日本におけるピアカウンセリングの開拓者のひとりである安積遊歩さんの軌跡と現在を、話題となったドキュメンタリー『どうすればよかったか?』のプロデューサーと監督コンビが追ったドキュメンタリー『遊歩 ノーボーダー』が5月23日よりポレポレ東中野ほか公開となることが発表され、メインヴィジュアルと場面写真、安積さんと淺野由美子監督、藤野知明プロデューサーのメッセージが解禁されました。
1956年福島県生まれの安積遊歩(あさか・ゆうほ)さんは、生まれつき全身の骨が弱いという特徴を持ちつつ海外留学などを経験し、病気や障がいなどを抱える当事者同士がピア(Peer=仲間)として対等な立場で対話し支え合うピアカウンセリングを日本で広めるなど、自立生活運動をはじめさまざまな分野での発信を続けています。
『遊歩 ノーボーダー』は、幼いころから学ぶことを諦めさせられ、障がいや性別で差別し排除しようとする社会へ憤りを感じていた安積さんの、自立生活運動やフェミニズムとの出会い、日本初の自立生活センター設立への尽力をはじめとする活動、妊娠・出産など、その軌跡と現在を追っていきます。
安積遊歩さんの言葉や身体にエンパワーメントされメガホンをとったのは、精神疾患を発症した姉と家族の20年を弟である監督が記録して大きな反響を呼んだドキュメンタリー『どうすればよかったか?』(2024年/藤野知明監督)でプロデューサーをつとめた淺野由美子監督。同作の監督をつとめた藤野知明さんが本作では撮影・編集とプロデューサーを担当。初監督となる淺野監督と藤野さんの二人三脚で作品が生み出されました。
映画は、車椅子で精力的に進み続ける安積遊歩さんとともに、父親と遊歩さんの激しい対立の中で揺れてきた妹・愛子さんや、遊歩さんと同じ特徴を持ち海外の障害者の権利向上のための研究所で働きつつ大学院で学ぶ娘の宇宙(うみ)さん、遊歩さんと自由な関係を築きながら日々をともにする若き介護者たちといった、遊歩さん周辺の人たちにもカメラを向け、遊歩さんが周囲に与えるもの、周囲から遊歩さんが受け取るものをも映し出していきます。
公開に向け、淺野由美子監督、プロデューサーなどをつとめた藤野知明さん、そして安積遊歩さんがメッセージを発表しています。
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淺野由美子監督メッセージ
遊歩さんの自由な発想と自分らしさを妥協しない姿勢。
目の前にある困難も、社会の不正義も、
その知性とユーモアで真っ直ぐに切り拓いてきたパンクな生き様にココロ震えました!
撮影・編集・プロデューサー:藤野知明さんメッセージ
まだ『どうすればよかったか?』の編集が始まる前のこと。
私の共同制作者、淺野由美子さんはこの何年間も、私の監督作を支えてくれていました。
しかし私の作品は淺野さんに経済的な恩恵をもたらすことはありませんでした。
そこで私は「お金は無いですが、もし淺野さんが撮りたいものがあれば、撮影や編集でお返ししますから、いつでも言って下さい」と伝えていました。
2022年のある日、淺野さんからメッセンジャーで連絡がきました。
「遊歩さんに、あなたを撮りたい!と言ったら、『ぜひぜひ記録してほしい』と返事があった」と書いてありました。
それが『遊歩 ノーボーダー』のスタートでした。
安積遊歩さんメッセージ
私の心の中には常に、生まれたばかりの私と妹と娘がいる。三人は何の疑問もなく人々に愛されるに値する存在であることを知っている。その一点ゆえに、自分たちもまた人々を深く愛していることを知っている。
この物語はその事実を全ての人の現実にひろげたいと考えての作品である。誰もが、自分自身でいることに完璧にくつろげるはずだ。今は全くそう思えなくても、この作品との出会いを通して、その冒険に一緒に旅立ってくれたら幸いである。















