日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページインタビュー一覧>『コープスパーティー』JUNさん(BEE SHUFFLE)インタビュー

『コープスパーティー』JUNさん(BEE SHUFFLE)インタビュー

インタビュー写真 高校最後の文化祭を終えた如月学園の3年生たち9人は「幸せのサチコさん」のおまじないの力によって古ぼけた校舎に閉じ込められてしまった。そこは、かつて起きた陰惨な殺人事件の被害者の怨念が作り出した異空間。元の世界に戻ろうとする9人に、怨霊や殺人鬼が迫る……。
 映画『コープスパーティー』は、コミック化やアニメ化もされた同名人気ゲームの待望の実写映像化作品。呪われた校舎で高校生たちが体験する恐怖を描いた緊迫感あふれるホラー作品となっています。
 人気アイドルグループ・乃木坂46の生駒里奈さんが主演をつとめるのをはじめ、注目の若手キャストが集まったこの作品で男子生徒・岸沼良樹を演じたのは、ボーイズグループ・BEE SHUFFLEのメンバー・JUNさん。ホラーを得意とする山田雅史監督の作り出すダークな世界の中、毅然と恐怖に立ち向かう良樹のまっすぐな姿をスクリーン上に表現しています。
 映画出演が続き俳優としての活動が期待されるJUNさんにとって、ホラーへのチャレンジはどんな経験になったのでしょうか?

JUN(ジュン)さんプロフィール

1992年生まれ、大阪府出身。日韓共同制作のアイドル発掘番組「シャッフルオーディション」から誕生した日韓混合の5人組ボーイズグループ・BEE SHUFFLE(ビー・シャッフル)のメンバーとして活動中。BEE SHUFFLEは“原宿発がけっぷちボーイズグループ”をキャッチフレーズに着実に人気を伸ばし2014年にメジャーデビュー、シングルは2作連続チャート5位以内を記録する。BEE SHUFFLEが武田梨奈さんとともにダブル主演をつとめた『原宿デニール』(2015年/タカハタ秀太監督)で演技に初挑戦し、『コープスパーティー』(2015年/山田雅史監督)でソロとしての映画出演を果たす。

「撮影中も怖かったです。リアルにビビってました(笑)」

―― まず『コープスパーティー』への出演が決まったときのお気持ちから聞かせてください。

JUN:決まったときに、まずマンガを見せてもらったんです。そしたら、ぼくのやった良樹ってカッコいいんですよね。「あっ、これはおいしい役じゃないのかな?」と思って(笑)。一方で「ぼくはこれに応えていけるのかな?」とも思って、喜びと焦りがありましたね。いろいろ考えたんですけど、決まったんだからもうやるしかないと思って、必死に練習してやらせていただきました。

―― 映画としてはBEE SHUFFLE全員で主演した『原宿デニール』に続いて2作目の出演となりますが、今回はJUNさんおひとりでの出演ということで心境に違いはありましたか?

JUN:やっぱり、メンバーがいない分、ひとりでBEE SHUFFLEを背負っていって『コープスパーティー』に出演させていただくわけですから、ここはBEE SHUFFLEの代表としてしっかり自分を見せていこうという気持ちで臨みましたね。

―― 今回の『コープスパーティー』はホラーで、現実には起きないような設定のストーリーになっていますね。

JUN:不思議な気持ちでしたね。急に世界が変わるんですよ。それで、追いかけられたり襲われたりするところもあるんで、撮影中も怖かったですもん(笑)。やっぱり、追いかけられるっていうのはお化けとは違う怖さなんで、もしかしたら将来こういうふうに追いかけられることもあるんかなと思いながら、リアルにビビってました(笑)。

―― JUNさんは、こういう怖い映画はお好きですか?

