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未来穂香さん主演作お披露目に「愛は万国共通」 『クレヴァニ、愛のトンネル』プレミア試写会

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満員となった客席の中でフォトセッションに応じた小山田将さん、未来穂香さん、今関あきよし監督(左より)

 美しい風景で知られるウクライナの“緑のトンネル”を舞台にした恋愛ファンタジー『クレヴァニ、愛のトンネル』(2月21日公開)のプレミア試写会が1月24日に秋葉原のアキバシアターで開催され、上映後には主演の未来穂香さんと小山田将さん、今関あきよし監督によるトークショーがおこなわれました。
 ウクライナのクレヴァニ村に実在する“緑のトンネル”で世界初のロケ撮影を敢行した『クレヴァニ、愛のトンネル』は、20年前の恋人の思い出を胸に“緑のトンネル”を訪れた男・圭が、トンネルの中で20年前と変わらない姿の恋人・一葉(ひとは)と再会を果たすという幻想的で切ない物語。
 インターネットで見た“緑のトンネル”の光景と震災以降に訪れた福島で見た植物がうっそうと茂った駅のイメージがリンクして映画を発想したという今関監督は、現地を訪れたときの印象を「ネットで見る風景以上にきれいだったので“ここでなら映画ができるだろう”という感じでシナリオを作りあげた」と振り返り、一葉役の未来さん、圭役の小山田さんについて「“緑のトンネル”に負けない存在感のあるふたりが欲しいと思って候補を挙げてもらって、(本人に)会う前に決めています」と起用の理由を説明しました。
 やはりネットで見て“緑のトンネル”を知っていたという未来さんは「私も行ってみたいなと思っていたんですけど、まさか撮影で行けるとは思っていなかったですし、実際に行くとほんとにきれいなので、大変なんですけど行った甲斐があるという実感はすごくありました」とロケで現地を訪れての感想を述べ、圭役の小山田さんも「こういう仕事をしているとどうしても写真を見たときに“これ、映像をいじっているのかな?”という想いが(笑)。実際に行って“あ、これ実在するんだ、すごいな”というのが第一印象でしたね」と、現地の印象を語りました。

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「観ていただいているときからドキドキしていまして、どういうふうに観ていただいているか想像しながらいました。みなさんの意見もぜひ聞きたい」とあいさつした今関あきよし監督

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「どういう感想を持っていただけるのかすごく不安だったんですけど、自分の糧にもなるので、ぜひいろんな感想を聞けたら嬉しいなと思います」と、ヒロイン・柏木一葉役の未来穂香さん

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「ウクライナ自体がいまいろいろな情勢で揉めておりますので、そこも含めて、みなさんがどんな想いでこの土地を感じたのかを知りたいなと思いました」と、松田圭役の小山田将さん

 劇中では一葉がトンネルの中で地面に横たわるシーンもあり、未来さんはそのシーンについて「あれは思い出ですよね。ここ(頬を指しながら)に地面があるんですよ。その地と一体になったというか、その地を感じられたというか、まさか足じゃなくて頬で感じられるとは思わなかったので(笑)。そういう意味ではあそこのシーンが最初で良かったなと思いました」と語り、小山田さんは「私は(トンネルの中で)線路に立ったり座ったりするだけでも虫と暑さに悩まされていたんですね。そこに未来さんが寝るんだと聞いて“うわあ、キツいなあ”と思ったのが率直な感想でした(笑)」と、演じる立場からの視点でコメント。
 今関監督は「撮影期間はそんなに長くないんですけど集中してやって、おふたりは大変だったと思う」と、ふたりを労いました。

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トークショー中の小山田将さん、未来穂香さん、今関あきよし監督。トークではロケ現場でバーベキューのように食事をしたエピソードなど、さまざまな話題が飛び出しました。

 トークショーでは映画を観終えたばかりのみなさんからの質問コーナーも設けられ、演出意図などについての質疑応答の中で、劇中で圭が8ミリ映写機を操作するシーンの手元のアップは実は今関監督の手であるという事実も明かされました。
 トークショーの最後には、小山田さんは「この映画は日本のクルーでウクライナで撮った映画であるということと、ウクライナ自体がなかなか入り深い場所というところもありまして、記念的な映画にもなっているのかなという想いはあります。この作品は映像をいじったり特殊効果を使ったりしてきれいにするのではなく、ほんとに(トンネルの)そのままの状態を映し出していると思いますので、ストーリーもあわせて2度、3度と観ていただけたらと思います」と、未来さんは「私がみなさんにお伝えしたいのは、圭と一葉、ふたりの愛がすごく奇跡を起こすというところを強く思っていて、ふたりの愛の部分をいろいろな方に紹介していただきたいなと思っています。愛は万国共通でなにも変わらないので、ぜひそういう純粋な想いでみなさんに紹介していただけたらと思います」と、それぞれメッセージを。
 そして今関監督は「この場所はできれば観光地化はしてほしくないので、できればひっそりといまのまま、日本でも大有名でなくていいから知られざる絶景として、ずっと存在してくれたらいいと思います」と舞台となった“緑のトンネル”への想いを語り「小さな口コミから(映画が)広がっていくといいと思います」とトークショーを締めくくりました。

 未来さん、小山田さんのほか、若き日の圭役にBOYS AND MENのリーダー・水野勝さんらが出演し、8ミリフィルムなどかつての今関監督の作品を思い起こさせるモチーフも盛り込まれた『クレヴァニ、愛のトンネル』は、2月21日(土)より新宿K's cinemaにてレイトショー、ほか全国順次公開されます。

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