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「楽しい映画を作りたい一心で」生まれた作品は仙台から世界に向けて:『ポテチ』特別試写会

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舞台あいさつをおこなった木村文乃さん、濱田岳さん、原綾子さん(左より)。映画のスペシャルサポーターに任命された原さんが手にしているのは“ポテチ”をかたどった認定証

 人気作家・伊坂幸太郎さんの小説をオール仙台ロケで映画化した『ポテチ』(5月12日公開/中村義洋監督)の特別試写会が4月25日にスペースFS汐留で開催され、主演の濱田岳さんと共演の木村文乃さんが舞台あいさつをおこないました。
 『ポテチ』は、空き巣を生業とする青年・今村を主人公に、今村を取り巻くさまざまな人々の想いが交錯する心温まる人間ドラマ。
 撮影は仙台のボランティアの人々の多大な協力を得ておこなわれ、今村を演じた濱田さんは「映画の現場って朝から晩までやることがたくさんあって、普通の方たちにはできないようなことをサポートメンバーの方たちが一生懸命やってくれたので、ぼくらも気が引き締まりました。初めて会った人たちのためにここまで捧げられるかと考えたら、自分にはちょっとできない(笑)。なので、みなさんの優しさがあってだなあと思いました」とコメント。今村の恋人・若葉役の木村さんも「(クライマックスの舞台となる)球場の小物だったり横断幕は仙台のサポートメンバーの方々が自ら作ってくださったものなんです。エキストラの方もたくさん参加してくださって、仙台の方々がなくしてできなかったですね」と感謝の意を示しました。
 さらに、応援ゲストとして映画の舞台である仙台出身の2012年ミス・ユニバース・ジャパンの原綾子さんが登場。原さんは「私が生まれ育った仙台の風景が出てくるので、自分が映画に入り込んでいるように拝見させていただきました。人を気遣う気持ちとか、人を助けたいという気持ちが映画から伝わってきたので、人を気遣うことができる東北・仙台の方の気持ちをみなさんにしっかり感じていただきたいと思います」と映画の感想を語り、濱田さんからタイトルにちなんで“ポテトチップス”をかたどった「スペシャルサポーター認定証」が贈られました。

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濱田岳さんから「スペシャルサポーター認定証」を贈られる原綾子さん

 また、新作撮影中のため舞台あいさつ欠席となった中村義洋監督からは「この作品はとにかく楽しんでもらおうという一点で作りました。“元気が出るとか、勇気を与えるとか、そういうものともちょっと違う、とにかく楽しい作品を作りたい”。そんなことを1年前の仙台で(原作者の)伊坂さんと話したのを覚えています」とメッセージが届けられました。
 濱田さんは監督のメッセージを受けて「この映画のきっかけとなったのは、もちろんあの日(昨年3月の震災)のことがあって、みなさん“自分たちはどうするべきなんだろう?”って考えたことがあったと思うんですね。中村組のみんなは気持ちはひとつで“そういうことを考える前に、なにより面白い映画を作ることしかできないじゃないか”という、楽しい映画を作りたい一心でした。作り手が楽しければ楽しい映像になるだろうと信じて、タイトなスケジュールではありましたけど、みんな楽しく作った映画です」と作品に込めた想いを語り「監督からのことづてがもうひとつあって、この映画は68分と短いのでトイレの心配がいりません(笑)。安心して楽しんでくれたら嬉しいです」と付け加えました。

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「作った人たちとしては、お客さんの顔を見られるのがほんとに嬉しいので、今日はこんなにいっぱい来てくれて嬉しいです」とあいさつした今村忠司役の濱田岳さん

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「『ポテチ』をやってから人を大事にしようと思う気持ちが強くなりました。大切なものにたくさん気づかせていただいたなと思いました」と大西若葉役の木村文乃さん

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「私と同じ仙台出身の映画なのでほんとに身近に感じてします。その身近な感じをみなさんと共有したいな思っています」と スペシャルサポーターに任命された原綾子さん

 海外からの上映オファーも相次ぎ台湾での公開が決定、世界へと広がりつつある『ポテチ』。<原作:伊坂幸太郎+監督:中村義洋+音楽:斉藤和義>という『フィッシュ・ストーリー』『ゴールデンスランバー』を生み出した黄金トリオの再結集や、大森南朋さんや石田えりさんら実力派俳優陣の共演、さらに中村監督自身も出演と、注目点満載の作品となっています。
 仙台では4月7日より先行上映され大ヒット中を記録しており、5月12日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国公開されます。

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