古くから続く「家」の三姉妹を中心に描かれる家族の物語『女家族』（おんなかぞく）が９月23日より公開されるのを前に、同作の中泉裕矢監督と『カメラを止めるな！』の上田慎一郎監督、三姉妹役のキャストによるトークイベントが９月９日に東京・渋谷の光塾で開催されます。

　『女家族』は、古き日本の「家」制度がいまも残る山間の村にある家が舞台。すでに主がなく跡継ぎもいない家で、それぞれに事情を抱える長女、次女、三女の三姉妹とその周囲の人々が織りなす物語が描かれていきます。

　メガホンをとったのは、大ヒット作『カメラを止めるな！』（２０１７年／上田慎一郎監督）で助監督を、同作のスピンオフ『ハリウッド大作戦』（２０１９年）で監督をつとめたほか、SKIPシティ国際Ｄシネマ映画祭15周年記念オープニング作品『君がまた走り出すとき』（２０１８年）などの監督作がある中泉裕矢監督。
　『カメラを止めるな！』に映画スタッフ役で出演していた女優の生見司織（ぬくみ・しおり）さんが脚本を担当しています。

　出演は、三姉妹の長女・緑子を脚本も担当した生見司織さんが、次女の杏子を『恋愛依存症の女』（２０１８年／木村聡志監督）などの小島彩乃さん、三女の心美（ここみ）を『ハリウッド大作戦』など中泉監督作品に出演している綱島えりかさんがそれぞれ演じているのをはじめ、杏子の娘・百合を舞台などでも活躍する中野歩さん、さらに長いキャリアを持つ木村八重子さん、名バイプレイヤーの根岸季衣さんら、若手からベテランまで個性豊かな俳優陣が集まっています。

　監督、出演者とも『カメラを止めるな！』やスピンオフ作品に関係が深い『女家族』。その縁から、上田慎一郎監督を迎えてのトークイベントが実現しました。
　トークイベントは中泉監督と上田慎一郎監督に加え、三姉妹役の生見司織さん、小島彩乃さん、綱島えりかさんも出演予定。
　『カメラを止めるな！』では助監督と監督、『イソップの思うツボ』（２０１９年）では浅沼直也監督も加えた３人での共同監督という関係のある中泉監督と上田監督が、三姉妹役のキャストとともにどんなトークを繰り広げるか期待です。また『女家族』の本編映像冒頭10分が公開に先駆けてお披露目されます。
　イベントのＭＣをつとめるのは『女家族』に出演している俳優の芦原健介さん。芦原さんは近年、映画監督としても注目され監督作『寛太と、じいちゃんの世直しチャンネル』公開も控えており、出演者もＭＣも映画監督という贅沢なイベントとなります。

　トークイベント以外にも、新宿・歌舞伎町のバーのカウンターに生見さん、小島さん、綱島さんが立つというイベント「BAR三姉妹」も毎週金曜日に開催中。

　作品の公式Ｘ（旧ツイッター）アカウントではスピンオフ風ショートムービーが続々と投稿されており、ネット上でも作品を盛り上げています。

　映画『女家族』は、９月23日土曜日より、東京の池袋シネマ・ロサにて上映されます。

『女家族』あらすじ

古き日本の「家」という制度が色濃く残る山間の村。
年に一度の祭りの当日。
その村の祭りは、男たちしか神輿を担ぐことを許されない。
女たちは男たちの手伝いをしたり、祭りの後にもてなす準備に精を出す。
そしてその日、すでに主を亡くし、後継もいない本家の藤枝家には、久々に三姉妹が集まっていた。都会で暮らす長女は婿を見つけられないまま40歳を迎え、次女は父親がわからない高校生の娘と実家で暮らし、一人暮らしをしていた三女は未婚で子どもを身ごもったと報告にきた。世間体を気にする母は動揺し、祖母はすべてを包み込む。そこに、思春期まっさかりの次女の娘と、ある少女が舞い込み、それぞれの抱えるさらなる問題が明らかになっていく。
祭りの会場では、別の事件も発生し……
「家」というしがらみと懐かしさの中で、これからを生きる家族の物語。