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平埜生成さん演じる主人公が見つめる先は? 10月公開『蟲』猟奇で耽美な予告編など解禁

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解禁された『蟲』ポスターヴィジュアル ©「蟲」パートナーズ(※クリックで拡大します)

 江戸川乱歩の小説を現代を舞台に新解釈で映画化した平埜生成さん主演『蟲』が10月17日に公開されるのを前に、ストーリーの内容と予告編、ポスターなどが一挙解禁されました。

 『蟲』は、日本の本格推理小説・怪奇幻想小説の祖として知られる江戸川乱歩の没後60年を記念し、気鋭の監督と俳優により乱歩作品を映画化する「RAMPO WORLD」の一作品で、1929年に発表された中編「蟲」が原案。
 他人との関わりを嫌う青年の初恋の人との再会が衝撃的な結末へと至る、乱歩作品の中でも退廃的・猟奇的な問題作である原案に新たな要素を加え、映画監督の主人公と彼を魅了する女優、主人公の友人、そして謎の女の4人の男女が繰り広げる、愛憎の物語として映画化しています。

 主人公の、他人との関わりを嫌い親の遺産を食い潰し引き篭もる映画監督・柾木愛之助を演じるのは平埜生成(ひらの・きなり)さん。舞台を中心に活躍し多くの演出家から信頼を集め、テレビ小説「虎と翼」(2024年)や映画『空母いぶき』(2019年/若松節朗監督)など、映像作品でも話題作への出演が続く実力派俳優が、初の映画主演をつとめます。
 柾木が心を惹かれてヒロインで小劇団女優の木下芙蓉(きのした・ふよう)役には、ミスジャパン2021宮城ファイナリストの経歴を持つ女優の佐藤里菜さん。
 柾木の友人で柾木と芙蓉の出会いのきっかけを作る池内役には『おんなのこきらい』(2014年/加藤綾佳監督)『クオリア』(2023年/牛丸亮監督)など多くの作品に出演する木口健太さん。
 柾木の前に現れ柾木をある行動へと動かす謎の女・小林役にはアプリ配信ドラマ「いい妻やめました」(2025年)に主演する北原帆夏(きたはら・ほのか)さん。
 そのほか、数々の作品に出演する山田キヌヲさんらが共演しています。

 脚本・監督をつとめたのは『餓鬼が笑う』(2021年)『サーチライト-遊星散歩-』(2022年)など平波亘監督。自らの監督作のほか、助監督としても『ナミビアの砂漠』(2024年/山中瑶子監督)や今泉力哉監督作品など、インディーズから商業映画まで幅広く活躍する俊英が、乱歩の世界へと挑みます。

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解禁された『蟲』場面写真。平埜生成さん演じる主人公の映画監督・柾木愛之助

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解禁された『蟲』場面写真。佐藤里菜さんが演じるヒロインの女優・木下芙蓉

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解禁された『蟲』場面写真。柾木の大学時代からの友人で木口健太さんが演じる池内

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解禁された『蟲』場面写真。北原帆夏さんが演じる謎の女・小林

 解禁されたポスターヴィジュアルは、主人公の柾木がまるで人形のようなヒロイン・芙蓉に愛おしそうに寄り添う写真に「たとえ朽ち果てようとも あなたを愛し続ける――」という一文が添えられ、物語の内容に不穏な想像を掻き立てていきます。
 「これは、私が記録した、ある人間のオスとメスによる、とても奇妙な物語です」という合成音声のようなナレーションで幕を開ける予告編は、友人の池内に誘われて観劇した主人公・柾木が女優の芙蓉と出会い「彼女はミューズなんだ……」と口にするほど芙蓉に惹かれていく過程が描かれ、池内と芙蓉の関係を疑いはじめる柾木の前に現れる謎の女・小林や、やがて柾木がとる行動などが、幻想的で耽美的な映像も交えながら映し出されていき、最後は「私は、綺麗でしょうか?」と問いかける言葉と虫の羽音の中でなにかを見つめる柾木の表情で締めくくられます。
 また、4人の主要登場人物それぞれの表情や、部屋に力なく座り込む芙蓉に化粧を施しカメラを向ける柾木の姿などを切り取った場面写真も解禁されています。

