沖縄の海に浮かぶ小さな島・竹富島。ある朝、島で暮らす中浜瞬一（牧田哲也）と兄の光一（三上真史）は、砂浜にひとりの少女が倒れているのを見つけた。ふたりは、声をかけても目を覚まさない少女をとりあえず実家の民宿に連れていく。
その少女＝月野美海（つきの・みう：飯田里穂）は、兄弟の母・陽子（美保純）の勧めもあり、しばらく民宿に滞在して仕事を手伝うことになった。明るい笑顔の美海はすぐに島に馴染んでいき、カメラが趣味の瞬一は美海や島の人の笑顔を写真に収めていく。前から瞬一に憧れている中学生のユカ（前田憂佳）は、そんな美海と瞬一の仲よさげな様子が気に入らない。
ミステリーや伝承好きのユカは、美海の境遇から島に伝わる人魚伝説を思い出していた。島の観光課勤めの光一は、ユカの話を聞いてある計画を思いつく。
観光客を増やして島を活性化しようと考えている光一は、昔ながらの島を大切にしようとする上地鉄也（長州力）と衝突しながらも、観光客誘致のための積極的な活動をおこなっていた。光一は人魚伝説をヒントに、美海を本人には無断で“ミス人魚”に仕立てあげ、島のＰＲに利用しようと考えたのだ。
だが、ユカの行動が生んだある事件がきっかけとなって光一の計画は発覚。美海は民宿を飛び出してしまった。追いかけてきた瞬一に、美海は自分が島に来た目的が“ニライカナイ”であることを告げる。
そのころ、自分の行動を気にやむユカは、ひとりで浜辺に行きケガをしてしまう。美海は不思議な力でそのことを察知すると浜辺に駆けつけた。血を流し続けるユカを前にして、美海のペンダントが光を放つ……。
