特撮の第一線で活躍する若手スタッフたちが8年をかけて完成させた空想特撮映画『ブラックホールに願いを!』が12月6日より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開されることが発表され、キーヴィジュアルと予告編などが解禁されました。
『ブラックホールに願いを!』は、2036年の近未来が舞台。人工ブラックホールを用いたテロによる世界の破滅を阻止しようとする研究所職員や研究者たちの活躍が描かれていきます。
新進気鋭の映像制作集団・STUDIO MOVESの初長編となるこの作品は、2016年に企画が始動。2020年には映画監督・三池崇史さんが発起人となった企画コンテスト「カチンコProject」で優秀企画賞を獲得、2021年にはクラウドファンディングで目標額の250%以上を達成し、企画始動から8年の歳月をかけて完成しました。
脚本・監督などをつとめたのは、1992年生まれの渡邉聡(わたなべ・そう)監督。熱心な特撮ファンであり、出身地の福岡で『大怪獣グラがイン』(2014年)第38回ぴあフィルムフェスティバル入選作品『限界突破応援団』(2015年)などSTUDIO MOVES制作の短編を監督したのち上京、『シン・ゴジラ』(2016年/樋口真嗣監督・庵野秀明総監督)に美術スタッフとして参加して以降「ウルトラマン」シリーズ美術助手や『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』(2024年/村瀬継蔵総監督)助監督など、特撮界の第一線で活躍する新鋭です。
特技監督は、大学在学中から自主制作で特撮映画を監督し、卒業後は「ウルトラマン」シリーズに視覚効果スタッフとして参加しつつ自主制作作品を発表する1993年生まれの青井泰輔特技監督。
次代の日本特撮界を担っていくであろう期待の若手スタッフが集まりました。
若き才能の描くヴィジョンを実現すべく、出演者にもたしかな演技力を持つ俳優たちが揃いました。
研究所職員で場面緘黙症を抱える伊勢田みゆきを演じるのは『つむぎのラジオ』(2016年/木場明義監督)や監督もつとめた『ちくび神』(2020年)などの米澤成美さん、同研究所の准教授・吉住あおいを演じるのは『センターライン』(2018年/下向拓生監督)主演の吉見茉莉奈さんと、インディーズ作品を中心に数多くの作品に出演する実力派女優ふたりがダブル主演。
さらに、研究所の星教授役に『カメラを止めるな!』(2017年/上田慎一郎監督)で第42回日本アカデミー賞優秀優秀主演男優賞に輝いた濱津隆之さん、人類破滅を招く計画を実行する研究者・赤城容子役に個性的なキャラクターで知られるお笑い芸人で女優としても活躍する鳥居みゆきさん、吉住のために奮闘する山之辺真人役に過去のSTUDIO MOVES作品や『河童の女』(2020年/辻野正樹監督)などに出演する斎藤陸さん、研究所所長・黒崎役に「平成ガメラ三部作」などで特撮ファンに人気の螢雪次朗さんら、メジャー作品でも活躍する俳優陣も含め多彩なキャストが参加しています。