舞台あいさつをおこなったキャストと監督。後列左より、松田優さん、矢野優花さん、菅田俊さん、渡辺哲さん、藤原健一監督。前列左より、坂本つとむさん、荒井敦史さん、永倉大輔さん、島津健太郎さん
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菅田俊さんが原案と主演をつとめ裏社会で生きた男の父性愛を描く『サイレントナイト』が11月22日に渋谷のユーロスペースで初日を迎え、菅田さん、ヒロインを演じた矢野優花さんら出演者と藤原健一監督が舞台あいさつをおこないました。
『サイレントナイト』は、かつて裏社会で恐れられつつ過去を捨て静かに生きる男が、実の娘を守るために過去の因縁と向き合っていく姿を、激しい描写も交えながら描いていく作品。菅田俊さんが主人公の久能慶蔵を演じるとともに原案もつとめています。
菅田さんは、作品が高倉健さん主演の『冬の華』(1978年/降旗康男監督)をベースにしていると明かし「ずっと健さんに憧れていたものですから、と言いながら親分は菅原文太なんですが(笑)、同じような話を、フランス映画っぽく、Vシネマっぽく撮りたいなと思って、監督とプロデューサーにお願いして撮らせてもらいました」と作品の成り立ちを話し、藤原健一監督は「菅田さんのいろいろな思いを汲んで脚本作りをしたのを覚えています」と話して菅田さんの作品への思いの強さをうかがわせました。
(※菅田俊さんは菅原文太さんの付き人をつとめた経験を持つ)
久能の娘である高校生・光村文香を演じた矢野優花さんはオーディションでヒロインに選ばれており「文香は弓道部に所属しているんですけど、私も中学時代に弓道部に所属していまして、この映画に運命的なものも感じていまして、なので決まったときはすごく嬉しかったです」とコメント。
また、撮影がおこなわれたのは6年前で、矢野さんは「やっとみなさまの目の届くということで嬉しく思います」と心境を述べ、文香の兄貴分的存在の鬼塚政則を演じた荒井敦史さんは「まだ26歳だったんですけど、ガムシャラに先輩たちの背中を追いかけてがんばった作品なのかなと思っております」と振り返りました。
菅田さんが「そんな簡単に出てくれる俳優さんたちではない役者さんに出ていただきまして、この映画を作ることができました」と共演者に感謝を示す一方で、荒井さんが「菅田さん主演の映画に出させてもらえるという話をいただいたときは、もう“やらせてください”って」、松田優さんが「菅田先輩が主演でやるということで、喜んで出させていただきました」と話すなど、菅田さんが慕われていることを感じさせるコメントが次々に。
鬼塚正則の父で組織の組長である鬼塚隆文を演じた渡辺哲さんも「菅田さんとはずっと昔からいろいろやらせていただいているので、ムチャクチャ懐かしいというのがあって」と話し「最近ヤクザ映画がないので、ほんとに楽しかったですね」と、かつて菅田さんと共演したようなジャンルの作品を楽しんだ様子。
文香の育ての親で久能の弟分でもある光村泰久を演じた永倉大輔さんは「菅田さんって、映画の空気、現場の空気をすごく作られて、やっぱり映画スターなんだなと思いながら、一緒にお芝居させていただきました。光栄でした」と話しました。
久能と敵対する男・梶谷を演じた島津健太郎さんは、作品の中でも特に暴力的な役のため「ほんまは優しいんですよ(笑)」とアピールし「先輩たちに偉そうに言えるのは映画の中だけなんで、それはいつも楽しんでます(笑)」と、客席の笑いも誘うコメントを。
映画にはミュージシャンの大友康平さんも出演しており、漁師の蛯名を演じて大友さんとの共演シーンが多かった松田優さんは「音楽はずっと聴いていましたので、俳優で大友さんと同じ土俵で芝居できるのもなかなかないことなんで」と共演の感想を述べました。
久能の同僚・金村役で演技に初挑戦するとともに劇中歌・挿入歌・主題歌を担当したミュージシャンの坂本つとむさんは、ハードな中にヒロインの純粋さや主人公の愛情がある作品の空気感を大切にするため「エンドロールで優しさを感じてほしい、優しい気持ちになれるような曲を作らなければならないという使命感に駆られまして」曲を作ったと、主題歌「Oh! Lady」に込めた思いを語りました。
最後に菅田さんは「この映画を応援していただけたら、本当に嬉しいです」と呼びかけて舞台あいさつを締めくくりました。
親子を演じた菅田俊さん(右)と矢野優花さん。撮影中のふたりのエピソードを聞かれると菅田さんは「ないよねえ」と矢野さんの笑いあい、客席の笑いを誘いました
北海道・小樽でロケをおこない、藤原健一監督が「アウトロー映画にしてはヒューマン色のつよい作品になっています」と語る激しくも優しい物語が美しいロケーションの中で綴られていく『サイレントナイト』は、この日の舞台あいさつ登壇者のほか、高岡蒼佑さん、小木茂光さん、芳本美代子さん、赤井英和さん、宮田早苗さん、大友康平さんらが出演。
東京・渋谷のユーロスペースで11月22日(土)より1週間上映されるほか全国順次公開され、ユーロスペースでは公開期間中、菅田さんら出演者とゲストによるトークイベントや坂本つとむさんのミニライブなどが連日開催されます。