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いまおかしんじ監督が現代を舞台に谷崎文学を映画化! 吹越満さん主演『鍵』制作決定

 谷崎文学の代表作のひとつをいまおかしんじ監督が現代を舞台に映画化する『鍵』の制作が発表されました。主人公を吹越満さんが演じるほか、菅野恵さん、小出恵介さんが出演します。

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『鍵』ティザーヴィジュアル

 男女の関係を描き続けた文豪・谷崎潤一郎が1956年に発表した「鍵」は、初老の夫が嫉妬を得よう妻と若い男性を接近させる姿を夫妻の日記形式で描き、その倒錯した愛の世界は時代を越えて多くの人を惹きつけています。

 過去には、市川崑監督(1959年)、神代辰巳監督(1974年)、池田敏春監督(1997年)ほか、さまざまな映画監督が時代を象徴するキャストを迎えて何度も映画化してきた「鍵」に新たに挑むのは、監督生活30年を迎えたいまおかしんじ監督。ピンク映画で監督デビューし(「今岡信治」名義)、震災を題材とした『れいこいるか』(2018年)など幅広いジャンルの作品を監督するほか、海外でも高い評価を得た劇場アニメ『化け猫あんずちゃん』(2024年/久野遥子監督・山下敦弘監督)など脚本家としても活躍、近年はテレビドラマ演出も手がける異才が谷崎文学にチャレンジ。原作を、ユーモアあふれる温かい目線で「夫婦愛」の物語へと変容させ、現代を舞台にした新たな『鍵』を描き出します。
 脚本は『雑魚どもよ、大志を抱け!』(2022年/足立紳監督)やいまおか監督作品『真夏の果実』(2025年)の脚本を手がけた松本稔さんが、いまおか監督と共同で担当しています。

 そしてキャストには、主人公である余命宣告を受けた男性・剣持を映画やテレビ、舞台など幅広く活躍する吹越満さんが演じるのをはじめ、歳の離れた剣持の妻・郁子には舞台で活躍し映画初出演作『海の沈黙』(2024年/若松節朗監督)で強い印象を残した菅野恵(かんの・けい)さん、物語のキーパーソンとなる男性・木下には主演をつとめた『愛のぬくもり』(2024年)に続いて2度目のいまおか監督作品出演で『銀平町シネマブルース』(2022年/城定秀夫監督)で吹越さんと共演している小出恵介さんと、実力派が集結しました。

 制作発表にあたり、吹越さん、菅野さん、小出さんといまおか監督が、以下のようにコメントを発表しています。

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主人公・剣持役:吹越満さんコメント

どちらかというとMの僕が思いきりMのおじさんを演る映画の撮影が始まります。
かなりタイトなスケジュールでかなりのシーンを撮るみたい。
これは大変ではありますが、Mの俳優にとって楽しみではあるわけです。
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郁子役:菅野恵さんコメント

原作の艶かしさに怯みそうになりながらオーディションを受けたのですが、頂いたシナリオはその雰囲気ともまた違い、新たな「鍵」としておかしみと温もりのある作品になっていると感じました。いまおか監督のもと、どんな風にシーンが立ち上がっていくのか今からとてもワクワクしています。
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木村役:小出恵介さんコメント

いまおか組再び! 木村役の小出恵介です。
前回とは違うしっとり、大人な世界観が台本から薫ります。
不思議なキャラクターばかりの中、果たして木村は何を担うのか・・・。現場でのいまおか節も併せて、楽しみにさせて頂く次第です!
吹越さんとは銀平町ぶり!非常に、非常に楽しみにしております 沢山振り回してもらおう!!
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いまおかしんじ監督コメント

妻を抱きたい。ただそれだけのために愚かなことを繰り返す。涙ぐましくみっともなくそれでも必死に生きようとする人たち。あんたらもアホやけど俺もアホや。お互い悶絶してどんでん返ししましょう。撮影が楽しみでしかない。

 不朽の名作が新たなかたちで現代に送り出される『鍵』は、原作発表から70年となる2026年の公開を予定しています。

ポスター

  • 吹越満 菅野恵 小出恵介

  • 監督:いまおかしんじ
  • 脚本:いまおかしんじ/松本稔
  • 製作:レジェンド・ピクチャーズ
  • 配給・宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト

  • 2025年/カラー/ステレオ/DCP

2026年公開予定

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