福岡県大牟田市を舞台に、人生につまづいた大人たちの再スタートを描く筧美和子さん主演『オオムタアツシの青春』が９月19日福岡県先行公開、26日全国公開されるのを前に、登場人物の年代を越えた友情を感じさせる陣内孝則さんと福山翔大さん出演シーンの本編映像が解禁されました。

　『ラーメン侍』』（２０１１年）『恋のしずく』（２０１８年）など地域の特色を活かした映画づくりに定評のある瀬木直貴監督がメガホンをとった『オオムタアツシの青春』は、昭和の風情が残る福岡県大牟田市を舞台に、それぞれに事情を抱えて人生に迷う大人たちが前向きに生きる難病の少女との出会いをきっかけに新しい一歩を踏み出していく、絆の物語。
　洋菓子店を開くために大牟田市に来たものの一緒に店を経営するはずだった友人に逃げられてしまった主人公のパティシエ・五十嵐亜美を、リアリティ番組や情報番組で人気となり女優としてもさまざまな作品に出演する筧美和子さんが演じ、映画初主演をつとめています。

　そして、過去の出来事から地元を離れた青年・高杉司を『スパイスより愛を込めて。』（２０２３年）に続いての瀬木監督作品出演となる福山翔大さん、車上生活を送る年配の男性・樋渡静男を多くの作品に出演し映画監督としても活躍する陣内孝則さんと、主人公・亜美に協力する仲間ふたりを演じるのは、舞台の大牟田市に近い福岡県内出身のふたり。
　先日、筧美和子さんが演じる亜美がメインとなる本編映像が解禁されたのに続き、福山さんと陣内さん演じる司と静男の本編映像が解禁されました。
　解禁されたのは、静男が司をお好み焼き屋へと誘い、自分も店を持とうと思うと決意を伝えさらに店を手伝ってほしいと持ちかけるシーン。
　ある理由からそれまでの生活を捨てて車上生活を送っていた静男の新たな人生が幕を開け、過去に翳を持つ司が静男に信頼させたことに涙を流す、ふたりそれぞれの大きな転機であるとともに、親子のような年齢差のあるふたりが築いた友情を感じさせる場面で、同時に大牟田市の庶民的なグルメの魅力も伝える、作品を象徴するシーンとなっています。

　また、真剣な面持ちで焼き鳥を焼く静男や、店の暖簾の前で喜ぶ静男、夜の町を必死な表情で走る司、焼き鳥屋の厨房に立つ司など、ふたりに訪れるドラマを感じさせる新規場面写真も解禁されました。

　筧美和子さん、福山翔大さん、陣内孝則さんのほか、難病を抱えつつも積極的に自分の目標に向かう少女・古賀日菜子役に子役の奥野楓さん、日菜子の母親・沙緒里役に『Page30』（２０２５年／堤幸彦監督）などの林田麻里さんと、やはり福岡出身の俳優が共演。
　さらに、劇団EXILEの小野塚勇人さんと佐藤寛太さん、個性派バイプレイヤーの芹澤興人（せりざわ・たてと）さんと、瀬木監督の過去作『恋のしずく』（２０１８年）『いのちスケッチ』（２０１９年）でメインキャストをつとめている３人が特別出演しています。先ごろ解禁された本編映像で小野塚さんが銀行員を演じているのが明らかになっていますが、佐藤さんと芹沢さんがどんな役で出演しているのかも注目ポイントです。

　大牟田の町の魅力とそこで繰り広げられる人々のドラマを描く『オオムタアツシの青春』は、９月19日金曜日より福岡県先行公開、26日金曜日より全国公開されます。

『オオムタアツシの青春』ストーリー

炭鉱文化の名残ある町、福岡県大牟田市。パティシエの亜美（筧美和子）は夢だった洋菓子店をオープンさせるためこの町にやってきた。しかし共同経営するはずだった友人に見放されひとり途方に暮れていた。ある日、下校途中の少女がケガをしたところに居合わせた亜美は、同じく偶然通りかかった青年・司（福山翔大）と初老の男性・静男（陣内孝則）とともに日菜子を病院に連れて行くことに。この偶然の出会いをきっかけに亜美は、お店の内装の手伝いを彼らに依頼することに。開店にむけて順調に進んでいると思われたが、司と静男には、誰にも話していない大牟田に来た“ある過去”があり…。