日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページ作品情報一覧>作品情報:神奈川芸術大学映像学科研究室
作品スチール

神奈川芸術大学映像学科研究室

監督:坂下雄一郎
出演:飯田芳 笠原千尋 前野朋哉 ほか

2014年1月25日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

2013年/カラー/ビスタ/70分

イントロダクション

作品スチール

『神奈川芸術大学映像学科研究室』。おそらく、目にした人の多くが実在する大学の研究室の名前と思うだろう。だがこれは、意外にも劇映画のタイトルなのだ。東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻第7期修了制作として制作されたこの作品は“組織の理不尽さ”をシニカルかつユーモラスに描いたオフビート・コメディである。
 舞台となるのは架空の大学・神奈川芸術大学の映像学科。ある日、学生による学科備品の盗難が発覚するが、教授陣は事件を隠蔽することを決定。若き助手の奥田はウソの報告書の作成を命じられる……。
 監督・脚本は坂下雄一郎。大阪芸術大学を卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻第7期として学び、すでに短編作品が高評価を得ている期待の新鋭だ。大阪芸大を卒業後には同大の助手として勤めた経歴を持ち、その経験を活かしたのか? 大学院修了製作の題材に“大学組織”を選ぶという独創的な発想で本作を完成させた。
 キャストには、主人公の大学助手・奥田役に『ニュータウンの青春』『東京プレイボーイクラブ』の飯田芳、同僚の安藤に『彩~aja~』『ウチのはらのうち』の笠原千尋、同じく同僚の斉藤に『霧島、部活やめるってよ』の前野朋哉ら、若手監督の作品などで注目される俳優たちをはじめ、個性豊かな俳優たちが多彩な登場人物を見事に映画の中に息づかせている。
 本作は、次代を担う若手クリエイターの発掘と育成を目指すSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013で審査員特別賞を受賞し、劇場公開されることになった。大阪芸大で大森一樹、東京藝大大学院で黒沢清にそれぞれ師事した新たな才能が描く“現代日本の縮図”が、いま“大学”から世間に向けて解き放たれる。

ストーリー

作品スチール

 奥田明(飯田芳)は神奈川芸術大学映像学科に勤める助手。大学の教員とはいっても決してやりがいのあるとは言えない仕事で、映像制作の会社を立ちあげる友人から誘いを受けると心が動く。同僚の安藤千春(笠原千尋)は真面目だが融通が利かない面もあり日々淡々と仕事をこなす。もうひとりの助手・斉藤健二(前野朋哉)は学生の上映会を担当しているが、肝心の学生にさっぱり熱意が見られず頭を抱えている。
 ある夜、仕事を終えて帰宅しようとした奥田は学科の機材庫の鍵がないのに気がつき、念のため様子を見にいく。なんと機材庫では数人の学生が備品を勝手に持ちだそうとしている真っ最中。奥田の姿に驚いた学生たちは持ちだそうとしていた高価な機材を落として壊してしまった。
 奥田の連絡で急遽、学科長の森田次郎(宮川不二夫)と准教授の竹内耕太(高須和彦)が集まり、対応の協議が始まった。反省の色が見られない学生たちに処分の可能性を伝える一方で、大学本部へは事件を隠蔽することが決まった。なにせ映像学科はこのところトラブル続きで庶務課から睨まれており、ここで盗難事件が明るみに出てはマズいことになるのだ。
 機材の破損は実習中の事故として処理することになり、大学へ提出する報告書の作成は奥田の仕事になった。だが、提出した報告書の不備を庶務課課長の杉本浩文(細井学)に指摘され、再び書類作りをやり直すことに。
 そんな中、盗難事件に関わった学生がある事件を起こし、その結果、盗難事件の噂も学内に広まりだした。なんとか事態をおおごとにせずに済ませたい映像学科の教授陣は、さらなる隠蔽を画策するのだが……。

キャスト

  • 飯田芳
  • 笠原千尋
  • 前野朋哉

  • 宮川不二夫
  • 高須和彦
  • 中村有
  • 嶺豪一
  • 中本章太
  • 細井学
  • 早乙女バッハ
  • 生実慧
  • 島野千尋
  • 矢島康美
  • 田口治

スタッフ

  • 監督・脚本:坂下雄一郎

  • 製作:佐々木裕

  • 撮影:松井宏樹
  • 録音:稲村健太郎
  • 美術:相澤伶美
  • 編集:田中直毅
  • 助監督:加治屋彰人

  • 音楽:今村左悶

  • 製作:東京藝術大学大学院映像研究科
  • 配給:デジタルSKIPステーション
  • 協力:コミュニティシネマセンター

スポンサーリンク