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作品スチール

ふゆの獣

監督:内田伸輝
出演:加藤めぐみ 佐藤博行 高木公介 前川桃子

2011年7月2日(土)よりテアトル新宿にてレイトショー

2010年/カラー/DVCAM/16:9/ステレオ/92分

イントロダクション

作品スチール

 交際中のユカコとシゲヒサ。シゲヒサのどこかあやしい態度にユカコは浮気を疑う。ノボルはサエコに恋をしている。だが、サエコが想いを寄せるのはシゲヒサ。うまくいかない恋に揺れるユカコとノボルは、偶然に顔をあわせる……。同じ職場で働くふたりの女とふたりの男が繰り広げる恋愛模様。第11回東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞したほか、すでに海外の映画祭で高い評価を得ている『ふゆの獣』が、いよいよ日本公開を果たす。
 監督の内田伸輝は、高校時代から映画制作をはじめ、ドキュメンタリー映画『えてがみ』ぴあフィルムフェスティバル2003審査員特別賞を受賞、初の長編劇映画となる『かざあな』が第8回TAMA NEW WAVE コンペティションでグランプリを獲得するなど、新世代の映画作家として注目を集めてきた。『ふゆの獣』は、内田監督の長編劇映画第2作となる。
 『ふゆの獣』は、通常の映画とは異なり、プロットとキーとなるセリフを書いただけの脚本を用いて撮影された。俳優たちは、その脚本をもとに、ほぼすべてのシーンで即興の演技をおこなっている。紡がれる言葉、表情、動作、息づかい。それらは、決して準備されたものではない。いわば、そこには生の感情が記録されているのだ。撮影は長回しでおこなわれ、撮影された映像を内田監督が編集で構成し、約1時間半の作品へと完成させた。
 この映画に登場するのは、たった4人の人物のみ。その4人を演じるのは、加藤めぐみ、佐藤博行、高木公介、前川桃子。内田監督が選んだ独特の演出スタイルに答え、まさに人間のドラマを紡ぎだしてみせた。
 ときに激しく残酷で、ときに滑稽にすら見える人と人の関係。その関係を鮮やかに切り取った恋愛映画が、ここに生まれた。

ストーリー

作品スチール

 ユカコ(加藤めぐみ)とシゲヒサ(佐藤博行)は、職場の同僚であり恋人同士。シゲヒサの部屋に来たユカコが何気なくシゲヒサの先週の行動を尋ねても、曖昧な答えしか返ってこない。携帯電話の呼び出し音が部屋に響くが、シゲヒサは電話に出ようとせず、ユカコが誰からの電話かと尋ねても「オフクロ」とぶっきら棒に答えてはぐらかそうとする。さらにユカコは、部屋の中で自分のものではないネイルや口紅のあとが付いた空き缶を見つける。ユカコの中で、不信感が広がっていく……。
 ノボル(高木公介)とサエコ(前川桃子)は、気楽に話すことのできる職場の仲間。以前からサエコに好意を抱いていたノボルは、思い切ってサエコに付きあってほしいと切り出した。「一緒にいて楽だけど」と答えるサエコは、ノボルを恋愛の対象としては見ていなかった……。
 ユカコとノボルは、駅の地下道で偶然に顔をあわせた。シゲヒサの見せる態度に戸惑うユカコと、告白したためにサエコと気まずくなってしまったノボル。同じ職場で働くふたりは、思うようにいかないお互いの恋を語りあう。
 ノボルは、ユカコが話す恋の相手がシゲヒサだと知っている。そしてノボルは、サエコがシゲヒサに想いを寄せていることも知っていた。ユカコの話を聞きながら、複雑な感情を抱えるノボル……。
 シゲヒサが部屋でサエコと抱きあっていたとき、突然、ユカコがやって来た。思いがけないサエコの来訪に慌てるシゲヒサ。そしてノボルもシゲヒサと話をしようと部屋を訪れる。ユカコとサエコとノボルとシゲヒサ、4人がひとつの部屋に集まろうとしていた……。

キャスト

  • ユカコ:加藤めぐみ
  • シゲヒサ:佐藤博行
  • ノボル:高木公介
  • サエコ:前川桃子

スタッフ

  • 監督・編集・構成&プロット・撮影・音響効果:内田伸輝

  • 制作・撮影・スチール・ピアノ演奏:斎藤文
  • 録音:日高隆
  • 制作進行・衣装・小道具・車輌:内田文
  • ヘアメイク協力:高橋萌
  • 制作協力:杉沼えりか
  • 部屋提供:日高隆
  • 協力:長谷川恵/零式

  • 制作プロダクション・製作:映像工房NOBU
  • 配給コーディネート:東京フィルメックス
  • 宣伝:アムモ98
  • 配給・宣伝:マコトヤ

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