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新星・古澤メイさん主演の戸田彬弘監督新作『爽子の衝動』10月公開 予告編&推薦コメント解禁

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『爽子の衝動』ポスターヴィジュアル ©「爽子の衝動」製作委員会(※クリックで拡大します)

『市子』の戸田彬弘監督が新星・古澤メイさんを主演に現代の日本社会を描く『爽子の衝動』(そよこのしょうどう)が、10月10日より東京のシネマカリテほか全国順次公開されることが発表され、予告編と各界著名人の推薦コメントがっ解禁されました。

 『爽子の衝動』は、高い評価を得た『市子』(2023年)などを制作していたチーズfilmと、多数の大ヒットドラマを手がけてきた脚本家・野島伸司さんが総合監修をつとめる俳優養成所・ポーラスターがタッグを組み、今後の活躍が期待される俳優を起用して映画を制作するプロジェクト「B.A.P」(Boost Actor Project)の第一弾作品となる、『市子』の戸田彬弘監督が監督・脚本をつとめた45分のオリジナル新作。
 四肢麻痺で目の見えない父親とふたり暮らしで、介護と仕事の過酷な日々を送る19歳のヤングケアラー・爽子の物語が描かれていきます。

 主人公の園田爽子役には、映画初主演となる新人・古澤メイさんを抜擢。重要な役となる訪問介護士・桐谷さと役にはポーラスター生の小川黎さんがオーディションを経て起用されました。
 そして、爽子の父親で四肢麻痺と失明を抱える保役に主演作『コントラ』(2019年/アンシュル・チョウハン監督)で第15回大阪アジアン映画祭最優秀俳優賞を受賞した間瀬英正さん、さとの上司である訪問介護士役に『六月の蛇』(2002年/塚本晋也監督)で第22回オポルト国際映画祭最優秀主演女優賞などを受賞した黒沢あすかさん、ケースワーカーの遠藤役に『由宇子の天秤』(2020年/春本雄二郎監督)で第35回高崎映画祭最優秀新進俳優賞を受賞した梅田誠弘さんと、それぞれ映画賞受賞歴を持つ実力派俳優が脇を固め、若手ふたりを支えています。

 MOOSIC LAB 2025 MOOSIC EYE(特別賞招待部門)上映や第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門正式出品などで注目を集めてきた『爽子の衝動』が劇場公開決定。決定に際して解禁された予告編は、主人公の爽子が父親に煙草を吸わせる場面で幕を開け、爽子の置かれた状況を窺わせる映像が続いていきます。

【『爽子の衝動』予告編】

 また、『ヒメアノ~ル』(2016年)『ミッシング』(2024年)などの映画監督・吉田恵輔さん、映画化された「正体」(2024/藤井道人監督)「悪い夏」(2025年/城定秀夫監督)などの作品で知られる小説家・染井為人(そめい・ためひと)さん、大阪アジアン映画祭プログラム・ディレクターもつとめる映画評論家の暉峻創三(てるおか・そうぞう)さん、幅広いメディアで活躍する映画評論家・映画パーソナリティの伊藤さとりさん、主演作『遠いところ』(2022年/工藤将亮監督)で注目を集めた女優の花瀬琴音さんの5人が作品に寄せた推薦コメントも解禁されました。
 「自分に何が出来るかは分からないが、考えるきっかけになる素晴らしい作品。」(吉田恵輔さん)「切なく、儚く、そして胸の奥を静かに締めつける物語だ。」(染井為人さん)「今、社会の闇に埋もれて、人々の普段の生活からは見えにくくなっている人間たちを描かせて、 戸田彬弘の右に出る者はいない。」(暉峻創三さん)「本作はフィクションでありながら現実の断片を集めて作られた真実の叫びだった。」(伊藤さとりさん)「これは映画の中だけの話ではなく、現実に起こり得る物語です。」(花瀬琴音さん)と、現代日本社会の一面を鮮烈に切り取った作品に5人がそれぞれの視点で称賛の言葉を贈っています。

映画監督:吉田恵輔さんコメント

制度が悪いとか、運命だとか、何かのせいで片付けられない事実がある。
遠い場所じゃなく、手の届く距離で起きている。
本当に困窮している人が、分かりやすくSOSを出せる能力があるかは別問題だと改めて気付かされた。 自分に何が出来るかは分からないが、考えるきっかけになる素晴らしい作品。

小説家:染井為人さんコメント

切なく、儚く、そして胸の奥を静かに締めつける物語だ。
もし、この現実のごこかに爽子のような少女がいたならあなたは、彼女の孤独にごれほど寄り添えるだろう。 その前に、差し伸べるべき手を、あなたは本当に伸ばせるのだろうか。
戸田彬弘という映画作家は、フィクションを通して、観る者ひとりひとりに、容赦のない問いを突きつけてくる。 その問いは、優しさの形をしているだけに、なおさら深く胸に刺さる。