【『蟲』予告編】

 「RAMPO WORLD」は、『蟲』に加え、松田凌さんが主演するウエダアツシ監督『3つのグノシエンヌ』(10月3日公開)、見津賢(みつ・さとし)さんが主演する山城達郎監督『白昼夢』(10月31日公開)と、『蟲』を含めた3作品が連続公開。
 9月4日には、3作品の監督・キャストが登壇し『3つのグノシエンヌ』が上映される完成披露舞台あいさつ付き先行上映が東京のシネマート新宿でおこなわれます。

「RAMPO WORLD」完成披露舞台あいさつ付き先行上映

  • 開催日時:2025年9月4日(木) 18時30分より(※上映前舞台あいさつ)
  • 会場:シネマート新宿(新宿区新宿3-13=3 新宿文化ビル6F・7F)

舞台あいさつ登壇者

  • 『3つのグノシエンヌ』松田凌 安野澄 岩男海史(以上、出演者) ウエダアツシ(監督)
  • 『蟲』平埜生成 佐藤里菜 木口健太(以上、出演者) 平波亘(監督)
  • 『白昼夢』見津賢 上脇結友 宮田佳典(以上、出演者) 山城達郎(監督)
  • ※ 登壇者は予告なく変更になる可能性があります

チケット情報

 時代を超えて人々を魅了する乱歩作品に新たな息吹を吹き込んだ猟奇的な愛の物語『蟲』は、10月17日金曜日より、東京のシネマート新宿、池袋シネマ・ロサほかロードショーされます。

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解禁された『蟲』場面写真

『蟲』ストーリー

映画監督の柾木は、親の遺産を食い潰しながら引きこもり続けて10年になる。極端に人との接触を嫌う柾木を気に掛ける大学時代からの友人・池内は、刺激を与えようと小劇場の舞台へと連れ出すが、柾木は居酒屋で酒をあおりながら厳しい論評を繰り返すばかりだった。しかし、そこに出演女優の芙蓉が現れると、その反応が一変する。柾木の演技論を熱心に聞く芙蓉に心を動かされ、創作意欲が湧き出してきた柾木は、彼女を主役にした脚本を書き始める。その想いの空回りが、次第に狂気を孕んで、誰も想像だにしない歪んだ愛の物語を奏ではじめる―。
ポスター

  • 平埜生成 佐藤里菜 木口健太 北原帆夏 細川佳央 橋野純平 中山求一郎 / 山田キヌヲ

  • 監督・脚本:平波亘
  • 原案:江戸川乱歩「蟲」
  • 脚本協力:鈴木理恵
  • 音楽:三島ゆう
  • 編集・合成:遊佐和寿
  • 助監督:山城達郎
  • 撮影:神野誉晃
  • 照明:津覇実人
  • 録音:百瀬賢一
  • 美術:三藤秀次
  • スタイリスト:中村もやし
  • ヘアメイク:河本花葉
  • スチール:斎藤弥里
  • 制作:大須田理人
  • 撮影助手:榮穣
  • 演出助手:冨田大作/三輪拓未
  • 特殊造形:土肥良成
  • インティマシーコーディネーター:西山ももこ
  • 演出応援:國谷陽介
  • カラリスト:中村里子
  • MA・音響効果:中西ゆういちろう
  • 企画・プロデュース:佐藤友彦
  • プロデューサー:三上真弘/山嵜晋平
  • 製作総指揮:加瀬林亮/吉原豊

  • 制作協力:ブーケガルニフィルム
  • 製作:BBB/ニューセレクト
  • 配給:アルバトロス・フィルム

  • 2025年/アカデミーサイズ/90分|R15+

2025年10月17日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ ほかロードショー

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