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W主演の米澤成美さん吉見茉莉奈さん『ブラックホールに願いを!』の見どころは「ふたりの友情」

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舞台あいさつをおこなった螢 雪次朗さん、斎藤陸(さいとう・りく)さん、吉見茉莉奈(よしみ・まりな)さん、米澤成美さん、大沢真一郎さん、渡邉聡(わたなべ・そう)監督(左より)。螢さん以外の出演者は劇中の衣裳で登壇
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 映像制作者集団・STUDIO MOVESの初長編となる空想特撮映画『ブラックホールに願いを!』が12月6日に池袋シネマ・ロサで初日を迎え、ダブル主演の米澤成美さん吉見茉莉奈さんら出演者と渡邉聡監督が舞台あいさつをおこないました。

 『ブラックホールに願いを!』は、渡邉聡監督はじめ特撮業界で活躍する若手スタッフが集結し、企画スタートから8年、撮影に3年を費やして完成させた空想特撮映画。近未来を舞台に、ひとりの科学者が起こした人工ブラックホールを用いた時間犯罪を防ごうとする研究所職員と准教授たちの奮闘が、特撮を駆使して壮大なスケールで描かれていきます。

 初日は満席のスタートとなり、主人公の研究所総務部職員・伊勢田みゆきを演じた米澤成美さんは、映画の見どころを「やっぱり爆発ですね。すごい爆発してるので」と満員の客席に向けアピール。
 もうひとりの主人公である研究所准教授・吉住あおいを演じた吉見茉莉奈さんが「やっぱり特撮。監督はずっと特撮畑で活動されてきて初長編映画で、とにかく特撮でやりたいことを詰め込んだ作品で」と話すとともに「あとは人間ドラマが見どころという感じですね」と作品の別の魅力を挙げると、米澤さんも「(伊勢田と吉住の)ふたりの友情をね」とコメント。吉見さんも「ふたりの友情」と強調し「それだけでなく、取り巻く研究所の方々の人間関係とかも」と付け加えました。

 渡邉聡監督は「特撮映画ですので、米澤さんもおっしゃった爆発も、楽しいものがいっぱいございますので、そういうところに注目して観ていただきたいと思います。と言いつつ、意外と真面目な、現代的な社会的な“世界情勢これでいいの?”みたいなテーマも入れてますから、そこを見逃さないようにお願いします」と、見どころを話しました。

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「人工縮退研究所」総務部職員・伊勢田みゆきを演じた米澤成美さん

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「人工縮退研究所」准教授・吉住あおいを演じた吉見茉莉奈さん

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「人工縮退研究所」准教授・山之辺真人を演じた斎藤陸さん

 この日の舞台あいさつは渡邉監督の提案で出演者は劇中の衣裳で登壇しており、研究所准教授・山之辺真人を演じた斎藤陸さんは、ワイシャツとスラックスという姿に「中途半端な正装みたいで嫌なんですけど(笑)」と、笑いながらコメント。

 研究所所長・黒崎を演じた螢 雪次朗さんは「私はシネマ・ロサのファンで、年に何回か観に来ます。いつも10数人しかお客さんがいないのに、こんな客席のシネマ・ロサを観るのは初めてで感動しています」とユーモアを込めて話し、さらに「ぼくは(監督に)抵抗して私服で来ました」「若き美しい主演女優がこんな地味な格好であいさつしていいんですか!?」と、劇中衣裳での舞台あいさつに異議を唱え、客席の大きな拍手と笑いを誘いました。

 本作は渡邉監督が『カメラを止めるな!』(2017年/上田慎一郎監督)のファンであることから、同作のキャストであった大沢真一郎さんと濱津隆之さんが出演、音楽も同作の音楽を担当した永井カイルさんが担当していますが、研究所研究副主幹・麻生を演じた大沢真一郎さんは、監督が『カメラを止めるな!』のファンであったと「1週間くらい前に知ったんですよ」と告白。「現場でも一言もその話をしていなくて、最近知ったんでビックリしました」という大沢さんに、渡邉監督は「5回『カメ止め!』は観にいって、5回とも号泣したんです。最後の濱津隆之さんと大沢真一郎さんのやりとりでもうウワァーって声を上げて」と、本気のファンっぷりをうかがわせました。

 また、本作には渡邉監督が高校時代からファンだったという鳥居みゆきさんが物語のキーとなる研究所教授・赤城容子役で出演しており、渡邉監督は「高校生のとき、受験の直前に近所に鳥居さんが2回ステージで来ることがありまして、2回とも行って大学落ちるという経験をしました」という、鳥居さんとの過去の縁を明かしました。