JUNさんインタビュー写真

JUN:観ちゃいますね。苦手なのに観ちゃう人です(笑)。結局、手でこう隠して、指の隙間を作ってそっから観ますね(笑)。でも、どっちかっていうと観たがりなところもあるから嫌いではないですね。

―― いままでにJUNさんがご覧になった怖いジャンルの作品で印象に残っているものはありますか?

JUN:(少し考えて)……『REC/レック』(2007年・スペイン/ジャウマ・バラゲロ、パコ・プラサ監督)ですかね。ひとつのアパートの中でゾンビみたいなのが感染していって、生存者がそこに閉じ込められるんですよ。そこから逃げていくっていうお話で、もうハラハラドキドキとさせてもらいました。

―― 閉じ込められるというところでは『コープスパーティー』は『REC/レック』とちょっと似てますね。

JUN:そうですね、たしかに似てますね。かぶせてるわけではないですけど(笑)。

―― 今回のようにホラーだと、すごく怖がったりとか叫んだりとか、普段はやらないような行動とか表情とかもありますよね。そういうところは演じていていかがでしたか?

JUN:そうですね、叫び方もいろいろあるんですけど、普段あんまり叫ぶことってないですから、そのシーンで「叫んで」って言われたときは気持ちよかったですね。なんか、ぼくの中では自分の殻を破ったような感じでやらせてもらいました(笑)。

―― 今回はCGを使っている部分もありますね。現場では完成した映像と違う状態で演技をするというのは大変な部分もあったのではないのでしょうか?

JUN:そういうところは自分でイメージしないといけないんですよ。共演のキャストさんでもイメージできる方はすごくできてるんですけど、ぼくはスタッフさんから「ここがこうなるから」と言われてもなかなか完璧にはイメージできなくて、演じていて難しかったですね。でも、完成したのを観たときは「ああ、すっげえ!」と思って、やっぱり監督さんはすごいなあと思いながら観ていました。

「みんな話し合ったりしながら、真剣に演じて作り上げていってました」

―― 今回、岸沼良樹という役を演じるにあたって、どのように役を作り上げていったのでしょうか?

JUN:やっぱり、最初にマンガを読んで、筋が通ったカッコいい男の子で、でも皮肉なことも言ったりする人だと感じていたので、自分をどうやって「一見性格悪そうで、でも筋の通った人間」に近づけようかと思いながら役作りをしていったんですけど、やっぱり良樹は同じクラスのあゆみのことが好きやから、どっちかというとあゆみに対する気持ちを強く持ちながら役作りをがんばっていましたね。それと、ぼくはちょっと噛むことが多かったりするんですけど、そこをなんとか直しながらというか、意識しながらやらせていただきました(笑)。

―― いまもお話に出ましたけど、良樹は前田希美さんが演じた篠崎あゆみに想いを寄せるという、恋愛の要素もありますね。

JUN:楽しかったですね。良樹は片想いで、しかも相手のあゆみがほかの男の子を好きなのに気づいていてっていう。あゆみと一緒にいるシーンが多いので、自分はどうやってあゆみに振り向いてもらおうとするかみたいな、セリフの中の感情を考えてやっていましたね。恋愛の感情を考えて演技するのは初体験でしたし、やってみて面白かったです。

―― 良樹って自分からは気持ちをハッキリ出さないですけど、そういうところはJUNさんご自身とは似てますか? それとも全然違いますか?

JUN:そこら辺に関しては逆やったかなと思います(笑)。だから「そこ、言うてもよかったんやけどな」みたいに思うところもありながら(笑)。でも、やっぱり気持ちを隠しながらあゆみをカッコよく守っていくというのが、ぼくの中の良樹のイメージやったんで。

―― じゃあ、もしJUNさんが良樹みたいな立場だったらわりと自分の気持ちを言っちゃうほうですか?

