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京都を舞台に「生と死」の関係をあたたかく描く大西礼芳さん主演『また逢いましょう』7月公開

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解禁された『また逢いましょう』メインヴィジュアル ©Julia / Omuro(※クリックで拡大します)

 京都の介護施設を舞台に「生と死」の関係をあたたかく描く大西礼芳さん主演『また逢いましょう』が7月19日より新宿K's cinemaほかにて公開されることが発表され、メインビジュアルと場面写真、特報、大西礼芳さんと西田宣善監督のコメントが解禁されました。

 『また逢いましょう』は、事故に遭った父親に付き添うため京都の実家へ戻った漫画家の女性が主人公。父が通う介護施設の職員や利用者との出会いの中で彼女が変わっていく姿を通して「生と死」の関係が深く、そしてあたたかく描かれていきます。

 原案となったのは、京都でデイケア施設を運営し、利用者のライフストーリーを聞き取って治癒に活用する取り組みをおこなっている伊藤芳宏さんの著書「生の希望 死の輝き 人間の在り方をひも解く」(幻冬舎刊)。
 作品を企画しメガホンを撮ったのは、高い評価を得た『嵐電』(2019年/鈴木卓爾監督)など、京都と東京を拠点に数々の映画の企画・プロデュースをおこない、これが初の監督作品となる西田宣善監督。
 京都にゆかりの深いふたりの出会いにより新たな「京都発映画」が誕生しました。
 脚本は『夜明けまでバス停で』(2022年/高橋伴明監督)で第96回キネマ旬報ベスト・テン日本映画脚本賞をはじめ多くの脚本賞を受賞し、再び高橋監督とタッグを組んだ『桐島です』(2025年)公開も控える梶原阿貴さんが担当。原案となった伊藤さんの著書の核となる部分は継承しつつ、現代を生きる女性の視点を加えてより広がりを持ったフィクションとして物語を構築しています。

 主人公である漫画家・夏川優希を演じるのは『STRANGERS』(2023年/池田健太監督)『初級演技レッスン』(2024年/串田壮史監督)と、主演・準主演作の公開が続く大西礼芳(おおにし・あやか)さん。自身のキャリアの中で大きな位置を占める『嵐電』『夜明けまでバス停で』のスタッフが手がける本作で縁に結ばれた主演をつとめ、主人公の変化を魅力的に体現するのに加え、劇中の漫画執筆やピアノ演奏も自身でこなしています。
 そして、不自由な身体となった絶望と闘う父親・宏司役には伊藤洋三郎さん、明るいベテラン職員・洋子役には中島ひろ子さん、職員も利用者も仲間という眼差しで見る施設の所長役には田山涼成さんと、長いキャリアで多くの作品に出演する俳優陣が共演。さらに、主演作『ケンとカズ』(2016年/小路紘史監督)で注目を集めたカトウシンスケさんや、筒井真理子さん、田中要次さん、梅沢昌代さんら、実力派キャストが顔を揃えています。

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解禁された『また逢いましょう』場面写真。大西礼芳さんが演じる主人公・夏川優希

 3月に開催された第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門に正式出品されワールドプレミア上映された『また逢いましょう』の劇場公開が決定。
 公開決定にあわせ解禁されたポスターヴィジュアルは、青空の下、笑顔で走る優希の姿が印象的なデザイン。
 特報映像は、父の事故という状況に戸惑う優希や、リハビリに悪戦苦闘する父・宏司たちの姿が、とこかほがらかな音楽に乗せて映し出されていきます。

【『また逢いましょう』特報】

 また、主演の大西礼芳さんと西田宣善監督がコメントを発表。大西さんは「軽やかで活気に満ちた映画になっていると思います。」と、西田監督は’「なるべく明るく楽しい映画にしようと試みました。」と、映画の持つあたかな雰囲気をうかがわせています。

主演(夏川優希役):大西礼芳さんコメント

本作の抱えるテーマについて学んだり考えたりした時間、撮影に向けてスタッフ・キャストの皆さんと準備した時間、その時間の豊さが撮影中の私の足取りを軽くしてくれました。
「介護」「哲学者ハイデガー」「漫画」「死」。ズシリときそうなテーマが並んでいますがご安心ください。軽やかで活気に満ちた映画になっていると思います。ぜひ劇場でご覧いただけたら嬉しいです。

西田宣善監督コメント

映画の原案を書かれた伊藤芳宏さんと初めてお会いしたのは、2年前のことです。先生が経営されている介護施設のお話を聞き、とてもユニークで素晴らしいと思いました。映画はフィクションで、かなり誇張した表現になっていますが、本質的なことは変わりません。介護や医療を描いた映画はたくさんありますが、どうしても真面目で暗くなりがちです。私は、重いテーマを扱いながらも、なるべく明るく楽しい映画にしようと試みました。

 『また逢いましょう』は、7月18日金曜日より舞台である京都のアップリンク京都で、7月19日土曜日より東京の新宿K's cinema、ほか全国順次公開されます。

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解禁された『また逢いましょう』場面写真

『また逢いましょう』あらすじ

東京でアルバイトをしながら漫画を描いている夏川優希は、父・宏司が転落事故で入院した知らせを聞いて京都の実家に戻ってくる。ちょうど出版社に持ち込んでいた漫画の原稿も不採用となり、先が見えないまま京都で暮らすことに。父は退院後、介護施設「ハレルヤ」に通所を始め、優希も付き添いで行ってみると、そこは利用者と職員が和気あいあいと談笑しリハビリテーションに励む、居心地の良さそうな空間だった。明るいベテラン職員・向田洋子や、ケアマネジャー・野村隼人、利用者の人々と「ハレルヤ」で交流しながら、いつしか温和な笑顔で利用者や職員を見守る、武藤所長の考え方の深さに魅かれていくーー。
ポスター

また逢いましょう

  • 大西礼芳 中島ひろ子  カトウシンスケ 伊藤洋三郎 / 加茂美穂子 田川恵美子 神村美月 / 梅沢昌代
    田中要次 田山涼成 筒井真理子

  • 製作・監督:西田宣善
  • 脚本・アソシエイトプロデューサー:梶原阿貴
  • 原案:伊藤芳宏「生の希望 死の輝き 人間の在り方をひも解く」(幻冬舎刊)
  • 音楽:鈴木治行
  • 撮影監督:藍河兼一
  • 美術:竹内公一/竹内悦子
  • 録音:廣木邦人/荒木祥貴
  • 編集:藤田和延
  • 監督補:鈴木農史
  • 製作:ジュリア/オムロ
  • 配給:渋谷プロダクション
  • 宣伝:MAP

  • 2025年/カラー/91分

2025年7月18日(金)よりアップリンク京都、7月19日(土)より新宿K's cinema ほか全国順次公開

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