。

【『卍』予告編】

 ダブル主演の新藤まなみさんと小原徳子さん、井土紀州監督は、公開決定にあたり次のようにメッセージを発表しています。

光子役:新藤まなみさんコメント

卍のお話をいただいた時、樋口可奈子さん主演のリメイク版を観ました。1964年の映画化から令和に至るまで幾度もリメイクされ、名だたる名女優たちが創り上げてきた卍という歴史のある作品での主演は、まずとにかく不安でした。ですが、脚本、監督共に定評のある井土監督と、幼少から業界で戦ってきた小原徳子さんの安心感に支えられてなんとか撮り終えることができました。
去年の映画で初主演初ベッドシーンだったのに、今回は主演×女性とのベッドシーンがあって、たくさん悩みましたが私たちらしく、また新たな扉を開けられたのかなと思います。役者としてですよ!笑
今この時代に『新藤まなみ』が演じる卍は、皆さんの目にどう映るのか…皆さんの感想を楽しみにしております。

※編注:新藤まなみさんのコメントにある「リメイク版」は、1983年公開の『卍』。樋口可南子さんが光子を、高瀬春奈さんが園子を、原田芳雄さんが園子の夫を演じ、メガホンをとったのは横山博人監督

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解禁された『卍』場面写真。新藤まなみさん演じる光子(右)と小原徳子さん演じる園子

園子役:小原徳子さんコメント

新藤まなみさんは、不思議な魅力のある方だなと、初めてお会いした時に思いました。明るくて惹きつけられるのに、一度開けたら戻ってこられなくなりそうな未知の扉を持っている、まさに、“みっちゃん”だなと。
井土監督と沢山のディスカッションを重ね、園子として生きた撮影期間は本当に濃厚で、あの時生まれた様々な感情は、濃密で繊細で愛おしいものでした。
観客の皆さまにも、園子の感情を是非映画館で体感していただきたいです。
令和版“園子”としてこの作品に出演できたことを幸せに思います。
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解禁された『卍』場面写真。新藤まなみさん演じる光子(左)と小原徳子さん演じる園子

井土紀州監督コメント

犯罪であれ、情痴であれ、映画の中で登場人物が一線を越えてしまう瞬間を見るのが好きです。
〝ああ愚かだなぁ〟と、俄然その人物が愛おしく感じられます。
道を踏み外さず、理性的に留まったりしようものなら、〝けっ、利口な奴め〟と腹立たしく思うくらいです。
〝もっと愚かに、もっと愚かに……〟だから、映画の人物について考えるときはいつもそう念じています。
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解禁された『卍』場面写真

 人が秘める感情を具現化させるふたりの女優と、人間の業を描き出す監督により、男女4人の愛憎を令和の世に描き出す『卍』は、9月9日土曜日より新宿K's cinemaで公開、ほか全国順次ロードショーされます。

『卍』あらすじ

ふとしたことから人妻・園子(小原徳子)が、若く美しい娘・光子(新藤まなみ)と出会う。小悪魔のような光子に次第に魅了されて、やがて熱い同性愛関係に嵌まり込んでいくふたり。しかも妻との平穏な夫婦生活を望む園子の夫・孝太郎(大西信満)や、光子の彼氏を自称するエイジ(黒住尚生)らも女2人の関係にひきこまれていく。男女4人は物語のラストに向かって破滅と背中合わせの激情に身を焦がしていく…。
ポスター

  • 新藤まなみ 小原徳子
    大西信満 黒住尚生 明石ゆめか ぶっちゃあ(友情出演) / 仁科亜季子

  • 監督:井土紀州
  • 脚本:小谷香織
  • 企画:利倉亮/郷龍二
  • プロデューサー:江尻健司/北内健
  • アシスタントプロデューサー:竹内宏子
  • 撮影:田宮健彦
  • 照明:金城和樹
  • 録⾳:山口勉
  • 美術:中谷暢宏
  • 編集:桐畑寛
  • 助監督:森山茂雄 
  • 制作担当:山地曻/山田剛史
  • メイク:五十嵐千聖
  • スタイリスト:大平みゆき
  • スチール:阿部拓朗
  • 音楽:宇波拓
  • 整音・音響効果:藤本淳
  • キャスティング協力:関根浩⼀/北野裕子
  • 営業統括:堤亜希彦
  • 制作:レジェンド・ピクチャーズ
  • 配給協力:マグネタイズ
  • ©2023「卍」製作委員会

  • 2023年/カラー/ステレオ/104分|R-15作品

2023年9月9日(土) 新宿K's cinemaにて公開 ほか全国順次ロードショー

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