JUN:ハイ(ものすごく即答)。探り探り言って「ここはチャンスや!」と思ったらもうポーンと行きますね。ぼくはもう「ふられてもいいや」と思っていますから、そういうときはハッキリ言っちゃいますね(笑)。

―― 『コープスパーティー』では、恋愛以外でもクラスみんなで文化祭に取り組んでとか、青春っぽい要素も入ってますね。

『コープスパーティー』スチール

『コープスパーティー』より。JUNさん演じる岸沼良樹(左より4人目)たち9人は呪われた校舎に閉じ込められる……

JUN:最初のほうの文化祭の雰囲気は、自分が高校生のときに文化祭をやっていたのと一緒の気持ちでしたね。あのころに戻ったような気分だったので、そこでほかのキャストのみなさんとさらに仲良くなったっていうところもあったかなと思います。

―― 今回は同世代の共演者の方々が多かったと思うのですが、現場の雰囲気はどんな感じでした?

JUN:ぼくはもう、ひたすらキャストのみんなと仲良くなろうと思ってました(笑)。本番になればそれぞれキャストは真剣に脚本と向き合うんですけど、次のシーンまでちょっと時間が空いているところとかでは友達みたいな感覚で喋っていましたね。今回はけっこう地方出身のキャストの方が多かったりして、(池岡)亮介(=持田哲志役)くんは愛知かな? 生駒(里奈=主人公・中島直美役)ちゃんは秋田やし、福岡の方もおったし、ぼくは大阪やから、どうやって話をつなげようかなと思いながら話を聞いたりして盛り上がっていましたね。でも盛りあがるだけではなくて、みんなそのキャラクターをやるにあたってどうやってキャラクターに近づいていくかというのを話し合ったりもしながら、本番になると真剣に演じて作り上げていってました。

―― 『コープスパーティー』はそういう青春テイストの一方で、人間の心の裏の怖さみたいなところも描かれてますね。

JUN:まあ、なんて言うんですかね、ぼくも「すごっ!」って思いましたね(笑)。「こういうことあるんや!」って。ぼくは演技を見ているだけなんですけど、実際にこういう人もいてもおかしくないと思うとね、お化けだけじゃなく人間も怖いなと思ったりしましたね(笑)。

―― その中で良樹はあまり裏がないキャラクターだと思いますが、JUNさんご自身は裏表ってあるほうですか?(笑)

JUN:ぼくですか? (声のトーンを落として)ぼくはけっこうね…………表しかないんですよ(笑)。もう裏がないんですよね。だから、そこは良樹と一緒なんですよね。自分の気持ちをハッキリするかせえへんかっていうところは違っていたりするんですけど、それ以外の「よしやろう!」と思ったら真剣にとりくむところとかは、演じていて「ここ、俺と似てんな」とか思ったりするところもありました。

「ぼくの中ではすごく楽しい、いい挑戦になったと思っています」

―― ちょっと変わった質問をさせていただきたいんですけど、もしBEE SHUFFLEのみなさんが『コープスパーティー』みたいに異世界に閉じ込められると、どうなりそうですか?(笑)

JUN:アハハハハハ(笑)。いや、全員テンパりますね(笑)。特にJOONHO(ジュノ)くんなんて怖いのが全然ダメでビビっちゃうので、動けないですね。ぼくもそうですから、もしかしたら逆に適当に進むんかなと思いますけどね(笑)。脱出するのは相当ヤバいと思いますね。

―― BEE SHUFFLEさんはこれまでいろいろなミッションに挑戦してきてますから、意外とあっさり脱出できそうかなとも思ったんですけど(笑)。

JUN:いやー、BEE SHUFFLEはその辺バカですからね(笑)。

―― BEE SHUFFLEの活動では番組で密着されたりとカメラの前に立つ機会も多いと思うのですけど、今回のように演技でカメラの前に立つときの気持ちはやはり違いますか?

