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筒井真理子さん髙田万作さんW主演『もういちどみつめる』予告編と出演者コメントなど解禁

 筒井真理子さんと髙田万作さんのダブル主演で叔母と甥の心の交流を描く佐藤慶紀監督の新作『もういちどみつめる』が11月22日に公開されるのを前に、予告編と新たな場面写真、出演者のコメントが解禁されました。

 『もういちどみつめる』は、森のキャンプ場を舞台に、周囲と違う感覚を持つ女性と、その甥である少年院入所経験を持つ青年、それぞれに「生きづらさ」を抱えるふたりを主人公にした物語。
 『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』(2016年)の佐藤慶紀(さとう・よしのり)監督が、2022年の少年法改正に対して抱いた疑問をきっかけに、対話することの重要性を描く作品となっています。

 他者とのコミュニケーションに難を抱えキャンプ場を営む典子を『淵に立つ』2016年/深田晃司監督)『よこがお』(2018年/深田晃司監督)など多くの作品に出演し数々の映画賞に輝く筒井真理子さんが、典子の甥で複雑な家庭環境と過去を抱えるユウキを話題作『旅と日々』(2025年/三宅唱監督)に出演して注目を集める髙田万作さんが、それぞれ演じてダブル主演をつとめています。

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解禁された『もういちどみつめる』新規場面写真。筒井真理子さんが演じる主人公・典子

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解禁された『もういちどみつめる』新規場面写真。髙田万作さんが演じる主人公・ユウキ

 新たに解禁された場面写真は、典子とユウキ、それぞれが森の中に佇む姿が、内面に抱えるものを感じさせるカット。

 そして予告編は、典子とユウキの再会場面で幕を開け、典子とユウキ、そして希少なコケを探す学生・由香理が心を通わせていく姿などが、緑が印象的な風景の中で描かれていきます。

【『もういちどみつめる』予告編】

 さらに、すでに公開されている佐藤監督のコメント筒井さん、髙田さんのコメントに続き、新たに助演キャスト陣のコメントが解禁されました。
 今回解禁されたのは、佐藤監督作品には『HER MOTHER』に続いての出演で典子の理解者である明夫を演じたにしやま由きひろさん、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストをきっかけに芸能界デビューし典子の息子・健二を演じた徳永智加来(とくなが・ちから)さん、STARDUST × sweet モデルオーディショングランプリ受賞者で植物を研究する学生・由香理を演じた中澤実子(なかざわ・みこ)さん、アイドルグループ・HUNNY BEEのメンバーで大学生の真由美を演じたリコさん、『くまをまつ』(2024年/滝野弘仁監督)などに出演しユウキの父・和也を演じた内田周作さん、『Chime』(2024年/黒沢清監督)などに出演しミキを演じた川添野愛(かわぞえ・のあ)さん。
 徳永さんが「スクリーンの向こうの世界と同じ空気を劇場でも感じてもらいながら、それぞれの登場人物が抱える「葛藤」にもぜひ注目して観ていただきたいです。」、中澤さんが「この作品を通して、「大切な人や身近な人と、何気ないことでも対話をする大切さ」を改めて感じていただければと思います。」、リコさんが「全てがとてもリアルかつ繊細に描かれているこの作品は、皆様の隣で寄り添ってくれると思います。」と語るなど、それぞれが役を通して感じたメッセージがそれぞれの表現で綴られています。

明夫役:にしやま由きひろさんコメント

前作『HER MOTHER』に続き佐藤作品に出演した今回、主人公2人が生き辛さを感じる現在の社会の象徴になることを意識しました。

片方には過度の干渉や優しさの押し売りを、またもう一方には厳しい目を向けたりと、昨今のSNSを反映するような現社会に通念する〈善〉や〈正義感〉といった道徳観を振りかざす障害になるよう心掛けました。

そんな社会でも純真に、直向きに生きようとするスクリーン上の2人の姿から佐藤監督なりのメッセージを大勢の方に感じて頂けることを熱望しております。ご来場お待ちしてます。

健二役:徳永智加来さんコメント

健二は大学生らしい陽気さと、時に不器用な優しさを併せ持つキャラクターです。
彼の中にある小さな葛藤や思いやりをどのように表現するかを意識して撮影に挑んだのを覚えています。
撮影は涼しさを感じる緑の広がる山の中、その場の静けさや、独特の空気感は劇場の中でもきっと伝わると思います。
スクリーンの向こうの世界と同じ空気を劇場でも感じてもらいながら、それぞれの登場人物が抱える「葛藤」にもぜひ注目して観ていただきたいです。
観てくださる一人一人の心に、違った景色が広がる作品だと思います。
ぜひ劇場で、自分だけの楽しみ方を見つけて観ていただけたら嬉しいです。

