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女性たちの連帯を描く松林麗監督初監督作『ブルーイマジン』クラウドファンディング実施中

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『ブルーイマジン』海外版ポスター  ©Blue Imagine Film Partners(※クリックで拡大します)

 俳優として活躍してきた松林麗監督の初長編監督作でロッテルダム国際映画祭出品も決定している『ブルーイマジン』の日本公開(2024年3月)を応援するクラウドファンディングが実施されています。

 『ブルーイマジン』は、性暴力を受けた過去を持つ俳優志望の女性・斉藤乃愛(さいとう・のえる)が主人公。性暴力やDV、ハラスメントなどの被害者に寄り添い救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」を舞台に、心に深い傷を負った女性たちが「黙っていちゃだめだ」という信念のもと、ともに連帯し、葛藤の中で声を上げようとする姿が、青春群像劇として描かれていきます。

 主人公の斉藤乃愛を演じるのは『樹海村』(2021年/清水崇監督)で主演をつとめるなど、デビュー以来さまざまな映画やテレビドラマなどで経験を積んできた山口まゆさん。
 そして、乃愛の親友でミュージシャン志望の佳代役にファッション誌「ニコラ」モデルを経て『沈黙のパレード』(2022年/西谷弘監督)などで俳優としても注目される川床明日香さん、佳代と音楽ユニットを組む友梨奈『ビリーバーズ』(2022年/城定秀夫監督)などの北村優衣さん、俳優志望の凛役に『麻希のいる世界』(2022年/塩田明彦監督)などの新谷ゆづみさんと、山口まゆさんを含め2000年前後生まれの期待の若手女優陣が顔を揃えているのに加え、乃愛の兄で人権派弁護士の俊太役で『海辺の映画館—キネマの玉手箱』(2019年/大林宣彦監督)など多くの作品に出演する細田善彦さんが出演。
 さらに、プロデューサーとしても活躍するイアナ・ベルナルデスさんや『PLAN75』(2022年/早川千絵監督)など日本映画にも出演するステファニー・アリアンさんがフィリピン映画界から参加し、国際色豊かなキャスティングが実現しています。

 メガホンをとった松林麗(まつばやし・うらら)監督は、映画『1+1=11(イチタスイチハイチイチ)』(2012年/矢崎仁司監督)で俳優としてデビュー以降、内外の映画祭で高い評価を受けた『飢えたライオン』(2017年/緒方貴臣監督)に主演するなど「松林うらら」の名前で俳優として活躍しつつ、2020年には4人の監督によるオムニバス『蒲田前奏曲』をプロデュース。その後も『愛のまなざしを』(2021年/万田邦敏監督)アシスタント・プロデューサー、『緑のざわめき』(2023年/夏都愛未監督)コ・プロデューサーなどをつとめ、本作『ブルーイマジン』で長編監督デビューを果たしました。
 プロデュース作で出演もした『蒲田前奏曲』の一編「行き止まりの人々」(安川有果監督)で性暴力を題材にした松林監督が、監督として再び性暴力やそれに対して声を上げるということを真正面から描き、俳優・松林うららとしてもシェアハウス「ブルーイマジン」の相談役・巣鴨三千代役で出演しています。

 日本公開に先立って『ブルーイマジン』は2024年1月25日よりオランダで開催される第53回ロッテルダム国際映画祭のBright Future部門に正式出品されることが決定しています。
 毎年1月に開催され、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、ロカルノと並ぶ重要な国際映画祭として知られるロッテルダム国際映画祭では、過去に松林監督の主演作『飢えたライオン』がVoices部門に正式招待されており(2018年・第47回)、松林監督は主演作に続いて監督作も同映画祭で上映される快挙となります。

 松林麗監督と主演の山口まゆさんは、次のようにコメントを発表しています。

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松林麗監督コメント

日本でもようやく動き出した#MeToo運動。連なる告発の数々を、事勿れ主義の傍観者で留まらず、この光を消してはいけないと思いました。私が生きている環境の中での葛藤、トラウマを作品にして昇華したい…そんな想いから初プロデュース・出演を務めた映画『蒲田前奏曲』を製作してから、コロナ禍により生活環境も大きく変化しました。ジェンダーへの問題意識は普遍的な問いではありますが、日に日に増え続けています。今この問題を真正面から受け止め、正直に向き合う作品を届けたい。自分自身のトラウマから逃げずに、向き合い過去と対峙すること、それは一歩先に進めるきっかけの一つなのかもしれません。
「ブルーイマジン」のように、集まる人と人とが守られながら安心して傷つき、寄り添い合える空間が必要です。本作をきっかけに、真の意味で性暴力に対して声をあげる方が増え、それぞれが自分のルール創りの実践者となり、新時代の日本のブルーアワーになりますように。映画の旅は始まったばかりですが、国境を超えて『ブルーイマジン』の輪が広がりますよう、願っております。
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主演(斉藤乃愛役):山口まゆさんコメント

