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日光江戸村からアクション満載の映画が発信:『忍道-SHINOBIDO-』製作発表会見

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会見に出席したキャストと監督。後列左から、森岡利行監督、尚玄さん、研ナオコさん、長谷川初範さん。前列左から、菊地あやかさん(AKB48)、佐津川愛美さん、ユキリョウイチさん

 江戸の町並みを再現した“日光江戸村”が製作する映画『忍道-SHINOBIDO-』(2012年公開)の製作発表会見が9月13日に都内でおこなわれ、主演の佐津川愛美さんと共演のユキリョウイチさん、菊地あやかさんら出演者と森岡利行監督が出席しました。
 25周年を迎えた日光江戸村が映画製作に乗り出す第1弾として製作された『忍道-SHINOBIDO-』は、佐津川さん演じる山の奥深い忍の里で育てられた女忍者・お甲を主人公に、ユキさん演じる侍・東五郎との許されぬ恋も交えて描かれる、これまでにない新しいタイプの忍者映画。
 アクションシーンも満載で、本格的アクション初挑戦だった佐津川さんは「撮影が始まる前に朝早く行って朝練して、撮影して、合間の時間にまた練習して、みたいな感じで、ほんとに部活のようでした」とコメント。「殺陣のシーンをワンカットで撮ろうという目標があったのでそれに向けて練習して、アクション監督のKENさんにはほんとにお世話になったんですけど、みなさんが“大丈夫だよ!”と自信を持たせてくださったので、すごく楽しかったですし、終わったときにはとても感動しました」と振り返った佐津川さんは「(アクションの)満足度は?」と尋ねられると「まだ(完成した映画を)観られていないので……(笑)」と若干困惑。ユキさんの「素晴らしかったです」というフォローに「そのお言葉をいただけただけで満足です(笑)」と笑顔を返しました。
 同じくアクション初挑戦の菊地さんは「正直、すごくつらかったんですけど、やっていくうちにすごく楽しくなって、次の日の撮影もがんばろうって思ったし、最後のほうでは5人対ひとりで闘うシーンがあるんですよ。それをぜひ注目して観ていただけたら嬉しいなと思います」と見せ場をアピールしました。
 ユキさんによると、アクションシーンは「簡単に言うとすごくリアリティにこだわってます。本物にこだわり、なおかつ映像として地味にならず“これはありえないだろ”ってことは一回もやっていないです。アクション映画としての歴史に残る可能性のある映画だなと思っています」と、かなり意欲的なものになっているよう。長谷川初範さんも「余計な刀の振りはしない。振るとしたらそれはどこを狙っているのか、半分ガチンコでやっていました」と今回のアクションの特異さを語り、森岡監督は「アクションに関してはCGも使っていないですし、ワイヤーアクションもなくて、佐津川にもすごく練習してもらって殺陣をやっていました。肉弾相打つアクションになっているので、そこは楽しみにしていただきたいと思います」と自信を覗かせました。
 また、会見では忍の里の老巫女・婆様を演じた研ナオコさんが「婆様役なんですけど、実は年寄りメイクはせずにスッピンなんですよ。私は“きれい”だとか“かわいい”とかそういう部類ではなくて、違う次元の人間なものですから」と、アクション以外にも素で勝負した部分があることを告白し、会場の笑いを誘いました。

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女忍・お甲役:佐津川愛美さん

女忍者・お甲を演じさせていただきました佐津川愛美です。今日、こうしてまたみんなで集まれて、みなさまに発表させていただくことができて嬉しく思っています。
 この映画のお話を聞かせていただいて、スタッフのみなさんとかキャストのみなさんとお会いして、待ち望んでいた再会だったり、新しい出会いだったりがある作品だったので、とっても撮影が楽しみで、自分がこの中でやらせていただけるというのが嬉しくて「命かけてやろう」くらいの意気込みでやらせていただきました。
 この作品は、ほんとにスタッフのみなさんの愛情とキャストのみなさんの意気込みといいますか、熱いものが集まってできたものだと私は思っております。その中で、自分がみなさんと一緒に芝居をさせていただいたことがほんとに嬉しかったですし、自分の人生に希望になったという部分があったので、私にとってはとても大切な作品で、それをみなさまに観ていただけるということが楽しみで仕方ないです。いろいろな要素が入って楽しい作品になっていると思いますので、楽しみになさってください。

