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藤江れいなさん「自分自身と向きあった」主演作公開 『いつかの、玄関たちと、』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった出演者と監督。前列左より、勝尾麻結奈さん、橘麦さん、藤江れいなさん、勝又悠監督。後列左より、五十嵐康陽さん、木下ほうかさん、山村美智さん、森田哲矢さん、阿藤快さん

 人気アイドルグループ・NMB48のメンバーとして活躍する藤江れいなさんが主演をつとめ、新世代の青春映画の旗手・勝又悠監督がメガホンをとった『いつかの、玄関たちと、』が10月18日に初日を迎え、テアトル新宿で藤江さんはじめキャスト8人と勝又監督が舞台あいさつをおこないました。
 『いつかの、玄関たちと、』は神奈川の山あいの小さな町に住む18歳の女子高生・大塚あやめが主人公。ある日、18年前に家を出た姉・すみれが町に戻ってきたのをきっかけに、家族や故郷を見つめなおしていくあやめの姿が描かれていきます。
 舞台あいさつは満席で立ち見も出る盛況の中で開催され、勝又監督は「1年前のちょうどいまごろにクランクインした作品で、まさか1年後にこんなに盛大に迎え入れられるとは思っていなかったので、ひじょうに嬉しく思っています」とあいさつ。あやめを演じた藤江さんも「今日こうして初日を迎えられたのもすごく嬉しいですし、立ち見の方も出るくらいたくさんの方に来ていただいて、ほんとにすごく嬉しいです。この作品は、いままでの作品で一番って言っていいくらい自分自身と向きあって、キャストのみなさんとも一緒に“ひとつのものを作っているんだ”という気持ちで作った作品なので、これから観ていただけるのがすごく楽しみです」と、笑顔で語りました。

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「ほんとに私自身すごく大好きな作品ですので“良かった”って思ってもらえたり“また観たい”って思ってもらえるような作品だったら嬉しいです。楽しみに観てください」とあいさつした主人公・大塚あやめ役の藤江れいなさん

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寒いギャグを飛ばすあやめの父・毅を演じた木下ほうかさんはそのギャグについて「くれぐれも申し上げたいのは、監督の言うとおりやっていますので」と主張。藤江さんは「でもそんな一面が見れて嬉しかったです」とフォロー

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「映画の中で母親と父親の気持ちというのは前に出てきていないです。だから、みなさんにはスクリーンの向こう側の母親の気持ち、父親の気持ちを汲み取っていただきたいと思っています」とあやめの母・桐子役の山村美智さん

 あやめの父親・毅を演じた木下ほうかさんは、1年前の撮影を「ひじょうにスムーズ」と振り返りつつ「違和感があるのはこの茶髪なんですよね」と、劇中とは違う藤江さんの髪色をネタにして会場の笑いを誘い、藤江さんは「舞台の役なので」と照れ笑い。
 現場ではほかのキャストやスタッフに「みっちゃん」と呼んでもらっていたというあやめの母親・桐子役の山村美智さんは、最近話題となったドラマで吉瀬美智子さんと夫婦役を演じていた木下さんに「ほかの“みっちゃん”を奥さんにしちゃったでしょ? “みっちゃん”好き?」と笑い混じりに質問し、木下さんが「こっちのみっちゃんのほうが……」と答えると、藤江さんは「おお、アツい! 大塚家アツいねえ!」と盛り上げました。

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「こんな感じのお父さんとお母さんだったので、最初からお父さんとお母さんだったような気持ちにさせていただきました」と、あやめの姉・すみれ役の橘麦さん。「あやめと初めて向き合うシーンはぜひ観ていただきたいシーンです」

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「みなさん仲良くしていただいてワイワイやっていてすごく楽しかったです」というすみれの娘・茉祐子役の勝尾麻結奈さん。「松原智恵子さんと共演させていただいたシーンの松原さんの目がすごいので観ていただきたいと思います」

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「これは家族の映画です。この映画を観ていただいて“家族ってやっぱりいいなあ”とか“田舎に帰ってみたいなあ”“田舎に住んでみたいなあ”とか、なにか感じ取っていただければと思います」とすみれの夫・誠二役の五十嵐康陽さん

 出演シーンはワンシーンのみのお笑いコンビ・さらば青春の光の森田哲矢さんは、家族役のキャストの盛りあがりに「やりとりを観ていてすごく温度差を感じていました(笑)」と一言。森田さんは『いつかの、玄関たちと、』以前に藤江さんが主演した勝又監督の短編『Do you think about me?』で藤江さんと共演しており「監督の悪戯心で、その(作品の)ワードを言わせていただいているので(『Do you think about me?』を)知らない方は“はあ?”ってなる役で、その辺はお許しください」と遊び心の含まれた出演シーンについて説明しました。
 また、勝又監督と同じ小田原出身で、過去に勝又監督も受賞した小田原映画祭の実行委員長をつとめる阿藤快さんは「いまは撮ってもお蔵入りの映画が多い中、こうやって上映できるというのが私はひじょうに嬉しく思っています。みなさん勝又監督を覚えておいてください。なかなかいい映画を撮る奴なんです」と、縁の深い勝又監督を熱く応援しました。

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「観ていただいたらわかるんですけど、まったく意味のわからない役で出てますんで(笑)」と話し客席を笑わせた森田哲矢さん。出演シーンについて「(完成した作品を観て)ああ、こんなに切られるんやと思いました(笑)」と告白

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「あやめは映画の3分の2くらいずっとブスったれた顔をしているんです。でもいまどきの高校生、ブスったれた顔もかわいいもんだなと思いました。最後にはいい顔になりますから泣いてやってください」と見どころを語った阿藤快さん

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阿藤快さんの「タイトルが気に入ってる」という質問に「あまり多くは語れないんですけど、玄関というのは人が入ったり出たりする場所じゃないですか。それがひとつやふたつではない」と題名に込めた意味を語った勝又悠監督

 藤江さんは「この作品は一番に伝わるのが家族だったり故郷だったりというテーマなんですけど、あやめちゃん自身の成長も見られる作品です。あやめちゃんが旅立つシーンも含まれているんですけど、親のもとを離れて過ごすとか、違う環境で“これからがんばるぞ”って思っている人に観てもらえたら、応援になるメッセージ性が込められていると思うんです。最近、NMB48の山田菜々ちゃんが卒業発表をしたので、菜々ちゃんにも観てもらえたら、いろいろな方に対する想いとかも感じてもらえると思うので観てもらいたいです」と、来春の卒業を発表したばかりの同じグループのメンバーにメッセージを。
 勝又監督は「家族という正論のないものに対して、まだ家庭を持ったことにない身として生意気かもしれないですけど、自分なりに憧憬だったりをふんだんに詰め込んだ映画になっていると思います。それがひとりでも多くの方に届けばという想いで作りましたので、もし“良かった”と思ったら周りの人にも広めてください」と舞台あいさつを締めくくりました。

 舞台あいさつ登壇者のほか、松尾貴史さんや、勝又監督のデビュー作『はい!もしもし、大塚薬局ですが』に主演した円城寺あやさん、ベテランの松原智恵子さんらが出演する『いつかの、玄関たちと、』は、10月18日(土)よりテアトル新宿、TOHOシネマズ小田原にて上映中、ほか全国順次公開されます。

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