俳優による映像制作ユニット・889FILM初の長編作品『ロストサマー』（麻美監督）が10月13日に公開されるのを前に、予告編と場面写真が解禁。さらに、俳優の高良健吾さん、竹下景子さん、お笑い芸人・永野さんの応援コメントも公開されました。

　『ロストサマー』は、１９８８年生まれの俳優４人による映像制作ユニットでこれまで数本の短編映画を制作してきた889FILM初の長編。廣木隆一監督作品などに出演する俳優で889FILMのメンバーである麻美（あみ）監督が、高校時代に書きはじめたオリジナル脚本を自らメガホンをとって映像化し、高知を舞台に、その日暮らしをする青年・フユと妻を失った老人・秋、夫とすれ違う女性・春の３人が偶然に出会い、少しずつ前に進んでいく物語を描き出していきます。

　青年と老人が主人公の物語であることから主演には889FILMメンバー以外の俳優が起用されており、青年・フユには『草の響き』（２０２１年／斎藤久志監督）でデビューし着実にキャリアを重ねる若手俳優の林裕太さん、老人・秋には文学座所属で３度の読売演劇大賞優秀男優賞に輝く名優・小林勝也さんと、期待の若手とベテランがダブル主演。
　そして、夫とすれ違ってばかりの女性・春を889FILM代表の中澤梓佐さんが演じるほか、廣田朋菜さん、土屋壮さん、橋野純平さん、松浦祐也さん、889FILMメンバーの関口アナンさんと椿弓里奈さんらが出演しています。

　さきごろ10月13日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開されることが発表され特報・ポスターヴィジュアルが解禁されたのに続き、このほど予告編と場面写真が解禁されました。
　予告編は「いまを生きろ！」と叫ぶ若者たちの中でひとり佇むフユの姿で幕を開け、フユと秋の出会いや、春と夫とのすれ違いなどが映し出され、登場人物たちが紡いでいくドラマを予感させるものとなっています。
　場面写真も、フユや秋をはじめとする登場人物たちのさまざまな表情が切り取られ、それぞれの抱えるものを感じさせます。

　また、公開に向け、俳優の高良健吾さんと竹下景子さん、お笑い芸人の永野さんが応援コメントを寄せています。

俳優・高良健吾さんコメント

フユ、秋、春の孤独のカタチは違うが、根っこは一緒だ。 心を、身体を正面から受け止めてほしい。そう見えた。 存在を受け止めるという事は、今この瞬間を有るものにする。 3人が出会えて良かった。

俳優・竹下景子さんコメント

889FILM初の長編映画だという。舞台は高知。それぞれに孤独を抱えて生きる人たちがいる。ふ とした出会いがあり、 日常の中で 少しずつ心の渇きが癒されていく。植物が水と光を求めるよう に人もやっぱり誰かを求めている。南国の 空と海。緩やかな時間の 流れが物語の全体を温かく包 んでくれているような気がした。

芸人・永野さんコメント

普通になれなかった人たちの疎外感、退屈しのぎで生きてる人たちの罪悪感を優しく包む。 疲れた！こんな世の中もう疲れ果てた！ロストサマーに癒されよう！

　映画『ロストサマー』は、舞台でロケ地である高知県での先行公開が決定しており、映画監督の安藤桃子さんが代表をつとめて新たにオープンする映画館・キネマＭで10月６日金曜日より公開。10月13日金曜日より東京の新宿武蔵野館ほか全国順次公開されます。

『ロストサマー』あらすじ

女性たちのもとを転々としながら、その日暮らしをする青年・フユ。長年連れ添った妻に先立たれひとり生きる老人・秋。そして、忙しすぎる夫との生活に虚しさを抱えながら過ごす女・春。地方で暮らす、季節の名前をもつ孤独な3人の男女が偶然に出会い、不器用に関わり合っていく中で自らの喪失感と向き合っていく。