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侍・木下東五郎役:ユキリョウイチさん

木下東五郎を演じさせていただきましたユキリョウイチです。よろしくお願いいたします。
 ぼくは昔から刃物を持つと燃えるタイプで、今回も刃物を持たせてもらえるということで、ひじょうにワクワクしていました。最初におうかがいしたのが「いままでになかった本物の忍者映画を作る」というお話で、世間一般のみなさまのイメージのような、黒いマスクをした忍者が忍術を使ったりとかというものではなくて、ヒューマンドラマとしての、マイノリティとしての忍者の生き様を描きたいというお話だったので「これは刃物の持ち甲斐があるな」と、ひじょうにワクワクしながら参加させていただきました。
 山の奥深い村で生活して、オーガニックに精神と肉体を鍛えながら生きている忍の人たちというのは、メイド・イン・ジャパン、「これが日本だ」という、一番濃いエッセンスを持っている人たちじゃないかと思うんですね。その生活観とか生き様というものを、佐津川さんからひじょうにリアルに感じさせていただきました。そういう意味で、ある種の日本らしさ、一番深いところの日本らしさというものを感じていただける作品になっていると思いますので、ぜひみなさん応援してください。

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女忍・暮松役:菊地あやかさん(AKB48)

暮松を演じさせていただきました菊地あやかです。今日はよろしくお願いします。
 私は、初めての時代劇ということで、最初にお話をいただいたときはすごく不安だったんですけど、最後まで精一杯がんばって、また新たな菊地あやかをお見せできるよう、がんばろうと思いました。
 振り返ってみると、この『忍道-SHINOBIDO-』に出られてほんとによかったと思うし、新たな自分を発見できたので、たくさんの方に観ていただいて、とにかくアクションシーンを注目して観ていただけたら嬉しいので、みなさん最後まで観ていってください。

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侍・立石駒彦役:尚玄さん

駒彦役をやりました尚玄です。今日はありがとうございます。
 ぼくは以前にも時代物を何度かやっているんですけど、忍者映画というのは初めてなんで、ぼくもワクワクしながら参加させてもらいました。ユキさんとも以前から面識があって「いつか一緒に共演できたらいいね」って話をしてて、こんなに早く実現するとは思わなかったので、すごく光栄でした。
 ぼくが幼いころにうちのお母さんがよく口ずさんでいた歌で「忍という字は難しい」という歌があるんです(※因幡晃さん「忍冬」)。忍というのは心の上に刃を乗せるっていう字なんですけど、個人の気持ちよりも、刃=運命、Destinyを大事にしなくてはいけなかったふたり(=お甲と東五郎)、運命に翻弄されたふたりの関係性が描かれてる映画だと思うので、そういうところを観ていただきたいなと思います。

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忍の里の老巫女・婆様役:研ナオコさん

今回、婆様という役をやらせていただきました(笑)、研ナオコです。よろしくお願いいたします。
 お話をいただいたときに「映画が決まったよ」「ええ、嬉しい! どんな役なんだろう?」「婆様だ」「また?」(笑)。けっこう、婆様多いんですよ。どういうわけか普通のこの年代の役が、ほぼ無し! もう20代から婆様やってました(笑)。でも今回は台本を読ませていただいたときに、時代劇で、しかも忍の村をずっと守り続けてきた巫女で、言葉遣いがわからないんですよ、セリフが難しくて。どうにもこうにも(セリフが頭に)入らない。だからカンペしまくり。内緒だよ(笑)。
 ほんとにユキさんがおっしゃられたように、神秘的なものであったり、礼儀作法だったり、奥ゆかしさだったり「これぞ日本」という映画だと思うんですね。私は息子が海外にいるのでチョコチョコ出かけたりするんですけど、ぜひ海外でやっていただきたい。みなさん喜んでくださると思いますね。「これがほんとの忍者なんだ、時代劇なんだ」と。そこを監督はすごく大事にされたと思います。どんどん海外に進出していただきたいと思っております。

