ひかる一平さんを主演に迎え河崎実監督が昭和の青春学園ドラマへの愛とオマージュを込めて送る『還暦高校生』が6月27日に公開されることが発表され、ティザーヴィジュアルと監督・キャストコメントが解禁されました。
『いかレスラー』(2004年)『日本以外全部沈没』(2006年)『地球防衛未亡人』(2014年)など、突飛な発想の作品を次々と送り出し”ニッポンバカ映画の巨匠”の異名を持つ河崎実監督。
今年2025年は『サイボーグ一心太助』『松島トモ子 サメ遊戯』とすでに2本の監督作が公開され精力的な活躍を見せる河崎監督の新作が早くも公開されます。
意表を突くようなキャスティングが話題となることも多い河崎監督作品で今回、主演をつとめるのは、1980年に「3年B組金八先生(第2シリーズ)」の生徒役でデビューし「必殺仕事人」シリーズなどでも知られる、現在60歳のひかる一平さん! 演じる役はなんと高校生!! 42回の留年を繰り返した60歳の高校生が主人公の『還暦高校生』が、堂々の公開を迎えます。
『還暦高校生』製作のきっかけとなったのは、日本橋三越本店が2024年新春に限定1名で販売した「河崎実監督があなたのリクエストに沿った映画を作ってくれる」という内容の約500万円の初夢福袋。2019年に続き2度目の販売となったこの福袋は抽選での販売となり、偶然にも前回の福袋の当選者である一般人の長谷摩美さんが再び幸運を手にしました。
この奇跡的な偶然により、前回の福袋で製作された『メグ・ライオン』(2020年)に続く、2作目の長谷さん製作の河崎監督作品が始動し、長谷さんがひかる一平さんの大ファンであったことから、河崎監督はひかるさん主演の「青春学園映画」の製作を発想。「青春とはなんだ!」「飛び出せ!青春」「3年B組金八先生」「スクール☆ウォーズ」といった1960年代から80年代に製作された昭和の青春学園ドラマへの愛とオマージュを込め、還暦を迎えた高校生と新任教師の交流を描く『還暦高校生』が生まれました。
近年は自ら設立した芸能プロダクション代表としての活動を主としていたひかる一平さんは、河崎監督のラブコールを受けて、1982年の『胸さわぎの放課後』(石山昭信監督)以来43年ぶりに映画に主演。 かつて「金八先生」で演じた「椎野」を思わせる役名の主人公・椎名を、全編学生服姿で熱演します。
さらに、1975年にテレビ番組「ママとあそぼう!ピンポンパン」から誕生し人気を博したグループ「ビッグ・マンモス」でリーダーをつとめ「ノンノン」のニックネームで親しまれた森井信好さんが、ひかる一平さんの堀越学園での同級生という縁から出演。10代で芸能界を離れて以来、40年以上を経ての映画出演を果たします。
公開決定に合わせて解禁されたティザーヴィジュアルは、ひかる一平さん演じる椎名が学ラン姿で座る、強烈な印象を残すデザイン。また公開日表記の「KICK OFF」が青春学園ドラマへの愛を感じさせます。
そして河崎実監督、主演のひかる一平さん、共演の森井信好さんが、次のようにコメントを発表しています。
河崎実監督コメント
日本橋三越の新春福袋で、私に映画を撮らせるという酔狂な企画に、一般人である長谷摩美さんが「メグ・ライオン」に続き二回目も引き当てるという奇跡がおきた。そこからスタートした本企画は、長谷さんが大ファンであったひかる一平さんを主演に、というリクエストからはじまった。そこで、青春学園ドラマをやろう、と閃いた。世間は折しも「不適切にもほどがある!」という、1986年にタイムスリップするドラマがうけていた。しかし、我々が育った1960年代から80年代のドラマは、こんなものではなかった。先生は生徒を平気でぶん殴る、男女交際のスタートはラブレター。スマホもなにもないあの時代が、いまはもう懐かしい。昭和に憧れる若い世代などを見ると、「ビバ! 昭和!」と高らかにうたう映画があってもいいのではないか。
ということで、わたしが影響をうけた「飛び出せ!青春」「三年B組金八先生」「スクール・ウォーズ」などの要素をてんこ盛りにして、どうかしている青春学園ドラマを作ってやろう、と思ったのだ。Z世代にも通じる突き抜けた映画となったと思う。乞うご期待!!
主演:ひかる一平さんコメント
まさか自分が還暦になって高校生をやる日が来るとは…
16歳でデビューした頃の僕に教えてあげたい。「お前、60歳になっても制服着てるぞ」って(笑)。 最近はプロダクション代表として裏方がメインだったのに、なぜか今さら主演のお声がけ。 「え、僕!?」と戸惑いながらも、気づけば制服姿でカメラの前に立ってました。
撮影では本当に学生に気持ちだけは戻った気がしました。
河崎監督の昭和愛が爆発した、これぞ “令和の珍作”。
肩の力を抜いて、笑って、ツッコんで、昭和の香りをたっぷり味わってください!
共演:森井信好さんコメント
「ジャイアンツのこども野球教室」以来、47年ぶりの映画出演をさせていただきました。
セリフは多くないので楽勝… と思っていたら、覚えられない?!
半世紀のブランクに加え、記憶が危ういお年頃になっていました(笑)それでも出演者・スタッフの皆さまとの温かい雰囲気の中、楽しく演じさせていただきました。
堀越高校のクラスメイト、ひかる一平さんとも初共演させていただけました。
アドリブは僅かしか入れられませんでしたが、当時のノンノンをご存じの方には『おぉ!』と思っていただけると思います。ありがとうございました。
夢と奇跡から生まれた『還暦高校生』。これまでも作品を通して往年の娯楽作品への豊富な知識と深い愛情を示し続ける河崎監督だけに、これまでに誰も作れなかった、いや作れなかった青春学園ストーリーになっていることは間違いなし!
未発表の共演キャストなど、今後の続報にも期待です。
『還暦高校生』は、6月27日金曜日より、東京の池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか、全国ロードショーされます。
『還暦高校生』ストーリー
星雲学園の新任教師・野々山健一は初日から遅刻、しかも生徒のいたずらにひっかかり面目丸つぶれ。更に乱闘騒ぎをおこし、マドンナの亜紀子先生にあきれられる。「青春」をうたう健一に3年B組の一同は困惑する。そして生徒のラブレターを代筆したり、学園は大騒ぎ。校長のすすめで弱体サッカー部の部長になる健一。
そんな中、42回留年している、還暦の椎名(ひかる一平)が、またも受験に失敗してしまう…。健一は椎名にサッカー部に入れとすすめるが、椎名は、健一が千本ゴールを止めたら、サッカー部に入ると言う。果たして健一は千本シュートをクリアできるのか!?