日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページニュース一覧>加藤綾佳監督構想12年以上の新作『東京遭難』11月18日公開 木原勝利さん秋谷百音さんが出演

加藤綾佳監督構想12年以上の新作『東京遭難』11月18日公開 木原勝利さん秋谷百音さんが出演

 映画『おんなのこきらい』(2014年)やドラマ「オールドファッションカップケーキ」(2022年)などで知られる加藤綾佳監督が、主演に木原勝利さん、ヒロイン役に秋谷百音さんを迎えてデビュー前からの構想を映画化した新作『東京遭難』が、11月18日より東京の新宿K's cinemaほか全国順次公開されます。

記事写真

『東京遭難』場面写真。木原勝利さん演じる柳進一(左)と秋谷百音さん演じるえりな

 『東京遭難』は、酔って終着駅まで行ってしまい困っていたサラリーマンの進一が、助けてくれた若い女性・えりなに、半ば強引に人探しの手伝いをさせられる、東京近郊を舞台とした3日間のロードムービー。

 メガホンをとる加藤綾佳監督は、映画美学校フィクション・コース出身で、森川葵さんを主演に迎えた『おんなのこきらい』で劇場デビュー以降、山田愛奈さん主演の『いつも月夜に米の飯』(2018)などの劇場用作品を手がけるほか、近年は各種配信サイトで好評を博し地上波放送もされた「オールドファッションカップケーキ」や現在放送中に「体感予報」(2023年)などドラマ演出でも話題作を次々と送り出している注目の監督。
 『東京遭難』では、デビュー前から長年にわたり温め続けてきた構想12年以上のストーリーの映画を実現させました。

 主人公のサラリーマン・柳進一を演じるのは、インディーズ・メジャーを問わず多くの作品に出演し、2022年に『わかりません』(片山享監督)で長編初主演、2023年も『大阪カジノ』(石原貴洋監督)と活躍が続く木原勝利(きはら・まさとし)さん。
 進一に人探しを手伝わせる女性・えりなを演じるのは、ロングヒットを記録した『ベイビーわるきゅーれ』(2021年/阪元裕吾監督)の敵役で注目され以降も映画やドラマ出演が続く秋谷百音(あきたに・もね)さん。

 木原さん、秋谷さん、加藤監督は、次のようにコメントを発表しています。

柳進一役:木原勝利さんコメント

夢半ばの僕が思う。
どれだけの人が夢を持って東京にやってくるのだろうか。
その中でどれだけの人が夢を叶えて夢に破れていくのだろうか。
何をもって〝叶えた〟といえるのかすらわからなくなる。
たとえ遭難していても命ある限り生きなくてはならない世の中で、どれだけ息を吸っても呼吸できず、生きた心地のしない想いを抱えたあなたにこの映画が届くことを切に願います。
記事写真

『東京遭難』場面写真。木原勝利さん演じる柳進一

えりな役:秋谷百音さんコメント

旅の中で観た、解体され消えていく観覧車。
今まで観ていたあの大きさのものがまっさらに失くなると思うと、不安と焦りに駆られました。恐れを持ってあの景色を記憶していますが、いつか思い出す時には、しみじみと淡く美しい記憶に変わっているかもしれません。美化してしまう過去も美化されない過去も、どちらかが正解ではなく、すべて受け入れられるようになりたいです。
偶然すぎるバラバラな2人の出会いは、どんな記憶になったんでしょうか。2人の行先が沢山の人に見届けて頂けますように。そして、沢山の人の記憶になりますように。
記事写真

『東京遭難』場面写真。秋谷百音さん演じるえりな

加藤綾佳監督コメント

18歳で東京に住み始め、もう少しで生まれ育った故郷よりも東京で暮らした年数の方が長くなる。
その中で見てきたいくつもの景色たち。それらはこの先どれだけ失われ、人々の記憶から消えてゆくのだろうか。そんなことを考えていたら、ふと自身が映画監督になる以前に書きかけていた物語のことを思い出した。終着駅ですべてを失って目を覚ます、孤独なサラリーマンの話。
自身の記憶の底に住み続けていた彼は、誰かに連れ出される日を待ち続けていたのかもしれない。
記事写真

『東京遭難』場面写真。木原勝利さん演じる柳進一(右)と秋谷百音さん演じるえりな。目覚めると進一はえりなとともにホテルの一室に……

 共演には、『毎日爆裂クッキング』(2021年/植木咲楽監督)などの今里真さん、『バッシング』(2005年/小林政広監督)などの占部房子さん、『写真の女』(2020年/串田壮史監督)などの永井秀樹さん、『ゆりに首ったけ』(2023年/中泉裕矢監督)などの大沢真一郎さん、加藤綾佳監督のショートムービー『いつかの自分』(2016年)主演の増澤璃凜子(ますざわ・りりこ)さんら、個性豊かな実力派俳優陣が顔を揃えています。

 解禁された予告編は、進一がえりなの人探しを手伝う経緯を示す場面からふたりの旅を描いていき、そして最後には衝撃的なセリフが作品への期待を高めます。

【『東京遭難』予告編】

 予測不能の展開と、俳優陣が見せる繊細な表現が観客の目を離さない『東京遭難』は、11月18日土曜日より東京の新宿K's cinemaほか、全国順次公開されます。

『東京遭難』ストーリー

ある夜、サラリーマンの柳進一は相当な量の酒を飲まされ、最終電車の終着駅で目を覚ます。手元に財布や携帯電話はなく、ポケットの中に入っていたのは僅かな小銭と顔も覚えていないホステス“えりな”の名刺だけだった。
翌朝、ホテルで目を覚ます進一。目の前にはえりなと思われる女性の姿があった。
助けてもらえたと安堵する進一だが、えりなは進一を助けた代わりに今度は三日間、自身の人探しを手伝えと言いだす。半ば脅されるような形でえりなに従う進一。
どこに向かうのかも知らされぬまま、二人の旅が始まる−。
記事写真
記事写真
記事写真
記事写真
記事写真
記事写真

『東京遭難』場面写真

ポスター

東京遭難

  • 木原勝利 秋谷百音
    永井秀樹 武田敏彦 大沢真一郎 福山香温 増澤璃凜子 伊田恭央子 池内一起
    栗田玲子 船崎良 松原啓介 木下純子 高井晴菜 中居ももか / 今里真 / 占部房子

  • 脚本・監督:加藤綾佳
  • 撮影監督:福本淳
  • 音楽:西村大介/DUNK
  • 録音:亀井耶馬人
  • 助監督:工藤渉
  • スチール:宮本七生
  • 衣装:栗田珠似
  • ヘアメイク:杉本あゆみ
  • プロデューサー:谷中迪彦
  • ラインプロデューサー:浜川久美
  • 製作・配給:GOLD FISH FILMS LIVEUP
  • 配給協力:細谷タカヒロ/宗綱弟

  • 2023年/カラー/ビスタサイズ/ステレオ/DCP/92分

2023年11月18日(土)より 新宿K's cinema ほか全国順次公開

スポンサーリンク