JUN:やっぱり違いますね。番組は番組でそれぞれの個性やキャラがあったりするんですけど、役を演じるにあたってはその役のキャラクターを考えながらやっていくので、その役に応えていかないとっていう気持ちもあって、まだ慣れてないですし、すごく緊張しますね。番組のほうも慣れているわけではなくて両方とも緊張はしますけど、違いはすごくあります。

―― BEE SHUFFLEとして主演された『原宿デニール』と、今回の『コープスパーティー』と、映画を2本経験されての感想はどんな感じでしょう?

JUNさんインタビュー写真

JUN:やっぱり、ぼくの中ではBEE SHUFFLEをやりながら俳優もやりたいという気持ちがすごいあったので、ここがひとつのチャレンジというか、掴みとるところじゃないのかなと思っていました。なので、しんどいとは思わなかったし、楽しかったですね。なんやかんや怒られたりすることもあったんですけど、そういうことも振り返ると大事なことを教わってるなと思いましたし、完成するとすごく感動もしますし、どっちの作品もぼくの中ではすごく楽しい、いい挑戦になったと思っています。

―― この先、映画などではどんなジャンルに挑戦してみたいですか?

JUN:ストーリー的には青春系の映画をやりたいですね。ぼくは友情ものとかが大好きですし、スポーツ系はすごくクるんですね。やっぱり、熱くなる話ですかね(笑)。恋愛でも少し青春ストーリーが入っているようなのをやりたいなと思いますね。

―― 『原宿デニール』の初日舞台あいさつでは、メンバーのSHUTAさんが冗談交じりに「目標はハリウッド」とおっしゃっていましたが、JUNさんの俳優としての目標は?

JUN:それはやっぱり、ハリウッドと言われたらぼくも負けていられないですけどね(笑)。でも、気持ちとしてはそれくらいの目標はありますね。

―― 今回の『コープスパーティー』で、JUNさんご自身が気に入っているシーンはどんなところでしょうか?

JUN:良樹はあゆみとタッグで行動することが多いんですけど、ちょっとケンカしたりもするんです。でも良樹はあゆみのことを想っているからあゆみを守ろうとするというシーンがあって、そこの良樹の行動ですね。あそこは我ながらカッコいいなあと思いますね(笑)。あゆみへの気持ちというのがそのシーンで一番出ているんじゃないかと思います。
 それから、やっぱりあゆみとふたりでやりとりしているところで、ふたりが危なくなって隠れるところですね。そこはほんとに必死こいて隠れてましたから(笑)。そこも見どころだと思います。見どころはもういっぱいありますね。

―― では最後に『コープスパーティー』の公開を前にしてのお気持ちと、映画をご覧になる方へのメッセージをお願いします。

JUN:もともとあったゲームやマンガを題材に『コープスパーティー』という映画をやらせていただいて、ぼくたちキャスト全員でお互い話し合ったりして、完成に向けてひとりひとりのキャラクターを演じていきました。監督さんやスタッフのみなさんも含めて必死になって作り上げた作品なので、ぜひ楽しんでもらいたいです。ホラーが嫌いな方にはちょっと厳しいのかもしれないですけども、キャラクターひとりひとりのストーリーがあって、そういうところが見どころでもあったりしますので、ぜひ『コープスパーティー』を愛してもらえたらなと思います。

インタビュー写真

岸沼良樹そのままの学生服姿で、映画の中ではあまり見せない笑顔を見せてくれたJUNさん。この衣裳に身を包んだJUNさん演じる良樹の活躍を、ぜひ『コープスパーティー』本編で堪能してください!

※クリックすると拡大表示されます。

(2015年6月30日/東京都内にて収録)

作品スチール

コープスパーティー

  • 監督:山田雅史
  • 原作:Tean GrisGris/5pb.Games(MAGES.)
  • 出演:生駒里奈 池岡亮介 前田希美 JUN(BEE SHUFFLE) ほか

2015年8月1日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開 ニコニコ生放送同時公開

『コープスパーティー』の詳しい作品情報はこちら!

©2015 Team GrisGris / MAGES. / 5pb. / 映画「コープスパーティー」製作委員会

スポンサーリンク