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忍の里の族長・鳥八役:長谷川初範さん

今回、忍者の長(おさ)の鳥八をやらせていただきました、長谷川初範です。よろしくお願いします。
 ぼくは畳の上に座るのが嫌いなので時代劇はなるべく避けてきたのですけど、今回は忍者の話だというので、忍者でしたらあまり畳の上に座らないのかなと思いまして、お受けさせていただきました。特に忍者というのは、ぼくらの年代では子供時代に市川雷蔵さんという素晴らしい俳優さんがやっていらした『忍びの者』(1962年/山本薩夫監督)なんかを幼稚園くらいから映画で観ていますし、子供時代になりたい職業は「忍者」というのが、ぼくらの年代ではけっこうありましたので、改めて「忍者をやれるのか」と、とても楽しみでやらせていただきました。
 今回は、芝居もアクションも手抜きなし、当たり前ですよね(笑)。スタッフ、キャスト一丸となりまして、情熱を持って映画を作りました。いま、さらに監督がよりによりをかけて編集をして、ますます刃物のような映画になることを期待しておりますので、ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

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森岡利行監督

監督の森岡です。キャスト・スタッフ一同で魂を込めて作ったので、ぜひよろしくお願いいたします。
 もともと自分は脚本家で、時代劇は苦手なジャンルだったので避けていたのですが、監督できるチャンスがありまして、スタッフの方々や、ユキさんや長谷川さんがひじょうに殺陣に精通されていて、すごく助けられてこの作品を作ることができました。
 江戸村に休みの日に遊びに行ったときに、女の子が着物を着て働いていて、離れたところに同じ子がもうひとりいるんですね。あとで聞いたら双子だったっていう話があって「あ、忍者はこうやって分身の術を使うのかな」って思って「そういうアイディアを映画にいっぱい入れられるといいな、アイディアを使って相手を倒していくみたいなことがいっぱいできるといいな」と思って作りました。だからキャストの方もいっぱいアイディアを出してくれたし、江戸村のスタッフの方も、黒澤明監督の映画や北野武監督の映画で宿場町というのはよくあるので「普通の宿場町じゃないものを作ってくれませんか?」とお願いしたら“石工の町”というのを作ってくれたんですね。江戸村のセットを全部、石職人の町にしてくださって、それもひとつの見どころだと思います。手作り感満載の映画です。手作りということは、心がこもっているということですので、ぜひよろしくお願いいたします。

 「お甲は、恋だったり楽しさを感じて、いままでにない経験をすることで成長する女の子です。この作品を通して自分がそういう気持ちを経験させていただいたときに“感じる”ということはすごく大事だなと思ったし、それを人に伝えられるのはすごく人間らしいことだと思いました。いまは、みんなが大事な人になにか伝えようとしているときなんじゃないかなと感じています。この作品がひとつのきっかけになって、まず“感じて”いただけたら嬉しいことですし、それを“伝える”ということを、みなさんがしていただければいいなと思います」と、この作品で主演をつとめての心境を語った佐津川さん。森岡監督も「“生きろ”ということ、“生き抜け”ということがテーマです。“どんなに苦しいことや辛いことがあっても、とにかく生き延びろ”ということを思って撮っていました。そして、同じ人間同士が闘うことの虚しさや哀しさ、好きな者同士が闘わなくてはいけない苦しさを、この映画を通してお客さんに感じてほしいです」と、作品に込めたメッセージを語りました。

  会見に出席したキャストのほか、岩佐真悠子さん、三浦孝太さん、金山一彦さん、黒澤年雄さんらが出演、『子猫の涙』『女の子ものがたり』などの森岡監督にとって初の時代劇となる『忍道-SHINOBIDO-』は、2012年、全国ロードショーされます。

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