日本ホラー映画大賞受賞作の長編化で公開まで１ヶ月と迫った下津優太監督『みなに幸あれ』（２０２４年１月19日公開）より、古川琴音さん演じる主人公が体験する恐怖を感じさせる場面写真が新たに解禁されました。

　『みなに幸あれ』は、２０２１年に開催された日本唯一のホラー映画に特化した一般公募フィルムコンペティション「第１回日本ホラー映画大賞」で大賞を受賞した同名短編を長編化した作品。田舎に住む祖父母を訪ねてきた看護学生の主人公の異様な体験を通して「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」という根源的なテーマが描かれていきます。

　これが商業映画デビュー作となる１９９０年生まれの新鋭・下津優太監督が受賞作の短編版に引き続きメガホンをとっており、総合プロデュースは日本を代表するホラー監督のひとりで日本ホラー映画大賞選考委員長をつとめた映画監督の清水崇さん。やはり日本ホラー映画大賞選考委員でホラー映画ファンとして知られるミュージシャンの小出祐介さんが率いるバンド・Base Ball Bearが主題歌を担当しています。

　公開決定と予告編の解禁、場面写真の解禁と、情報が解禁されるごとに注目度も高まり中、主人公の場面写真３点が新たに解禁されました。

　主人公を演じるのは古川琴音さん。『偶然と想像』（２０２１年／濱口竜介監督）『今夜、世界からこの恋が消えても』（２０２２年／三木孝浩監督）『リボルバー・リリー』（２０２２年／行定勲監督）『言えない、秘密』（２０２４年公開／河合勇人監督）など、幅広いジャンルで出演作が続々と公開され、大河ドラマ「どうする家康」などテレビドラマでも活躍する、まさに現在の日本エンターテイメント界を代表する若手女優のひとりである古川さんは、今回の『みなに幸あれ』がホラー初挑戦。予告編では主人公が次第に狂気に陥っていくのを予感させる映像も垣間見え、古川さんの怪演に注目が集まっています。
　 解禁された場面写真は、食卓で食事を前に微笑むという祖父母の家での穏やかな時間を感じさせるカットから、一転して食卓の下に潜み息をひそめる姿や、血に汚れた顔で山中に座り込むカットと、主人公に訪れる恐怖を予感させるものになっています。

　古川さんは『みなに幸あれ』について、次のようにコメントしています。

私が演じる主人公は、社会の仕組みに抗おうともがきますが、そこに逃れられない恐怖が迫ってきます。映画を観ている間はもちろん、観終わった後、人間そのものの存在が怖くなるような居心地の悪さというか、根源的な新しい恐怖を感じてもらえればと思います。

　新世代監督と現在の映画界を代表する若手女優の顔合わせによる『みなに幸あれ』は、すでに海外の映画祭でも高評価を獲得。主演の古川さん自身も「新しい恐怖」と表現する日本ホラー映画の新たな１ページは、２０２４年１月19日金曜日よりヒューマントラストシネマ渋谷他全国順次公開されます。

『みなに幸あれ』ストーリー

看護学生の“孫”は、ひょんなことから田舎に住む祖父母に会いに行く。久しぶりの再会、家族水入らずで幸せな時間を過ごす。しかし、どこか違和感を覚える孫。祖父母の家には「何か」がいる。そしてある時から、人間の存在自体を揺るがすような根源的な恐怖が迫って来る…。