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「人工縮退研究所」研究副主幹・麻生を演じた大沢真一郎さん

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「人工縮退研究所」研究所所長・黒崎を演じた螢 雪次朗さん

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本作が初の長編作品となる渡邉聡監督

 舞台あいさつでは、劇中で人類滅亡の危機が描かれることにちなみ「人類が滅ぶとしたら最後にしたいことは?」という質問も。
 米澤さんが「私は酒飲んで寝たいですね」と口火を切ると、大沢さんも「ぼくもカレー食って寝ます」、吉見さんも「私もおいしいものをお腹いっぱい食べて」と食べ物系が続く中で、斎藤さんは「私は家族と一緒に……いや、みなさんと一緒に作品をなにか作って終わりたい」と若干軌道修正。
 螢さんは「沖縄の離島で泡盛を飲みながらその時を待ちたいですね」と再び飲食方向に進め、渡邉監督は「ぼくは、人類が滅びる様子を撮影してみたいですね。いいカメラで撮影したいです。どういうふうに滅びるのか見てみたい」とユニークな視点で回答しました。

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テンポのよいやり取りを見せた米澤成美さん(右)と吉見茉莉奈さん

 舞台あいさつは、ダブル主演の米澤さんと吉見さん、渡邉監督のメッセージで締めくくられました。

米澤成美さん「監督の思いがすっごい詰まってて、ポンポコポーンって感じなんで、1回観ただけだと魅力が伝わらないと思うので、ぜひ2回3回と観たら、もっともっとポンポコポーンってなるんで、スルメみたいな映画だと想うので、どうぞよろしくお願いします」

吉見茉莉奈さん「満席で初日を迎えられて本当に嬉しく思います。今日この映画を選んでいただいてありがとうございます。私はこの映画、もちろんSFで特撮も見どころだと思うんですけど、私は人間ドラマがこの映画の一番好きなところでして、みなさんにはそこをぜひ楽しんでいただきたいなというところでございます。最後までぜひ楽しんでください」

渡邉聡監督「けっこう手作りで、ぼくががんばって一生懸命作ったものですので、あたたかい目で観ていただければ(笑)。すごく拙いところとか、このカットなんやねんって思うところもあるかと思うんですけど、あたたかく見守っていただければと思います。そして、もし気に入っていただけたら、世界を広げていきたいと思っているので、拡散いただければと思います」

 舞台あいさつ登壇者のほか、濱津隆之さん、鳥居みゆきさんらが出演、若手特撮スタッフが集結し「特撮映画」を次代へと伝えていくという意志のもとに、壮大なスケールと綿密な科学考証で日本映画では異色とも言える本格的SFストーリーをルクリーんに描き出す『ブラックホールに願いを!』は、12月6日土曜日より、東京のシネマ・ロサ池袋にて公開、他全国順次公開されます。

ポスター

ブラックホールに願いを!

  • 米澤成美 吉見茉莉奈
    斎藤陸 濱津隆之 キャッチャー中澤 ねりお弘晃
    三輪江一 大沢真一郎 星能豊 長万部純 岡崎森馬 浦山佳樹
    鳥居みゆき
    螢 雪次朗

  • 監督・脚本・編集・VFX:渡邉聡
  • 特技監督:青井泰輔

  • 【本編班】
  • 撮影:角洋介/小林龍/佐藤大介/重松賢
  • 録音:植原美月/柿添真希/源ビンカン/西山秀明
  • 助監督:平岡凌
  • ヘアメイク:伊藤佳南子
  • 制作:清水里紗

  • 【特撮班】
  • 撮影:角洋介
  • 照明:小笠原篤志
  • ミニチュア制作:福島彰夫
  • 特殊美術:三木悠輔
  • 操演:和田宏之
  • 3DCG:吉田惇之介

  • 音楽監督:永井カイル
  • 挿入歌:MAGENTA RODEO「The Potential Life」
  • 主題歌:飯塚志織「ラストラブレター」
  • 整音:東凌太郎
  • グラフィックデザイン:須藤史貴/宮垣貴宏
  • 科学考証協力:福江純
  • ロケーション協力:高エネルギー加速器研究機構(KEK)/長崎市観光交流推進室/東京理科大学小嗣研究室
  • 宣伝:南野こずえ
  • 配給協力:Atemo
  • 製作:STUDIO MOVES

  • 2025年/116分

2025年12月6日(土) 池袋シネマ・ロサ ほか全国順次公開

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