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バンド10周年を追った『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』には「いろんな奇跡」が

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トークショーをおこなった野田洋次郎さん(RADWINPS)さんと朝倉加葉子監督(左より)

 人気バンド・RADWIMPS(ラッドウィンプス)がデビュー10年の節目に敢行したツアーを追った『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』を上映中のTOHOシネマズ新宿で、公開2日目となる3月12日に同バンドのボーカル・ギターの野田洋次郎さんと映画のメガホンをとった朝倉加葉子監督が公開を記念したトークショーをおこないました。

 『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』は、デビュー10周年にあたる2015年10月から12月のRADWIMPSの活動を記録したドキュメンタリー。アジア・ヨーロッパツアー、さまざまなアーティストを迎えた「胎盤」と題された対バンツアー、幕張での単独コンサートと、バンドが精力的に活動した3ヶ月がリハーサルやバックステージの模様なども含め映像に収められています。

 上映後に舞台に登壇した野田洋次郎さんが「映画のほうはいかがだったでしょうか?」と問いかけると、500人近い観客で埋まった会場からは大きな拍手が送られ、野田さんは「ありがとうございます。ドキュメントというのは自分たちがずっと映っていて、変な気持ちというか“これを観て誰か喜ぶのかな?”と、ちょっと不安なところもあったんですけど、いま観返しても感慨深いものができて、みなさんと分かちあえて嬉しく思います」とあいさつ。
 朝倉加葉子監督は「いま、袖で洋次郎さんが先に(舞台に)出ていって、久々に“ステージに出ていく野田洋次郎”を見たなと思って、ちょっと嬉しかったです。そういう日々がたくさん詰められた映画なので、今日観ていただけたのが嬉しいです」とコメントしました。

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RADWIMPSの野田洋次郎さん

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メガホンをとった朝倉加葉子監督

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拍手に手を振り答える野田洋次郎さん

 映画は、バンドでドラムを担当する山口智史さんの病気による休養が決定した直後からスタートしており、野田さんはそのころの心境を「正直まったく先が読めなくて、ぼくたちのバンドは続いていくのかな? みたいな気持ちもどこかにあって、じゃあこれはなにが起こるにしろ記録してもらうのはすごくいいことなんじゃないかなというか、ぼくたちも冷静になにかを見つめたいという気持ちもあって進んでいったような気がします」と語り、短期間でサポートメンバーを選考し敢行したその後のツアーの状況を「壮絶すぎてあんまりよく覚えてないんですよね。だから俺も映画を観返して“ああ、ほんとに……”って。ほんとに“なんとかしなきゃいけないぞ”という火事場のクソ力が発揮されてあれができたんだと思うし、いろんな奇跡が起きまくっていたと思います」と振り返りました。
 監督に決定するまでRADWIMPSのメンバーやスタッフと面識がなく、撮影を通じて「RADWIMPSに周囲も含めた集合体としての面白さを感じた」という朝倉監督は「まずメンバーが魅力的な人たちだというのはあって、プラスそれが周りの人たちを魅了していて、彼らのために仕事をするとか彼らと一緒に仕事をやるということに喜びを感じている人が多くて、それも人気があるバンドとしての魅力のひとつなんだろうなと思ったんですよ。周りの人がまず魅了されちゃうという、そういうところがファンの方たちがRADWIMPSを好きな理由のひとつに絶対に共通しているところはあるんじゃないかと思いました。やっぱり、RADWIMPSのすごい強い力で進んでいこうとするところ、美しい高い理想を掲げて自分たちの音楽をやろうとするところが核なのかなと思っていて“RADWIMPSでありたい”と思う人たちが周りにいっぱいいる、すごい美しい環境だと思いました」と「集合体」の魅力を語りました。

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トークショー中の野田洋次郎さん(中央)と朝倉加葉子監督(右)。左はトークショーの進行をつとめた渡辺雅敏さん(UNIVERSAL MUSIC)

 映画の終盤は昨年12月23日に幕張メッセで開催された単独コンサートに臨むバンドの姿が収められており、朝倉監督は海外ツアーと対バンツアーを経ての単独コンサートについて「いままでは前に進もう進もうとしていた2ヶ月で、最後の幕張はすごくホームに戻ってきた感じがあるというか、これが通常形態の心地よさみたいなゆったりした感じを受けて、それがすごく印象的でした」と感想を。野田さんは監督の言葉に「それはあるかもしれないですね。やっぱりホームは落ち着くというか、自分たちにはすごい味方がいるんだなといのはつねに感じるし」と答え、「『トイレのピエタ』という映画で役者をやって、その映画の舞台あいさつは緊張をするんですよね。だけど、今日(のトークショー)はRADWIMPSを観に来ているお客さんだと思うとすごく安心感はあって、ライブではいつでも緊張感はありますけど、でもちょっとした安心というか連帯感というか、言葉にしなくてもわかる“お互い信じあっているよね”という信頼関係がある気がして、それはすごく強いですね」と、俳優として映画主演をつとめた際の経験も交えながらファンの方々への想いを語りました。
 そして野田さんは「この映画に収められている時間は、ぼくらにとってすごく貴重でかけがえのないものだったんですけど、まだまだみなさんの人生にとって面白いものだったりワクワクするものだったり、新しい発見だったり寄り添えるものだったりとか、なにかとてつもなく大きなものをこれからも生み出してまっすぐにまっすぐに届けたいと思うので、これからも楽しみにしていてほしいなと思います。今日はありがとうございます」と、今後の活動への抱負と感謝を伝えてトークショーを締めくくりました。

 「HESONOO」という“つながり”を断ち切って生まれてくる子どものように、新たに生まれ変わっていくRADWIMPSの姿を描いた『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』は、3月11日(金)より24日(木)まで2週間限定ロードショーされています。

作品スチール

RADWIMPSのHESONOO Documentary Film

  • 監督:朝倉加葉子

2016年3月11日(金)より3月24日(木)まで2週間限定ロードショー(配給:東宝映像事業部)

『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』の詳しい作品情報はこちら!

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