森田博之監督４年ぶりの新作となるＳＦヒューマンストーリー『光る鯨』が12月８日に公開されるのを前に予告編が解禁。また、お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実さん、タレント・女優の三戸なつめさんの応援コメントが公開されました。

　『光る鯨』は、幼いころ両親を亡くし姉とふたり暮らしの主人公・志村イトが、失踪した幼なじみで小説家の高島はかるが残した小説に導かれるように、かつて住んでいた集合住宅のエレベーターに乗って異世界＝パラレルワールドに行くというストーリー。
　第11回田辺・弁慶映画祭で２冠を獲得し２０１９年に劇場公開を果たしたＳＦラブストーリー『ラストラブレター』（２０１６年）の森田博之監督の４年ぶりの劇場公開作となる新作で、巨大ネット掲示板の投稿から広まった都市伝説“異世界エレベーター”を取り入れたＳＦヒューマンストーリーとなっています。

　主人公のイトを演じるのは、ダンスボーカルユニット・TEMPURA KIDZ（テンプラキッズ）の元メンバーで、SKIPシティ国際Ｄシネマ映画祭２０２１上映作品『冷めるのを、待っている』（２０２１年／佐藤杏子監督・岡本香音監督）などに出演し、これが映画初主演となる関口蒼さん。
　そして、イトの幼なじみで小説家の高島はかるを『明ける夜に』（２０２３年／堀内友貴監督）の佐野日菜汰さん、イトの姉・冬海を『空の瞳とカタツムリ』（２０１８年／斎藤久志監督）主演の中神円（なかがみ・えん）さん、カフェのマスターを『馬の骨』（２０１８年）で監督もつとめた桐生コウジさんが、それぞれ演じるほか、ビーンズ・ラブ』（２０２０年／植木英理監督）主演の古矢航之介さん、アイドルユニット・参宮橋駅前女子で活動する瀧石涼葉（たきいし・すずは）さんや、山口友和さん、水沢朋美さんが出演。さらに、森田監督の前作『ラストラブレター』でダブル主演をつとめたミネオショウさんと影山祐子さんが森田監督作品再登場を果たしています。

　解禁された予告編は、イトと冬海の姉妹の心に残る傷を感じさせる映像から始まり、かつて住んでいた団地の“異世界エレベーター”に乗るイト、そして後半は冬海のギターに合わせてイトが歌う歌に乗せて、さまざまな登場人物たちや場面が綴られ、作品への期待を高める映像となっています。

　また、お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実さんと、タレント・女優の三戸なつめさんの応援コメントが発表されました。
　徳井さんは「この映画の世界観は独特で、なぜかとても心地よかったです。」、三戸さんは「1人の夜にそっと夜空を見上げたくなるような愛しい物語。」と、それぞれ作品の魅力を語っています。

お笑いコンビ・チュートリアル 徳井義実さんコメント

映画に対するコメントで「世界観」という言葉は使われすぎているので、できることなら使いたくないのですが、それでも使ってしまうほどこの映画の世界観は独特で、なぜかとても心地よかったです。
理屈や固定概念は全て「どうでもいいや」と思ってしまうほどの圧倒的な世界観、それはお芝居からなのか脚本からなのか編集からなのかわからないけど、最初「?」から始まって、見終わる頃には主演の関口さんの魅力も相まってこの作品の世界が愛おしくなっていました。

タレント・女優：三戸なつめコメント

居なくなった人に会える世界。というあらすじを読み、愛しく苦しいであろう世界でどのように物語が進んでいくのだろう。と少し身構える自分がいました。
「物語に救われる」という言葉をよく耳にしますが、「光る鯨」は私とってまさにその言葉通り。1人の夜にそっと夜空を見上げたくなるような愛しい物語。
パラレルワールドは確かに存在していました。

　ＳＦというかたちで描かれる「再会と再生」の物語『光る鯨』は、12月８日金曜日より東京の池袋HUMAXシネマズで公開。ほか、全国順次公開されます。

『光る鯨』ストーリー

幼少期に両親を亡くした23歳のコンビニ店員、志村イトは姉と二人で暮らしている。 幼馴染の新進作家、高島はかると音信不通となり数ヶ月が過ぎていた。イトは彼への密かな想いを断ち切ることが出来ず、 かつて家族で暮らした高層団地へと向かう。はかるの処女作「光る鯨」を手に古いエレベーターに乗り込むと、上昇と下降を繰り返す。彼女の記憶は深く深く潜っていく。深夜2時、誰もいない11階に止まった時、ついに《異世界エレベーター》が発動する。イトはいなくなった人に会える世界＝パラレルワールドへと足を踏み入れるー。