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蟲師(むしし)

監督:大友克洋
出演:オダギリジョー 大森南朋 蒼井優 江角マキコ ほか

2007年3月24日(土)より渋谷東急ほか松竹・東急系にて全国ロードショー

2006年/日本映画/アメリカンヴィスタ/ドルビーSRD/131分

イントロダクション

作品スチール

 月刊「アフタヌーン」に連載され、単行本シリーズは290万部を売り上げた女流漫画家・漆原友紀の大人気コミック「蟲師」。特殊な能力に恵まれた蟲師たちの旅を幻想的な筆致で描き、2006年の講談社漫画賞に輝く傑作が、これまで誰も見たことがなかった衝撃的な映像作品として生まれ変わった。
 かつて日本の自然界に生息し、精霊でも幽霊でも物の怪でもない妖しい生き物として、数々の不可解な自然現象を引き起こした“蟲”。そんな生き物たちに触れ、その命の源を紐解く能力を持つ者は蟲師と呼ばれた。多くの人の目には映らない生命そのものを相手に、彼らを本来の場所へと導き、現象を鎮めて人々を癒し救う蟲師のギンコ。彼の果てしない旅が始まり、やがては彼の恐るべき過去の秘密が明かされていく。ギンコはどこから来て、どこへ行くのか? 蟲師とは一体何者なのか?
 代表作「AKIRA」でジャパニーズ・カルチャーの先駆者として、世界のクリエイターたちに多大なる影響を与えてきたカリスマ・大友克洋監督が、待望の実写大作に挑戦したのがこのファンタジー巨編。雄大にして、幻想的な日本の大自然を背景に、大胆かつ繊細なVFXを駆使して、蟲たちの奇想天外な世界を刺激的な映像で見せる。  自然界で生きる蟲たちを引き寄せる特異体質の主人公、ギンコ。彼は旅先の宿で4本の角がはえた少女を助け、蟲で文字を封じる美しい娘・淡幽の苦境に立ち合うことになる。そして、やがては自らが蟲に冒されてしまう……。そんな宿命の主人公、ギンコがたどる壮大なスケールの旅を最先端テクノロジーと和の美学の融合で描ききり、唯一無二のヴィジュアル・ワールドが完成。まさに天才だからこそ成しえた、未曾有の映像体験がここにある。かつて日本人のDNAに組み込まれていたはずの原風景は、あなたの眠れる感性を呼び覚ます!
 大友克洋のオリジナリティあふれる映像世界にふさわしい多彩な出演陣も大きな話題を呼んでいる。人智を超えた蟲の不可解な世界に見る者を誘う蟲師ギンコに、日本映画界を代表する若手スターとして活躍中のオダギリジョー。大ヒット作『ゆれる』での好演が記憶に新しいが、今回は白髪で片目のギンコを神秘的に演じて新しい魅力を見せる。蟲にとりつかれた家に生まれ、文字の力で蟲を封じる娘・淡幽には、『フラガール』などの話題作で、今、最も輝く女優・蒼井優。ギンコと旅を共にし、虹に似た蟲をつかまえようとする虹郎に『ヴァイブレータ』以後、売れっ子の演技派男優・大森南朋が扮する。ギンコの出生の秘密の鍵を握る女蟲師ぬいを、久しぶりに映画復帰を果す江角マキコ(『命』)が演じる。
 また、製作総指揮はニコール・キッドマン主演の話題作『アザーズ』で知られるサンミン・パークで、第63回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門にも出品。海外で高い評価を得ている大友監督の最新作として世界中の熱い注目と期待が寄せられている。
 蟲は時としてヒトに災いをもたらすが、ヒトを傷つけたり、脅すために存在するのではなく、ただそこに在るようにあるだけのもの。そんな蟲を敵として退治するのではなく、蟲とヒトの世界を繋ぐのが蟲師の役割。蟲を本来あるべき場所や状態へと導くことで、妖しき現象を鎮め、自然との共存をめざすことで、人々の平穏な日々を取り戻すのだ。そして、蟲師自身もその行為によって癒されていく。
 自然界の生態系の乱れが社会問題になりつつある昨今、蟲を本来の場所や状態に戻すことで、ヒトも救われる、と考える蟲師は、圧倒的な力で相手を倒し、平和を手に入れるスーパーヒーローとは異なる、今の時代が求める全く新しいタイプの癒しのヒーローなのだ。

