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映画初主演の藤田恵名さんの想いは「歓喜にあふれて……」? 『EVIL IDOL SONG』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった今泉ちえこさん、芦原健介さん、後藤直樹さん、屋敷紘子さん、藤田恵名さん、木口健太さん、細川唯さん、牛丸亮さん、仁科貴さん、大畑創監督(左より)。大畑監督と仁科さんはさり気なく仁科さん主演映画もPR
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 グラビア活動もおこなうシンガーソングライター「シンガーソングラドル」として活躍する藤田恵名さんが映画初主演をつとめた『EVIL IDOL SONG』がキネカ大森で開催中の「第3回 夏のホラー秘宝まつり 2016」上映作の1本として8月20日に初日を迎え、藤田さんら出演者と大畑創監督が舞台あいさつをおこないました。

 藤田さんが「グラビア活動もおこなうシンガーソングライター・藤崎佳奈」という藤田さん自身を思わせる役を演じる『EVIL IDOL SONG』は、歌で人を殺せる悪魔の力を身につけた佳奈がその力で次々と人を殺していくというストーリー。藤田さんは主演に加え劇中で「人を殺す歌」として使われている主題歌を作詞・作曲し歌っています。

 藤田さんは客席の方々に「みなさん、こんにちはー」と元気よく呼びかけ「演技はまったくの初心者でしたけど、このみなさんにとっても支えられて映画が完成できました。大畑監督ともたくさんケンカしましたけど(笑)、きっといい作品になったと思っています」とあいさつ。
 大畑監督が作品の完成度を追求したため実は作品が完成したのは公開日の直前で、大畑監督は「この映画を観た人はまだ世界中に2、3人しかいなくてですね、みなさんが最初のお客さんになるということで、ひじょうに緊張しています」と、無事に初日を迎えての心境を語りました。

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撮影中には「現実世界かカメラが回っているかわからない感じになったことがありましたね」という主人公・藤崎佳奈役の藤田恵名さん

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佳奈のマネージャー・小坂茂役の木口健太さんは「完成品もなにも観ていないのでなんのこっちゃわからない……」とクールにあいさつ

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木口さんのあいさつを受け「私も観てません(笑)。でも絶対に面白いと思っています」と、佳奈の事務所社長・吉川早苗役の屋敷紘子さん

 『EVIL IDOL SONG』は、藤田さんが出演した昨年の「ホラー秘宝まつり」オープニングムービーの演出を大畑監督が手がけたという出会いをきっかけに生まれた作品。
 大畑監督は「藤田さんが“歌でやっていきたい”という欲望を抱いている人で、この人なら歌で人を殺せるんじゃないかという目論見があって今回のネタを作らせてもらいました。なので、みなさんこの映画が終わったあとに生き残っているかどうかを楽しみにしていただけたらいいと思います」とジョークも交えてコメントし、藤田さんはその監督のコメントに「さっきも控え室で“まだライブで人死んでない?”って聞いてくるのが監督らしいなって感じがして、死んでたらたぶん私ここにいられないと思うので(笑)」と苦笑い。主題歌作りでも監督から藤田さんには「そんな歌じゃ人は死なないよ」と厳しい注文があったそうで、藤田さんは「“いや、殺せないしなあ”と思いつつ(笑)、でもあり得ないことをあり得るようにというくらいの想いで作った歌なので、ぜひ聴いて、歓喜にあふれて死んでほしいなという気持ちはあります」と曲に込めた想いを明かしました。

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「自分が出ていることを忘れて大好きな藤田さんの映画の応援に来たような気分です」と、佳奈のファン・向井恵理役の今泉ちえこさん

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佳奈のファン・大野翔を演じた芦原健介さんは「みなさん、こんにちはー」と、藤田さんのあいさつを真似て会場の笑いを誘いました

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業界の大物・赤木和重役の後藤直樹さんは「プロデューサー役をやらせていただきました。楽しんでいただければ幸いです」とあいさつ

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後輩アイドル・松木悠衣役の細川唯さんはブームに乗って「悠衣ちゃんのイラストをマンガ家さんタッチで描いてほしいです」とアピール

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「大畑さん思ってたより怖かったですね(笑)」と佳奈のファン・山下圭役の牛丸亮さん。「精度の高い信頼できる演出」と監督の印象を

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ホームレス役の仁科貴さんは昨年も同会場で大畑監督作品の舞台あいさつをしており「2年連続登壇させていただき嬉しく思っています」

 本格的な演技はほぼ初めてだった藤田さんですが、芸能事務所の社長役で共演した屋敷紘子さんは「最初はすごく緊張していた感があったんですけど、途中から(藤田さんの)心が自由に動き出して、涙が制御できなかったりとか動き出す瞬間がいっぱいあったので、クライマックスのシーンとかはこっちが泣きたくなりました」と、藤田さんの演技に賞賛の言葉を。
 そして屋敷さんによると現場での大畑監督は「会心のOKがなかなか探りづらいんですよ。俳優部から見て笑顔で“OK!”って言ってくれたらよかったと思うんですけど、それが見られたのが唯一、恵名ちゃんと細川(唯)さんと私がやっているときで、そんなにテンションも変わらず淡々としているので」とのことで、大畑監督自身はその唯一の“笑顔のOK”を出した場面について「人を殺すシーンだったのでとても楽しくなっちゃって。こういうシーンばっかり撮りたいなって」と答えて会場を沸かせました。
 また、あるシーンの撮影で、後ろ姿しか映っていない藤田さんが共演者の演技に圧倒されて泣いてしまったことがあり、そのとき大畑監督が「なんで泣いてるの?」と冷静だったというエピソードも紹介され、佳奈のマネージャーを演じた木口健太さんは「そこで乗ってこないからすごい。冷静に見てもらわないと(演技が)滑っちゃっているかもしれないじゃないですか。“なんで泣いてるんだろうな”とつぶやいている大畑監督の冷たい感じが居心地よかったです」と印象を語りました。

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「みなさんにいろいろ無理なことをやっていただいて作った映画ですので、そこを加味して観ていただいけると嬉しいです」と大畑創監督

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ふたりでのシーンが多かったという藤田恵名さんと屋敷紘子さんは、撮影中の様子を笑顔で振り返りあいました。 ※画像をクリックすると大きく表示します

 藤田さんは「いまから上映ということで、とても緊張しています。感想はお手柔らかに(笑)、そしてこの映画をたくさん拡散していただければと思います」と呼びかけて舞台あいさつを締めくくりました。

 『EVIL IDOL SONG』は、8月20日(土)より9月9日(金)までキネカ大森で開催中の「第3回 夏のホラー秘宝まつり 2016」で上映されています。(上映スケジュールは「ホラー秘宝まつり」公式サイトでご確認ください)。

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