映画評論家/大阪アジアン映画祭プログラミング・ディレクター: 暉峻創三さんコメント

重厚かつ大胆なアプローチで人の凄絶な生き様に全力投球で迫った「市子」。
その衝撃的な記憶も冷めやらぬうちに生み出された「爽子の衝動」は、けっして息抜きに作られた小品などではない。 「市子」にも負けず劣らず凄絶な人間の生き様を、ストイックに、野心的に、鋭利に切り取った結果が、 図らずも45分という短編のサイズに濃縮されたのだ。
今、社会の闇に埋もれて、人々の普段の生活からは見えにくくなっている人間たちを描かせて、 戸田彬弘の右に出る者はいない。

映画評論家:伊藤さとりさんコメント

繊細なまでに計算し尽くしたインティマシー・シーンにおける描写、更に観客の思考力を信じ抜いた大胆な脚本。 ハードな内容なだけに目を背けたくなるが、それをしてしまったら自分にとって都合の良い社会の中で生きていく道を選 んだ無責任な人間になってしまう。
本作はフィクションでありながら現実の断片を集めて作られた真実の叫びだった。
本来、映画は私達が生きている社会を知る為の表現方法であり、メッセージ性があってしかるべきだ。 それを念頭に置いて本作を観れば、短絡的に善悪を決められるほど社会の構図も人間関係も簡単ではないことに、 この結末から気づいてしまうだろう。
これを知ってしまった以上、私達に一体、何が出来るのか。それが一番、重要なことだ。

女優:花瀬琴音さんコメント

生まれたときから人生は決まっている̶そう錯覚させる不条理な現実。
絶望的な環境の中でも、希望を見つけて懸命に生きる爽子の姿を、私はただ静かに見つめることしかできませんでした。 彼女を取り巻く環境や理不尽な世相を的確に映し出し、強く訴えかける本作のあり方に、
映画人として深い誇りと敬意を感じます。
これは映画の中だけの話ではなく、現実に起こり得る物語です。
たった45分間、あなたはこの現実から目をそらさずにいられますか。

 『市子』ではひとりの女性の壮絶な生きざまをスクリーンに描き出した戸田監督が、45分という時間の中で現在の社会を描く『爽子の衝動』は、10月10日金曜日より、東京の新宿シネマカリテで公開。ほか、 全国順次公開されます。

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『爽子の衝動』場面写真。古澤メイさん演じる主人公・園田爽子

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『爽子の衝動』場面写真。古澤メイさん演じる主人公・園田爽子

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『爽子の衝動』場面写真。梅田誠弘さん演じるケースワーカー・遠藤と、古澤メイさん演じる園田爽子(後ろ姿)

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『爽子の衝動』場面写真。古澤メイさん演じる園田爽子(後ろ姿)と、小川黎さん演じる訪問介護士・桐谷さと(右)、黒沢あすかさん演じるさとの上司

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『爽子の衝動』場面写真。古澤メイさん演じる園田爽子(右)と、間瀬英正さん演じる父・保

『爽子の衝動』ストーリー

四肢麻痺と失明を抱える父・保(間瀬英正)と暮らす19歳の爽子(古澤メイ)は、絵を学びたい夢を心に秘めたまま、介護と生活費のために日々を費やしている。
生活保護の申請も水際作戦で通らず、社会から孤立していく中、唯一頼りにしていた訪問介護士が交代し、不安を募らせる。
ある日、ケースワーカーの訪問をきっかけに、爽子の生活はさらに不安定になり、心のバランスを崩していく。
そんな中、新しい介護士・さと(小川黎)が現れる。抑えきれない衝動が、爽子を取り返しのつかない行動へと駆り立てていく──。
ポスター

爽子の衝動

  • 古澤メイ
    間瀬英正 小川黎
    菊池豪 遠藤隆太 木寺響 木村恒介 中川朱巳 / 黒沢あすか 梅田誠弘

  • 監督・脚本・編集:戸田彬弘
  • プロデューサー:King-Guu/亀山暢央/戸田彬弘
  • アソシエイトプロデューサー:西原龍熙
  • ラインプロデューサー:深澤知
  • 撮影:春木康輔
  • 照明:藤井隆二
  • 録音:北野愛有
  • 美術:坂入智広
  • ヘアメイク:七絵
  • 助監督:片山名緒子
  • MA・音響効果:吉方淳二
  • VFX:三輪航大
  • スチール:柴崎まどか
  • 宣伝美術:大久保篤
  • 挿入歌:「ダーリン」Norenn
  • インティマシーコーディネーター:西山ももこ
  • 医療監修:堀エリカ
  • 絵画指導:間瀬英正
  • 製作:basil/チーズfilm
  • 制作協力:ポーラスター
  • 特別協賛:レジェンドプロモーション
  • 制作プロダクション:チーズfilm

  • 2025年/ビスタサイズ/5.1ch/45分

2025年10月10日(金) 新宿シネマカリテ ほか全国順次公開

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