由香理役:中澤実子さんコメント

由香理は自分の軸をしっかり持ちながらも、多くを語るタイプではありません。
けれど、どこか気になってしまうような、不思議な空気をまとっています。
自然の中に溶け込むように、彼女の静かな存在感を大切に演じました。
生きづらさを抱え心を閉ざしていたユウキと、共通の話題から少しずつ近づく二人。
その繊細な距離感と、二人だけの穏やかな空間にも注目してほしいです。
この作品を通して、「大切な人や身近な人と、何気ないことでも対話をする大切さ」を改めて感じていただければと思います。

真由美役:リコさん(HUNNY BEE)コメント

生きているうえで、誰もが感じたことのある"生きづらさ"。
明るくてはつらつな真由美ですが、彼女もきっと心の奥底では生きづらさを感じていたと思います。
自分が抱えている息苦しさを言葉にすること、それがどれほど難しく、勇気のいることか。
全てがとてもリアルかつ繊細に描かれているこの作品は、皆様の隣で寄り添ってくれると思います。
是非、劇場でご覧ください。

和也役:内田周作さんコメント

誰かや何かを大切にしたい——。ただそれだけの思いと、自分にできることの小ささ。
そのスキマからはたくさんの余計なものが生まれてきてしまうように思います。
美しい伊那の高原の真ん中でそんなことを考えていました。
スクリーンに映っている景色や聞こえてくる言葉にふと、誰かの顔が思い浮かんで、久しぶりに電話をかけてみる——。
そんなふうに、この作品と劇場で過ごした時間が、誰かの毎日のちょっとしたきっかけになれば幸いです。

ミキ役:川添野愛さんコメント

自然というのはいつだって誰にだって、無条件に、癒しになり、脅威になる。生きづらい者たちが何かを探して交わせたのは、やはりあの森だった。何をしてくれるわけでもない。ただそこで風・音・匂いすべてを包み込むように届けて、ただそこにいてくれる。

母が辿り着いた気持ちはあまりにも残酷だけど、彼女もまた"生きづらい"にがんじがらめになっていた。

"生きづらい"を心のどこかに少しでもお持ちの方、どうぞあの森を観にいらしてください。劇場でお待ちしております。
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解禁済みの『もういちどみつめる』場面写真。筒井真理子さん演じる典子(中央)と、にしやま由きひろさん演じる明夫(右)、内田周作さん演じる和也

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解禁済みの『もういちどみつめる』場面写真。徳永智加来さん演じる健二(右)と、中澤実子さん演じる由香理(右)、リコさん演じる真由美

 実力派俳優陣と次代を担っていくであろう若手キャストの共演により、現代社会を反映するテーマを真摯に描いていく『もういちどみつめる』は、11月22日土曜日より東京の新宿K's cinemaほか全国順次公開されます。

『もういちどみつめる』ストーリー

 山のキャンプ場を営む典子の元に突然の来訪者がやって来る。それは、1年前に少年院を出所した甥っ子のユウキ。ユウキは、典子の姉である母親を探していると、このキャンプ場にやってきたが、典子が義理の兄に電話すると、ユウキと義理の兄はうまくいっていないとのこと。ユウキにキャンプ場でバイトをさせてあげ、「私にできることは、あなたの話を聞くことだけ」と寄り添う典子は、近所に住む明夫によると、人の表情を読み取るのが苦手で、言葉が大事。「世界の見方は皆同じじゃない」と言う典子に、次第に心を許していくユウキ。
 そんなある日、典子の息子でユウキの同い年の従兄弟である健二が、大学の友達とキャンプにやってくる。森の植物や星など、ユウキと由香理が共通の話題で盛り上がるのを見て嫉妬した健二は…
ポスター

もういちどみつめる

  • 筒井真理子 髙田万作
    にしやま由きひろ 徳永智加来 中澤実子 吉開湧気 リコ(HUNNY BEE) 内田周作 川添野愛

  • 監督・脚本・編集・プロデューサー:佐藤慶紀
  • プロデューサー:小林良二
  • 撮影:喜多村朋充/大渡仁
  • 録音・スチール:近藤俊哉
  • 助監督:齋藤成郎
  • メイク:桐山雄輔
  • 衣裳:チバヤスヒロ
  • 音楽:中野晃汰
  • 配給:渋谷プロダクション
  • 制作:Aerial Films

  • 2025年/ヨーロピアンビスタ/ステレオ/113分

2025年11月22日(土) 新宿K's cinema ほか全国順次公開

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