ストーリー

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 100年前、日本には「蟲」と呼ばれる妖しき生き物がいた。それは精霊でも幽霊でも物の怪でもない、生命そのものであり、ときに人間にとりつき、不可解な自然現象を引き起こす。蟲の命の源をさぐりながら、謎を紐解き、人々を癒す能力を持つ者は“蟲師”と呼ばれた。
 そんな蟲師のひとり、ギンコ(オダギリジョー)。白髪で左眼が義眼の彼は、蟲を引き寄せる特異体質のため、果てしない旅を続けている。
 ギンコは、旅先の庄屋でその家の夫人(りりィ)に頼まれ、彼女の孫である少女・真火(守山玲愛)を診る。真火の額には4本の異様な角が生えており、角の生えたころから今まで聞こえていた音が聞こえなくなり、今まで聞いたことがないような音に悩まされるようになったという。真火の母親(クノ真季子)も同じ症状に苦しみ、この世を去った。ギンコは真火の病の原因を突き止め、真火の体から蟲を追い出して癒すのだった。
 庄屋の家を出たギンコは、旅の途中で知り合った虹郎(大森南朋)とともに、蟲に取り憑かれた家に生まれた娘・淡幽(蒼井優)を訪ねる。淡幽は文字で蟲を封じる力を持っていたが、ギンコが彼女の屋敷を訪れたとき、彼女の体には異変が起き、高熱で苦しんでいた。元・蟲師で淡幽の乳母であるたま(李麗仙)によると、淡幽の様子が急変したのは盲目の女蟲師(江角マキコ)がやってきてからだという。
 ギンコは淡幽の病の謎を解き、彼女を救おうとするが、あるきっかけからギンコ自身が蟲に冒されてしまう……。蟲に憑かれたギンコの運命は? 生と死の間をさまよう彼の意外な秘密が今、解き明かされる。

キャスト

  • オダギリジョー

  • 大森南朋
  • 蒼井優
  • 李麗仙
  • りりィ
  • クノ真季子
  • 守山玲愛
  • 稲田英幸

  • 江角マキコ

スタッフ

  • 監督・脚本:大友克洋

  • 原作:漆原友紀「蟲師」(講談社「アフタヌーン」連載 ©漆原友紀/講談社)

  • プロデューサー:小椋悟
  • エグゼクティブプロデューサー:二宮清隆/泉英次/サンミン・パーク
  • アソシエイトプロデューサー:井上潔
  • 共同プロデューサー:神田裕司

  • 脚本:村井さだゆき
  • 撮影:柴主高秀
  • 照明:長田達也
  • 美術:池谷仙克
  • VFXスーパーバイザー:古賀信明
  • 音楽:`島邦明
  • 装飾:大坂和美
  • 衣裳:千代田圭介
  • 録音:小原善哉
  • 音響効果:北田雅也
  • 編集:上野聡一
  • 助監督:佐藤英明
  • 制作担当:関友彦
  • キャスティング:おおずさわこ
  • VFXテクニカルプロデューサー:堀内勉
  • スクリプター:國米美子
  • 衣裳デザイン:おおさわ千春
  • ヘアメイク:豊川京子
  • 特殊メイク・造形:中田彰輝
  • 水中撮影:さのてつろう
  • スチール:佐藤芳夫
  • プロデューサー補:安斎みき子

  • 企画・製作プロダクション:小椋事務所
  • プロダクション協力:アグン・インク
  • 製作:東北新社/バンダイネットワークス/東芝エンタテインメント/ピラミッドフィルム/Yahoo! JAPAN/東急レクリエーション/小椋事務所
  • 配給:東芝エンタテインメント

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