日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページニュース一覧>田村泰二郎さん水石亜飛夢さんW主演『老ナルキソス』に著名人がコメント 舞台あいさつ開催も発表

田村泰二郎さん水石亜飛夢さんW主演『老ナルキソス』に著名人がコメント 舞台あいさつ開催も発表

 田村泰二郎さんと水石亜飛夢さんのダブル主演で老齢ゲイと若きゲイの世代差から浮かび上がるものを描く東海林毅監督の新作『老ナルキソス』が5月20日に公開されるのを前に著名人のコメントが到着。また初日ほか舞台あいさつ開催が発表されました。

記事写真

『老ナルキソス』より。田村泰二郎さん演じる山崎(左)と水石亜飛夢さん演じるレオ

 『老ナルキソス』は、第27回レインボー・リール東京グランプリなど国内外の映画祭で10冠を獲得した同名短編を東海林毅監督が自ら長編化した作品。ゲイでナルシストの老絵本作家・山崎と若く美しいウリセンボーイ・レオの出会いと旅を通して、それぞれの「家族」への苦悩や葛藤が描かれる、過去と未来の家族の物語となっています。
 長いキャリアを持つ田村泰二郎さんが短編版に続いて山崎を、主演作公開が続く水石亜飛夢さんがレオを、それぞれ演じてダブル主演するのをはじめ、寺山武志さん、田中理来さん、日出郎さん、モロ師岡さん、津田寛治さん、千葉雅子さん、村井国夫さんら、多彩なキャストが出演しています。

 すでに話題を集めているこの作品が5月20日より公開されるのを前に、人気アニメ「タッチ」上杉達也役などで知られる声優・マルチクリエイターの三ツ矢雄二さん、日本文学研究者のロバート キャンベルさん、エッセイマンガ「ゲイバーのもちぎさん」などで知られる作家のもちぎさん、タレントで『老人ナルキソス』にバーのママ・シノブ役で出演している日出郎さんら、各界の著名人からコメントが寄せられています。

声優・マルチクリエイター:三ツ矢雄二さんコメント

 年を取るという事は、あらゆる物を剥ぎ取られるという事なのか?それとも経験という装飾に彩られていくものなのか?家族を持つという事は、孤独から逃れる手段なのか?それとも、より孤独を知る事なのか?人生に於いて、人は絶えず一人だという事を自認しなければならない。だからこそ、他の人に寄り添いたいのだ。生きるという事、老いるという事、ゲイであるという事を訴えかけてくれる、力に満ちた映画である。

日本文学研究者:ロバート キャンベルさんコメント

 煮ても焼いても食えない我がまま放題な老人作家と、彼が愛した若き男娼。究極の美醜対ケツだっ!悪ふざけてそうも言いたくなる設定ではあるけれど、彼らの結びつきは過去につながり、自己との葛藤、和解、やがて熾烈な生死をめぐる大きな物語に発展していきます。
 リアル過ぎて目を瞑りたくなる瞬間と、心を静かにさせる美しい風景が幾重にも重なる、不思議と綺麗な「人間」を描いてみせます。

作家:もちぎさんコメント

記事写真
※クリックで拡大します

タレント・『老ナルキソス』シノブ役:日出郎さんコメント

 LGBT当事者も高齢化が進む昨今。私も還暦手前に、この問題作で演じてみて歳の重ね方のヒントになりました。
 加齢と共に拗らせたナルシストの主人公、山崎。こんなにも我儘な年寄りがクィア映画のど真ん中に出てくるのも珍しいのではないでしょうか。山崎は絵本作家としても男性としてもまだまだ諦めていない。それ故に同世代とも相入れなかったりする。
 私の演じるシノブはそんな山崎と堅気の世界やレオとの世代間のギャップをなんとか橋渡しをしたいと思ってるバーの店主。
 ロードムービーらしい美しい色合いの映像もお楽しみ頂ければと思います。
記事写真

『老ナルキソス』より。日出郎さんが演じるシノブ

 上記コメントのほかにも、作家・ジャーナリストで「愛と差別と友情とLGBTQ+ 言葉で闘うアメリカの記録と内在する私たちの正体」の著書がある北丸雄二さん、ゲイ雑誌「Badi」編集長をつとめドラァグクイーン・マーガレットとしても活動する小倉東(おぐら・とう)さん、トランスジェンダー俳優の若林佑真さんら、多数の方々がコメントを寄せており、すべてのコメントは『老ナルキソス』公式サイトに掲載されています。
『老ナルキソス』公式サイト・コメント

 また、東京の新宿K's cinemaで初日の5月20日以降、出演者ほかが登壇する舞台あいさつが連日開催されることが決定しました。
 公開初日の5月20日土曜日には、ダブル主演の田村泰二郎さんと水石亜飛夢さん、青年時代の山崎を演じた田中理来さん、医師の石田を演じた津田寛治さんらと東海林監督が登壇。
 公開2日目の21日日曜日は、田村さんと水石さん、編集者・荏子田信子役の千葉雅子さん、東海林監督らが登壇。
 以降の登壇予定者は『老ナルキソス』公式サイトやSNS公式アカウント、新宿K's cinema公式サイトに掲載されます。

新宿K's cinema 『老ナルキソス』舞台あいさつ登壇者(敬称略)

  • 5月20日(土)1回目上映後:田村泰二郎 水石亜飛夢 田中理来 津田寛治 東海林毅(監督)
  • 5月20日(土)2回目上映後:田村泰二郎 水石亜飛夢 津田寛治 椎名綾子 東海林毅(監督)
  • 5月21日(日)1回目上映後:田村泰二郎 水石亜飛夢(予定) 千葉雅子 東海林毅(監督)
  • 5月21日(日)2回目上映後:田村泰二郎 水石亜飛夢 千葉雅子 三輪千明 東海林毅(監督)

21日以降の登壇予定者は『老ナルキソス』公式サイト新宿K's cinema公式サイトに掲載されます

記事写真

『老ナルキソス』より。田中理来さんが演じる青年時代の山崎

記事写真

『老ナルキソス』より。津田寛治さんが演じる医師の石田

 バイセクシャル当事者であり、これまで短編でLGBTQ+と社会の関わりを探る作品を発表してきた東海林監督が、初のオリジナル長編として送り出す『老ナルキソス』は、5月20日土曜日より、東京の新宿K's cinemaほかにて全国順次公開されます。

※記事初出時、人名表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします(5月12日修正)

【『老ナルキソス』予告編】

『老ナルキソス』ストーリー

 ゲイでナルシストの老絵本作家山崎は、自らの衰えゆく容姿に耐えられず、作家としてもスランプに陥っている。ある日ウリセンボーイのレオと出会い、その若さと美しさに打ちのめされる。しかし、山崎の代表作を心の糧にして育ったというレオ――自分以外の存在に、生涯で初めて恋心を抱く。レオもまた山崎に見知らぬ父親の面影を重ね合わせ、すれ違いを抱えたまま、二人の旅が始まる…。
ポスター

老ナルキソス

  • 田村泰二郎 水石亜飛夢
    寺山武志 日出郎 モロ師岡 津田寛治 田中理来 千葉雅子 村井國夫

  • 脚本・監督:東海林毅
  • 音楽:渡邊崇
  • 撮影:神田創/一坪悠介/渡辺一平
  • 照明:丸山和志
  • 録音・音響効果:佐々井宏太
  • 製作:老ナルキソス製作委員会 ©2022 老ナルキソス製作委員会
  • 配給:オンリー・ハーツ

  • 2022年/1.85:1/110分|R15+

2023年5月20日(土)より 新宿K's cinema ほか全国順次公開

スポンサーリンク