注目の新鋭・岡﨑育之介監督が「安楽死」というテーマにコメディで挑んだ『安楽死のススメ』が3月1日渋谷ユーロスペースほか全国順次公開となることが発表され、メインヴィジュアル、場面写真、予告編、岡﨑監督と主演・石原滉也さんのコメントが解禁されました。
『安楽死のススメ』は、平均寿命のちょうど3分の1となる27歳を迎えた青年が、自ら死ぬことを目指して「安楽死ツアー」の旅に参加するというトリップ・コメディ。
これが初の劇場公開作となる岡﨑育之介監督は1993年生まれ。18歳で俳優としてデビュー後、バックパッカーとしての海外の旅や海外での演技修行などを経て映像制作を開始。インターネットでの「生ドラマ」配信を継続的におこなうなど、ときには自ら出演もしつつ創作活動をおこなっており、2025年ゴールデンウィークには監督第2作『うぉっしゅ!』の公開も控えている注目の新人監督です。
安楽死ツアーに参加する青年・正を演じ主演をつとめるのは、元・警察官という異色の経歴を持ち『東京ランドマーク』(2018年/林知亜季監督)などに出演する石原滉也さん。岡﨑監督とは舞台での共演経験もある1994年生まれの石原さんが、同世代の監督の演出のもと、難しい設定の役を怪演しています。
そのほか、正がツアーで出会う参加者・氷川役に『復讐の鐘を打て』(2020年/万田邦敏監督)などに出演し岡﨑監督の生ドラマにもたびたび出演している田中陸さん、安楽死推進団体代表・雨野川役に『恋わずらい』(2024年/小嶋貴子監督 ※映画美学校修了作品)などの轟雅子さん、さらに海老沢七海さんらが出演。岡﨑監督自身も出演しています。
解禁された『安楽死のススメ』場面写真。石原滉也さん演じる主人公・正
2022年にマンハッタン国際映画祭(International Manhattan Film Awards)で最優秀新人監督賞(Best first time filmmaker)と最優秀男優賞(Best actor)、2023年にバンクーバーインディペンデント映画祭(Vancouver Independent Film Festival)最優秀新人監督賞 (Best first time filmmaker)を受賞するなど、世界各国20の映画祭で受賞・ノミネートを果たし、すでに世界から注目を集めている『安楽死のススメ』が、ついに国内一般公開決定。メインヴィジュアルと予告編などが解禁されました。
メインヴィジュアルは、石原滉也さん演じる主人公・正のアップを大きく使ったインパクトの強いデザイン。
予告編は、役所の生活相談課を訪れた正の「自殺したいんですけど」という強烈なセリフで幕を開け、自殺を望んだ正が安楽死ツアーに参加し、参加者の氷川や安楽死推進団体代表・雨野川と出会う過程などが映し出されていきます。
岡﨑監督と主演の石原さんは、劇場公開決定にあたり次のようにコメントを発表しています。
岡﨑育之介監督コメント
自殺大国ニッポン。
皆、「死んじゃだめだ。強く生きるんだ。人生は美しいんだ・・・!」
そうやって教え込まれてきたものだから、なんだか「違う方」も良さそうに見えてしまう。
まるで、誰かが隠した魅力的なことにまで見えてしまう。
やっぱり「しちゃダメ」と決め付けられていることは、甘い香りがする。
夜中のラーメンはいつだって美味いのだ。
だから、もし安楽死が認められたら、自殺はむしろ減るんじゃないか。
皆かえって、希望を持って生きられるんじゃないか。
「なんだ。いつでもやめていいんだったら、別に今すぐやめることはないか。」
そんな風に肩の力を抜いて、口笛を吹きながら、気楽に家までの帰り道を歩くのではないか。
気楽に生きられるのではないか。そう思う。
主演(正役):石原滉也さんコメント
岡﨑育之介監督とは、2020年初めの舞台で共演して以来の関係になります。その舞台で、監督が書き下ろした台本を監督自身が演じる姿を見て、流したことのない涙が止まらなくなったことを覚えています。
本作は私自身にとっては初主演作であると同時に岡﨑育之介監督の初監督作になり、チーム全員にとって、始まりの作品でもあります。
「安楽死のススメ」というあまりに衝撃的なタイトルからなる岡﨑育之介のワールドを全身で体感していただきたいです。それは人生という流れの中で時々、助けになるでしょう。
世界が注目し次回作公開も控える期待を集める岡﨑育之介監督の第一回監督作品『安楽死のススメ』は、3月1日土曜日より東京・渋谷のユーロスペースで公開。ほか全国順次公開されます。
解禁された『安楽死のススメ』場面写真。石原滉也さん演じる正(右)と、田中陸さん演じる氷川