『CODE-D魔女たちの消えた家』が国内外の映画祭で31冠を獲得した古本恭一監督の新作短編『シュナイドマンの憂鬱』の製作が発表され、製作を支援するクラウドファンディングがスタートしました。

　『シュナイドマンの憂鬱』は、人生に絶望して山中の断崖絶壁に赴いた男の前に謎の人々が現れるという、シュールな短編コメディ。
　美しい新緑の風景の中で奇妙な登場人物が次々に現れ、ラップを歌い踊り、予測のつかない展開で愚かな人間をブラックなユーモアで照らすシニカルなコメディでありながら、あたたかな余韻を残す生への讃歌となっています。

　メガホンをとるのは、女性を主人公にした３つの物語で構成された『不完全世界』（２０１８年）で海外映画祭８冠、共同生活する女性たちのＳＦサスペンス『CODE-D魔女たちの消えた家』（２０２年）で国内外の映画祭で31冠と、高い評価を受けてきた古本恭一監督。『巻貝たちの歓喜』（２０１９年／齋藤新監督）の主演をつとめ海外映画祭で主演男優賞を獲得するなど俳優としても活躍し、前作『CODE-D魔女たちの消えた家』でも重要な役を演じていた古本監督が、今回は自ら主演もつとめます。

　主演もつとめた古本監督は、次のようにコメントを発表しています。

古本恭一監督コメント

今まで出会った自死した人の周りにも、こんな風に、ユーモラスな、
逞しく生き抜く人々がいてくれれば、違う結末が待っていたかもしれない。
そう想いながら映画を撮った。
この世界は、人間は、そんなに悪いものでもない。
疫病の流行、戦争…より閉塞的となった世の中を、逞しいユーモアで照らしたい。

　また『CODE-D魔女たちの消えた家』で主演をつとめ多くの主演女優賞を獲得した水津亜子（すいず・あこ）さんが今回も出演し脚本も担当するほか、主演作『スーパーミキンコリニスタ』（２０１９年／草場尚也監督）で門馬国際映画祭２０１９最優秀主演女優賞に輝いた高山璃子さん、『わたしは光をにぎっている』（２０１９年／中川龍太郎監督）などに出演するほかアイドルオーケストラグループ・アイオケのボーカルとしても活動する小林萌夏（こばやし・もか）さん、『乙女たちの沖縄戦～白梅学徒の記録～』（２０２２年／太田隆文監督）などの藤真由美さん、『スペシャルアクターズ』（２０１９年／上田慎一郎監督）などの南久松真奈（みなみひさまつ・まな）さん、『愛のくだらない』（２０２０年／野本梢監督）などの鈴木達也さんら、たしかな実力を持つ俳優陣が集結。
　さらに、数多くの映画やドラマで人々に強い印象を残し、近年はYouTubeチャンネル開設も話題となったベテラン俳優・大和田伸也さんが出演しています。

　この『シュナイドマンの憂鬱』の製作と映画祭出品・上映を応援するクラウドファンディングが、映画関連で豊富な実績を持つクラウドファンディングプラットフォーム・Motion Galleryで６月28日水曜日19時より８月14日月曜日23時59分まで実施されます。
　サポートは３０００円より可能で、支援額に応じたリターンとして、サイン入りパンフレット・シナリオ、作品のエンドロールに名前掲載（希望者のみ）、関係者試写会招待、完成作品のBlu-rayディスクなどのほか、非売品の全役裏設定表という作品をより楽しめるようなリターンも用意されています。

　クラウドファンディング開始に合わせて予告編も解禁されました。
　美しい新緑の中で、古本監督演じる主人公の男の前に次々と現れる奇妙な人々が、一度聞いたら忘れられないようなラップに乗って映し出され、終盤に意味ありげな映像も？
（※予告編はクラウドファンディングページで視聴できます）

　ストーリー紹介に使われている「ようこそ、混沌へ」というフレーズのとおり、解禁された劇中カットにもカオスさが感じられる『シュナイドマンの憂鬱』は、２０２４年上映予定で、公式Facebookページと公式ツイッターアカウントが開設されており最新情報を発信中。
　カオスな世の中に精鋭スタッフ・キャストが送る短編の今後の展開に注目です。

『シュナイドマンの憂鬱』ストーリー

ようこそ、混沌（カオス）へ

人生に絶望した男が山道を登っている。
やがて辿り着いた先は断崖絶壁。
そこに謎の人々が突然現れ、飛び降りたい男をそれぞれに見つめるー

小さな美しい新緑の岩壁に19人がひしめく。
シュールで、きわめて騒がしい短編コメディー。​