ロッテルダム国際映画祭での上映、とても嬉しいです!
『ブルーイマジン』は松林監督やスタッフの方々とたくさん模索して作り上げた作品です。私自身も乃愛を通して、自分が知らなかった世界をたくさん見ることができました。
国境を越えて、多くの方々に届くことを願っております。
私も完成した作品をスクリーンで観られる日を楽しみにしています!

 意欲的な作品である『ブルーイマジン』が2024年3月より東京の新宿K's cinemaほか全国順次公開されるのを前に、宣伝費を支援するクラウドファンディングが、豊富な実績を持つクラウドファンディングプラットフォーム・MOTION GALLERYで実施されています。
 集まった資金はより多くの方々に作品を届けるための宣伝費として使用され、リターンには監督・キャストのサイン入りパンフレットや先行オンライン試写鑑賞権などが支援金額に応じて用意されています。
 12月19日にスタートしたクラウドファンディングは2024年1月31日まで実施。2023年12月30日現在、開始から10日あまりで目標金額の3分の2近くに達する、好調な滑り出しを見せています。

『ブルーイマジン』応援プロジェクト

 脚本は、アメリカで映画制作を学び短編『ブレイカーズ』(2017年)などで監督としても注目される後藤美波さんが担当し、後藤さんは松林監督とともにプロデューサーも兼任。
 またスタッフでは、撮影の石井勲さんと照明の大坂章夫さんが参加。矢崎仁司監督作品などでたびたびコンビを組んでいる石井さんと大坂さんは松林監督の俳優デビュー作『1+1=11』にも参加しており、10数年を経て再び松林監督の「デビュー作」のスタッフをつとめています。

 東京・巣鴨を主な舞台に、閉鎖的な日本社会をシニカルに、ときにブラックユーモアも交えて描きながら、自分の居場所を見出してく女性たちの姿を美し映像で綴る『ブルーイマジン』は、2024年3月より新宿K's cinemaほか全国順次公開。今後の情報にも注目です。

『ブルーイマジン』ストーリー

俳優志望の斉藤乃愛(のえる=山口まゆ)は、かつて映画監督から受けた性暴力の被害者だったが、過去の自分のトラウマを誰にも話せずにいた。乃愛は、性暴力やDV、ハラスメント被害を受けた女性たちを救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」に入居する。巣鴨三千代(松林うらら)が相談役を務める「ブルーイマジン」は、住人たち皆が心の傷みを知っている場所だった。
 乃愛は、親友の佳代(川床明日香)、俳優志望の凛(新谷ゆづみ)、兄で人権派弁護士の俊太(細田善彦)、フィリピンからやってきたジェシカ(イアナ・ベルナルデス)ら、「ブルーイマジン」に集う個性あふれる面々との交流を通じて、初めて自身の心の傷と向き合えるようになっていく。やがて乃愛は、「ブルーイマジン」の人々との連帯を深め、さまざまな葛藤を積み重ねながら、勇気をふりしぼって“声をあげるための行動”を起こす決意をする――。
 一方そのころ、佳代と音楽ユニットを組んでいる「ブルーイマジン」の住人・友梨奈(北村優衣)はある晩、自らの葛藤を込めた自作の歌詞を、ひとり口ずさむのだった。彼女たちにかすかな希望の灯りがある未来は、やってくるのだろうか――?
ポスター

ブルーイマジン

  • 山口まゆ 川床明日香 北村優衣
    新谷ゆづみ 松林うらら イアナ・ベルナルデス 日高七海 林裕太 松浦祐也 カトウシンスケ
    品田誠 仲野佳奈 武内おと 飯島珠奈 宮永梨愛 渡辺紘文 ステファニーアリアン 細田善彦

  • 監督:松林麗
  • プロデューサー:松林うらら/後藤美波
  • コプロデューサー: ライザ・ディニョ
  • 脚本:後藤美波
  • 撮影:石井勲
  • 照明:大坂章夫
  • 録音:石寺健一
  • 音楽:渡辺雄司
  • 美術監修:北地那奈
  • 編集:菊池智美
  • 製作:Blue Imagine Film Partners
  • 配給:コバルトピクチャーズ

  • 2024年/カラー/シネマスコープ/ステレオ/93分

2024年3月 新宿K's cinema ほか全国順次公開

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